コウノドリ(7) (モーニング KC)

著者 :
  • 講談社
4.19
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本棚登録 : 690
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063884074

作品紹介・あらすじ

【NICU】:新生児集中治療室、通称エヌ。早産児や低出生体重児、または先天性の病気を持って生まれた新生児を、24時間体制で集中的に治療する設備である。一般的に、33人に1人の赤ちゃんがNICUに入室するといわれている。施設も病床も新生児科医の数も少なく過酷な現場だが、新生児科医は赤ちゃんを育てるため日々戦っている。

【NICU】:新生児集中治療室、通称エヌ。早産児や低出生体重児、または先天性の病気を持って生まれた新生児を、24時間体制で集中的に治療する設備である。一般的に、33人に1人の赤ちゃんがNICUに入室するといわれている。施設も病床も新生児科医の数も少なく過酷な現場だが、新生児科医は赤ちゃんを育てるため日々戦っている。

感想・レビュー・書評

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  • NICU
    できる医療行為が
    それほど多くない中で
    何ができるのか
    ほとんど何もできない中で
    何ができるのか
    生きる力
    生きようとする力を信じて
    その信じる心が届く時と
    その信じる心が届かない時と
    運としかいえないようなものに
    負けないで
    引きずられないで
    できることを

  • だいたい泣いてします話しがある。

  • 726

  • 2014年12月22日発売。
    TRACK22 NICU

  • 一冊まるごとNICU。バーンアウトが気になる

  • 【推薦者】
    体育学部 健康学科教員 三瓶 舞紀子 

    【学生へのメッセージ】
    COVID-19流行下では、「10代の妊娠」「望まない妊娠」「貧困」の問題がよりクローズアップされました。産婦人科医&謎のピアニストでもある主人公が、様々な妊婦のお産に向き合います。この漫画に登場する様々な生命から、子どもたちを育てる社会の責任とは何か、全ての学生と特に教員を目指す学生にお薦めします。

    ▼配架・貸出状況
    https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00539355

  •  ゲオで借りて読んだ。今回のストーリーではNICUについて取り上げられて、もともと登場していた白川先生のほかに新しく今橋先生と新井先生というキャラクターが出てきた。よくしゃべる子供と大人が嫌いと断言するところが強烈だがいつでも冷静にNICUを引っ張っていく今橋先生としっかりものの女医、新井先生。それぞれ個性が引き立っていてよかった。
     印象に残ったのは新井先生が23週の赤ちゃんが運ばれてきてからバーンアウト、つまり精神的に患者の対応ができなくなってしまうまでだ。新生児科医は自分で意志表示することができない赤ちゃんを世話するだけでなく、NICUにいるのを見守りほぼ何もすることができない保護者にも対応しないといけない、いわば正反対と言ってもいい無力な相手にずっと付き合い続けなければならないことに参ってしまう人も出てきてしまうのかと思った。
     新井先生が今後登場するのかわからないけれど、十分に休息を取って回復してほしい。

  • テレビドラマ化もされた人気シリーズの第7巻。
    産科を中心に、妊娠出産、赤ちゃんとお母さんを巡る悲喜劇と、主人公サクラ先生を中心とした群像劇が、綿密な取材に基づく圧倒的なリアリティと現場感を伴って語られます。

    この巻では一冊丸々使って「NICU」(新生児特定集中治療室)をめぐる新生児科での人間ドラマが語られます。下屋先生の同期で生意気盛りの白川先生に温厚なベテランなのにたまに目が怖い今橋先生、そして「鉄の女医」新井先生を加え、舞台は大きく広がりました。

    物語は、原因不明の「胎児発育不全」で31週で帝王切開で出産した大原さんちの翔君を中心に、隣の保育器のヤンママ西山さんちのユウナちゃん、23週で緊急搬送されてきた小泉さんちの陽介君、そして18トリソミーの森口さんちのサツキちゃんの4家族を巡り、それぞれの両親の葛藤、赤ちゃんの症例と新生児科医3人の苦闘が取り上げられます。逆にサクラ先生以下産科のメンバーはほとんど出番がありませんが、NICUのストーリーが充実しているので物足りなさはありません。

    これまでの巻でもそうだったのですが、この巻では特に、「妊娠したら十月十日で赤ちゃんが普通に生まれてくるものだと、思って」いた普通のお母さんお父さん」が突然舞台の上に引っ張り上げられます。

    まず印象に残るのはお隣のヤンママ西山さんです。普通に、健康に生んであげられなかったのは何か自分が悪かったのではないかと涙にくれる大原さんにかける言葉の温かさ。同じ道をほんの少し先に歩いてきたことによる共感とアドバイス、そして手が震えるほど心配でたまらないのに、自分も譲ってもらったのだから、命をつないでもらったのだからと敢然と保育器を小泉さんちの陽介君に譲る漢気。

    宗教家でも先生でも偉い人でもない、普通のお母さんお父さんが、我が子のことでは世界一気高く振舞い、きちんと決断してその結果を正面から受け止めるのだということは、この巻に至るまでの多くのエピソードで語られてきました(例えば「救急救命」とか)。西山さんはその気高さを集めて造形したようなキャラクターです。

    そして、救えない命と責任感を持って向き合った新井先生のバーンアウト。「新井先生…… あなたは陽介君をお父さんとお母さんに一度も抱きしめてもらえなかった子供にするんですか」という今橋先生の言葉にこめられた重みに目が眩みそうになります。
    医療には限界があること。その限界に挑むこととも大切だけれど両親の赤ちゃんに対する気持ちも同じ重みで尊重すべきこと。新生児科医も人間であること…。
    で、ここ、新井先生のセリフの主語が「私」なんですよね…。
    「私は……」「まだ……あきらめたくありません‼」って。それに対する今橋先生の問いかけも「あなたは」。これってしんどいよねえ、絶対。
    毎日毎日、こんなケースと向き合い続けたらそれは心も擦り切れるだろうなあ。
    ちなみに、本当に次から次へとこんなケースに直面するのかといえば、漫画が『「甲子園のベストエイト」級』だとすれば、現場は『「地方大会の決勝戦」みたいなもの』なんだそうです(『コウノドリ』モデル産科医が明かす「出産現場のリアル」https://gendai.ismedia.jp/articles/-/53257)。毎日とは言わないまでも、これまでに何度もこんな場面に遭遇してきたのかなあ。

    もし自分が西山さんや小泉さんの立場になったらどんなことを思ったんだろう、と、陽介君がお父さんの指を握るシーンを読みながら涙を堪え、布団の上でへそを出して大の字になって寝ているわが子の手をこっそり握りにいくのです。

    ああ、このコミックのよさを語ろうとすると、どうしてもレビューでも感想でもない、自分語りになってしまいます。でも、子のいる親にとって、単なるお話ではなく自分ごととして読めるのがこのコミックのいちばんの「よさ」だと思うのです。

    ちなみに、この巻を読んだ後、「がんばれ!!小さき生命たちよ―村田修一選手と閏哉くんとの41ヵ月」を買ってきてしまいました。タレント本ではありますが、それでも影響力がある人が自分ごととして物事を語ってくれることは意義あることだと思います。いろいろと話題になる人(詳しくなくてすみません…)のようですが、こと子供のことに関しては真剣だと思います。現役を引退した今でもチャリティなどの活動はなさっているのでしょうか。

  • NICU。

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著者プロフィール

1973年、山梨県生まれ。大学卒業後、ロックミュージシャンを目指したが、突然、漫画家の道へ。2007年『東京フォークマン/都会の月』が第52回ちばてつや賞準入選。2010年『えびチャーハン』が第57回ちばてつや賞入選。その後、週刊漫画雑誌『モーニング』(講談社)で、短期連載を行った『コウノドリ』が人気となり、2013年より週刊での連載がスタートした。2015年10月には綾野剛主演の連続ドラマとして放送。2017年10月に第2弾となる連続ドラマが放送された。2020年5月、『モーニング』での連載最終回を迎え、10月23日発売の単行本32巻が最終巻となる。単行本は、累計(電子版含む)800万部の大ヒットとなった。

「2020年 『コウノドリ はじめての妊娠・出産ガイド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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