TRANSIT(トランジット)28号 美しき海の路めぐりて 琉球・台湾・香港 (講談社 Mook(J))
- 講談社 (2015年4月27日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784063898910
作品紹介・あらすじ
・琉球/久高島:“はじまり”の色
聖なる島で島人が神に捧げる十五夜祭。儀式を通して見た“はじまりの色”とは。
・琉球/与論島 粟国島 石垣島 与那国島 他:生きて死んで、枯れて咲いて、昇って沈む
地図から消えた“リュウキュウ”。その幻影を追いかけて7つの離島をめぐる。
・琉球/那覇 宜野湾 今帰仁 座間味島 他:かわいい琉球
清らな島々に暮らすおじぃ、おばぁとの愛おしい日々。
・台湾/台南 台北 花蓮 埔里 他:かわいい台湾
写真家 川島小鳥が恋した、どこか懐かしく愛くるしい台湾。
・台湾/ 安平 他:母子で旅する、はじめての海の向こう
写真家の母とその息子の初海外旅行。母の写真と4歳の息子の絵で描く、彩り鮮やかな異国の地。
・台湾/台北:台北百年ポートレイト
台湾100年の道筋を、逞しく生きる現地の人々の肖像とともに辿る。
・香港/尖沙咀 深水 中環:奇幻正月
新旧が交差する旧正月の香港で、自分のルーツを探す物語。
・琉球 台湾 香港:器と料理 いしいしんじ、窪 美澄、角田光代
作家たちの記憶で綴る食の話。レシピと美しい器とともに。
・香港:不思議の国の市民の暮らし
中国返還前の香港。熱気に包まれた狂騒の街へトリップ。
・香港:転がる香港、どこへ行く?
香港の過去 現在 未来を知る、写真家 星野博美にロングインタビュー。
・美しき海の路の激動史/琉球 台湾 香港
列強国からの侵略や搾取を切り抜けてきた、3つのクニの歴史と文化。
【第2特集】アフリカ
秘境アフリカで死ぬまでにしたい25のこと、信仰を守り静謐に生きるエチオピアの人々など、人類誕生の地に残されたまだ見ぬ世界を求めて。
【その他】琉球48離島巡礼/台湾ぐるっと一周旅計画/香港&台湾電影劇場 など
【特別付録】・とじ込み付録 表:幻の九龍城 復元ポスター
香港に存在した伝説のカオス建築をイラストに。
・とじ込み付録 裏:琉球 台湾 香港全図 3つのエリアの伝統行事、日常会話、動植物を一枚の地図に。
【豪華連載陣&人物】大森克己/川内倫子/椎名 誠/岸田 繁(くるり) 他
感想・レビュー・書評
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台湾旅行前日、急いで準備を終わらせた後に急いで読む。急いでいたので台湾の部分だけ読む。少しながらも台湾の歴史を垣間見る。
なるほど。台湾は自分たちの国だという感覚を得られにくい場なのかもしれない。それでもここまで世界的に価値のあるカルチャーが生まれたのは他でもない、この地で生きてきた人々の溢れ出る情熱のおかげだ。
個人的に大好きだったのは、台湾に訪れた日本人親子と編集者の旅行記。初台湾の無邪気な息子、写真家であり母でもある女性、そしてその2人を見守る編集者。その3人と台湾の人々が織りなす暖かい記事だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2015-5-15
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本当にこのムックはグラビアが美しいなぁ、と思う。
台湾の街角。琉球の海。香港の雑踏。
何気ない写真がどうしようもなく旅をしたくなる気持ちを掻き立てる。
一見、あまり関連の内容な三つの土地を比較し、俯瞰することによって土地の魅力が増す。
訪れたことがある場所もまた違った素晴らしさがあるように感じる。
ああ、旅したい。 -
沖縄と謳わずに「琉球」としている所に、編集方針の意志を感じました。
香港に旅行を予定している事もあり、手にとってみました。
TRANSITは、写真の美しさと記事のボリュームが毎回いいですね。
確かに、日本地図を東京中心ではなく、那覇を中心にして眺めると
いつもと違う景色が見えるような気がします。
個人的に一番印象的だった記事は、星野博美が寄稿している「転がる香港、どこへ行く?」でした。
80年代から見続けてる人だけが判る、返還を挟んでの街の移り変わりの様子が、未だ足を運んだことが無い自分でも、頭の中にその情景や、現地の人々が考えている物事についての洞察についてとても興味深い記述がなされてました。
あとは、西アフリカの小国カーボベルデの記事もインパクトが有りました。
結構地図を眺めるのが好きな質としては、日本人の中でもマイナー地名に詳しい方だと、自認しておりましたが、この国名は今年初めて聞きました。
間違ってるかもしれませんが、多分、日本語で読める詳しいカーボベルデの記事って、ネット以外では初なのでは。と思います。 -
美しき海の路めぐりて。琉球・台湾・香港特集。
自身が1人旅をした際に選んだ場所が特集としてまとまっているので、思わず購入。
どこか異国情緒があって、人なつっこい琉球。美しい夜の静けさ、夕暮れの感覚。行った人にしか分からない、ノスタルジックな感覚は、物思いに想いっきりふけることを妨げないように、優しく導いているよう。美味しい沖縄料理と、泡盛と、夜。これ以上無いくらい贅沢な時間。
どこか日本を感じる台湾。誠品書店をゆっくり見て、クラブへ行った。お洒落なボサノバやハウスに身を委ねていると、不思議と台湾と一体になったような気がした。夜中に屋台でちょっと食べて、また明日と古い街並と別れる。
香港は騒がしくて、ビジネスの街。もう一つは、英国情緒を残す気品ある街。その二つを、通りを歩きながら感じることができる。おしゃればバーも、騒々しい飲茶のお店も、高級ブランド街も、偽物市場もなんでもあり。
それぞれの場所は、匂いが違う。本誌の写真を見ても、これがどこなのか?と言われたら何となくわかるけれど、実は匂いが違うんだ。流れている時間とそこにいる人々、生活や文化が織りなす匂い。これを感じるだけでも、旅に出る意味がある。今年は沖縄には行けたので、次はどこかな。海があるところへ行こう。 -
写真が毎度素敵すぎる。
こんな雑誌作りたい。