トップウGP(1) (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 143
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063882087

作品紹介・あらすじ

世界最高峰のバイクレース「MotoGP」で世界チャンピオンの最年少記録に挑戦する18歳の若きライダー・宇野突風。7年前、トップウ少年は憧れのお姉さん・新井真音のレース姿を眺めていた。父・鉄平と真音にバイクに乗ることを勧められた突風は、天性の観察力と身軽な身体を武器に、瞬く間にバイクレースの面白さに魅了されていく――――。天才日本人ライダーの伝説が、ここに幕を開けた!

感想・レビュー・書評

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  • これは面白い。
    やたらカワイイお姉さんが出てくるけど、レースシーンがメインなので気にならない(笑)

  • ついに来たか、それが『トップウGP』を書店で手に取った際、心に浮かんできたコトバだった
    様々な意見があるとは思うが、個人的には、藤島康介先生の漫画から切り離せないのは、やはり、二輪車だろう
    もちろん、ヒロインも大事なのは承知だ。非ファッションオタクでない、ガチの野郎どもの中には、初恋の相手が藤島ヒロインだった者も少なくないだろう。真偽は定かでないにしろ、藤島ヒロインを下書きなしで模写できれば、オタクの中でも上の上だと言うのは、あながち笑い話でもあるまい
    藤島ヒロインは、藤島先生ですら完璧に伝えられないほどの魅力がある。漫画読みとしての本能で理解できる、ブレない美がある
    そのブレない美は、藤島先生が疾走させる二輪車にも宿っている
    本気で二輪車が好きでなきゃ、こうも美しい走りは描けまい
    どんなジャンルの漫画にも言える事だが、作者の「好き」が詰まっている作品は理屈抜きで面白いもんだ。人気が出るかは別として、ファンとしては、作者が本気になれるテーマに挑んでくれる方が嬉しい
    藤島先生のどこが凄いかって、「好き」も詰め込んだ上で、人気も取るって野心が剥き出しであるトコだろう。正確な年齢は存じ上げないが、そろそろ、イイ年齢のはず。少なくとも、五十路は越えているか?それでも、「新進気鋭」と持て囃される新人漫画家より、よっぽど、ギラギラした漫画を描ける、描いてくれるのはファンとして感謝しかない
    この『トップウGP』の主人公・宇野突風は言わば、眠っていた怪物。天才なんて可愛げのある者じゃない。一度、エンジンに火が入り、アクセルが全開になった突風は、完全にスピードを虜とし、ゴールと勝利だけを目指して、人馬一体と化す。そこまで出来る人間を、怪物と言わずして何と言うのか
    そんな突風に、レースの面白さを伝えたのはヒロイン・真音
    藤島ヒロインの例に漏れず、彼女もまた、「自分」があって、それを突き通す事を躊躇わない凄味がある女性だ。藤島先生の「好み」が見える、と言っても過言じゃあるまい
    突風が成長し始めた事を差っ引いても、真音の怪物性も中々のもの
    そもそも、バイクレースってのは相当な迫力だ。目前にしろ、テレビにしろ、見たことがある人なら、その熱さは肌に感じ取っているだろう。漫画には音がない。けれど、本物の漫画は音が見えるだけでなく、聞こえてくる。この『トップウGP』のレースシーンからは疾走音だけでなく、突風の昂ぶった心音すら聞こえてくるほどだ
    藤島先生のファンだけでなく、二輪車が見るのも乗るのも走るのも好きなヒトだって満足できる面白さ。私程度が押す太鼓判では、何の価値もないが、それでも、全力でお勧めしたい一作だ
    この台詞を引用に選んだのは、ストレートに宇野突風って人間のカッコ良さを表現しているからだ。人間のカッコ良さってのは、年齢云々で滲み出て、感じ取れるもんだろう。イイ男に大事なのは、こういう、青臭い熱さ。私もいつまでも、真っ直ぐな負けん気を持ち続けたいもんだ

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著者プロフィール

1964年7月7日生まれ。漫画家、イラストレーター。
1986年、「モーニング」掲載の『Making BE FREE!』でデビュー。
代表作に『ああっ女神さまっ』『逮捕しちゃうぞ』『パラダイスレジデンス』。

「2022年 『トップウGP(11)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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