- 本 ・マンガ (144ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063884159
作品紹介・あらすじ
『日本人の知らない日本語』の蛇蔵による、週刊コミック誌「モーニング」連載の「大人が読める学習マンガ」!! 理系大学を舞台に、今日も最高の頭脳を使った、最高におバカな実験が繰り広げられる。例えば、「スタントマンが燃えても平気な理由を検証する」「切れた蛍光灯をともす」「フライドチキンで骨格標本を作る」「2月が28日しかない理由を調べる」などなど。描き下ろし盛りだくさんの第1巻!!
感想・レビュー・書評
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一部で話題になっていたらしい「決してマネしないでください」、略称「決マネ」。果たしてどんなもんだろうか?と1巻買ってみたら、いやこれ、むちゃくちゃおもしろいw
作者は蛇蔵さん。『日本人の知らない日本語』シリーズの作者である。
工科医大・物理学科の学生、掛田氏が、学食で働く女性、飯島さんに恋をした。
ガッチガチの理系クンが勇気を振り絞った告白のセリフは、「僕と貴女の収束性と総和可能性をi(アイ)で解析しませんか?」
・・・いや、それ、普通通じませんからっ!
そんな掛田クンの遠回りな恋を中心に、ダンディな外見ながらアブない実験ばかりする高階先生、医師免許を持つ白石先生、ラトヴィアからの留学生のテレス君、工学部だがなぜかしょっちゅう遊びに来ている有栖君が、飯島さんに代表される一般人にも科学のおもしろさが伝わる実験に取り組みつつ、掛田クンの恋を応援(?)し、ついでに科学史についても学んじゃおうという、アクロバティックなコミックである。
掛田クンをとりまく面々も理系揃い。「心が折れた」と落ち込んでいる掛田クンに「折れれば人としての厚みが増す。新聞紙でも42回折れば月まで届く。71回折れば25光年先のベガ(織姫)まで届く」と励ましてくれる心優しい人々だ。
実験はというと、「ポリアクリル酸ナトリウムのジェルを塗った上で火だるまになる」など、本当にアブない。が、これは実際、スタントマンが使っている方法なのだという。ポリアクリル酸は保水性が高いから、熱が遮断されるのですねぇ・・・。
こうした実験に絡めて、科学史上の偉人(1巻では化学者ラボアジェ、院内感染予防の父ゼンメルヴァイス、近代外科の祖ジョン・ハンター、エジソンの弟子で交流電流を広めたニコラ・テスラなど)の偉業が解説される。この偉人たちが成し遂げたこともすごいのだが、一癖も二癖もある変人揃いで、よい子に読ませる伝記物語の枠を叩き壊しているのがまたすごい。
章ごとにつくこぼれ話コラムや、マニアックな図柄のTシャツも楽しい。
しかしこれ、マネするなという前に、ご家庭ではマネできない実験ばっかだよな、と思っていたら、ちゃんと巻末に実際に試せる実験がまとめてあった。
何という親切設計か。
全般にものすごく取材が綿密であると感じさせる。さらに、それを肩肘張らないエンタメに仕立て上げている手腕に脱帽。
あまりにおもしろかったので、掛田クンの今後の恋を応援すべく、既刊(3巻まで)を注文した。
読み進める前に、掛田クン、母世代から1つ忠告しよう。いくら飯島さんの方が年上だからって20代半ばの女性を「おばさん」と呼んじゃダメだ(^^;)。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
科学史のトピックスを面白く学べる素晴らしいコミックでした。
たとえば、Q4:切れた蛍光灯を灯すのはどうすればいいのか?
では、ニコラ・テスラさんの活躍を知ることができます。電気の送電を無線化したいと 夢見る天才を知ることができるのです。あの発明王と言われるエジソンさんとの確執もあったのですね。
科学に関する小ネタがたくさん登場してきて、とても面白く拝読しました。 -
こちらでフォローしている方が談話室で紹介されているのを見かけ、おや、蛇蔵さんって「日本人の知らない日本語」の絵を描いてた人だよね、それが理系大学院生のマンガとな?と興味が湧いて読んでみた。
いやあ、面白いじゃないですか。軽いノリの「理系あるある」かと思ったら、ちょっとディープな科学ネタがこってり盛り込まれていて読みごたえ十分。ニコラ・テスラやジョン・ハンターの話がインパクト大であった。何遍読んでもおかしい。早速2巻も注文した。
四人家族の我が家だが、私以外は全員理系。しかも理学部。夫と息子は掛田氏と同じ物理学科だ。ただし息子は高校生の頃からチェックシャツは絶対着ない。「クラスのヤツとかぶったりしたらサイアク」だそうな。みんな着てるのね。夫は…、自分が何着てるのか見てないんじゃないかな。夕陽を見ながら「入射角が大きいから光が云々」というのも、言ってたことがあったような気がする。
湯川秀樹の言葉が引用されていて、これがまたいいんだよね。
「一日生きることは 一歩進むことでありたい」ありたい、という言葉が胸にしみる。
理系じゃなくても楽しめる一冊。しかし、蛇蔵さんって何者だ? -
『日本人の知らない日本語』の蛇蔵による、週刊コミック誌「モーニング」連載の「大人が読める学習マンガ」!! 理系大学を舞台に、今日も最高の頭脳を使った、最高におバカな実験が繰り広げられる。例えば、「スタントマンが燃えても平気な理由を検証する」「切れた蛍光灯をともす」「フライドチキンで骨格標本を作る」「2月が28日しかない理由を調べる」などなど。描き下ろし盛りだくさんの第1巻!!
「Amazon内容紹介」より
おもろい.腹抱えて笑うレベル.
キムワイプ・キムタオルは毎日お世話になっております.Tシャツ…ちょと欲しい. -
理系男子あるあるをおもしろおかしく、シンボリックに肥大化させた内容。かつ恋愛要素も含めて甘く味つけされている点が良い。これでもかというほど至る所にトリビアがちりばめられており、著者のサービス精神を感じる。
女として、この手の男に基本的にはいらつくが、彼らが世界を変えるのだと思えば許される。 -
蛇蔵の『決してマネしないでください。』(講談社)1巻を、kindle電子書籍で購入。
『モーニング』に月イチ連載中の「大人の学習マンガ」である。略称は「決マネ」だそうだ。
子どものころ、「学研まんが ひみつシリーズ」が大好きだった私。「決マネ」は、「ひみつシリーズ」の面白さをそのままにして大人向けにしたような作品で、じつに楽しい。
架空の工科医大の「実験サークル」を舞台に、学生たちと教授が行うさまざまな面白実験が、毎回描かれる。
ユニークな教授と学生たちのやりとりには、佐々木倫子の名作『動物のお医者さん』を彷彿とさせる部分もある。
楽しみながら科学知識が得られる学習マンガとして上出来だし、科学史を学ぶ入り口にもなり得るマンガだ。というのも、ストーリーの合間に、科学史上の重要人物のエピソードが巧みに織り込まれているから。
とくに、ラボアジエやニコラ・テスラ、ゼンメルヴァイス、ジョン・ハンターのエピソードは、箸休めの域を超えて面白い。
物語のヒロインである「学食のおばさん」(といっても推定25歳)・飯島さんもキュートだし、それ以外の登場人物もキャラが立っている。
小学生のころに『まんがサイエンス』(あさりよしとお)とかが好きだった人なら、絶対にハマるマンガだ。 -
理系の方々の 独特の考え方がとても楽しい 浮世離れしているとか 悪く言われがちですが 2歳の年の差でなやむことなんか 誤差ですらない あいては銀河!10000年は誤差!
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チェックのシャツをズボンに入れていた私もこんな感じだったような気がします。
理系あるある満載でもっと読みたいですね。 -
よくある理系あるある系の漫画かと思ったら、一ひねり半ぐらいしてあって今後の展開が楽しみな感じ~。
絵がきれいなのが嬉しい。
章末のコラムの文字が小さ過ぎるのがちとツラいかな。 -
物語の主人公は、物理と関数電卓と素数の17を愛する理系大学生の掛田くん。エキセントリックな実験が大好きな高科先生をはじめとする愉快な仲間たちとともに、彼が毎度「決してマネできない」実現に取り組む理系漫画です。科学を発展させた著名な科学者たちにまつわる子ネタも満載。
著者プロフィール
蛇蔵の作品





