聲の形(6) (講談社コミックス)

著者 :
  • 講談社
4.18
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本棚登録 : 1760
感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063952216

作品紹介・あらすじ

お前なんかに出会わなきゃよかった。もう一度、会いたい。/耳の聞こえる少年・石田将也。耳の聞こえない転校生・西宮硝子。ふたりは運命的な出会いをし、そして、将也は硝子をいじめた。やがて、教室の犠牲者は硝子から将也へと移っていった。幾年の時を経て、将也は、 もう一度、硝子に会わなければいけないと強く思うようになっていた。作者・大今良時先生から】「点と点で生きている人たち。遠く、離れ離れの小島のように生きている人たちを描きたくて、この物語を描きました。みなさまに読んでいただければ、この上ない幸せです」

「神さま どうか もうひとふり 俺に力をください」。過去のトラウマから、仲間たちを拒絶し、壊れてしまった将也の世界。その責任を感じた硝子は、自ら命を絶とうとする。止まってしまった2人の時間。明らかになる、仲間たちの思い。バラバラになった心と体を繋ぎ合わせる術は‥‥。

感想・レビュー・書評

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  • 今まで硝子の内側についてはあまり描写がなかったし、意思表示をしないので、硝子はいつも何を考えていて、何をしたいと思っているのか、高校生になった石田と同じ様に読者も察することしかできなかった。だが過去に「死にたい」という明確で、とてもストレートな願望を抱いていて、それを弓弦に打ち明けていたとは。。イジメを受けて普通でいられるわけないし、周りの人間が当たり前に出来ていることを、当たり前に享受している幸福を、自分だけが享受出来ていない上に、そのせいで周りに迷惑をかけてしまっていると思い込んでしまった暁にはそう思うのも無理はない。と思った。想像だけど。弓弦と母が写真を剥がすところは、もう悲しすぎて、本当におばあちゃんが生きてくれていればなあと思った。
    小学校の頃の過ちを精算するなんて考えたこともないけど、この物語ではまだ精算しなければいけないものがあるようだ。遊園地バイトのやつがなぜあそこで登場したのかも気になるところだ。もう、硝子と石田の純愛でいいのに。本当にハッピーエンドになってほしい。この物語はかわいそうな人が多すぎ。今のところ誰ひとりとして報われてない気がする。青春と言えば青春。一人の女の子を死んでも守ってやりたいと思うのは青春。その青春的な思いだけがこの物語の唯一の救いかもしれない。

  • 5巻の最後から続く展開に巻き込まれるような感覚。
    特にこの巻の後半、西宮さん視点で描かれるシーンの数々の表現力は鬼気迫るものがある。
    大げさかもしれないけど、スラムダンクの山王戦後半に通じる表現の力だ。

    今まさにとんでもない作品が現在進行形で生まれているという感覚。こういう感覚を味わえる作品なんて数年に1冊で、どういう完結を迎えるのかはまだわからないけど、少なくとも5巻〜6巻のこの瞬間はとんでもない作品だと思う。

  • 表紙から驚きを隠せないものがあるが…それ以上に将也不在に様々の視点で語られる話は色々と思うことがあり過ぎて気持ちがぐちゃぐちゃとして何から書いて良いか正直わからない。書きようがないのかもしれない。
    思えば読み切り時に「聾唖」を扱った作品として取り出されていたが、第51話西宮硝子の視点を読んだ時に作者の意欲とそれを表そうとする勇気にまたひどく感嘆とした。それと同時に辛かった。きつかった。抉られた。彼女の世界はこう映っているのだと。
    容赦がない。本当に反吐が出る、決して読んでいて気持ちいいものでも無い、面白いものでも無いし、読んでいても辛い、息が詰まる胸が苦しくなる。でも、しかしだ、決して目を背けようとは思えない。寧ろ、背けてしまっては駄目なような気がする。最後まで見届け、傾けるのが私達読者の務めだとさえ覚えてしまう。

  • 若干慣れてきた感じがないわけではないが。それでも登場人物の壊れながらも再構成しようという吸引力が、この作品を見続けてしまう魅力のような気もする。
    さて、またしても次回どうなるのか気になる終わり方だ。

  • 今回は石田が意識不明になったため、彼の周りの人のお話。関係ないけど、マンションから川に飛び込むと結構なダメージなんですね笑

    永束くんと佐原さんの過去は予想よりあっさりとしてた。

    植野さんは相変わらず、かっとなりやすい性格なのかすぐ暴力に走るし...まぁ本人は反省してたけど。ただ今回も全体的に石田のことしか考えてなくて周りが見えてない気がする。

    真柴くんは歪んでるけど、竹内先生に頭下げたとことか、「僕は病室に入る資格がない」とか言ってるあたり、彼も変わり始めてるのかなと思った。

    そして川井さんはいつも通りどーしようもない。
    まず、自分のこと可愛いって思ってる時点で気持ち悪い。そして周りの人間からよく見られたいっていうのが行動をから丸わかりだし。結果的に周りの人に嫌われてるし... 早く本性表して欲しい。

    そしてついに、結弦の写真の意味が判明する。家族が考えてる以上に硝子の心の闇は大きかったみたいだね。いくら周りの人間がとやかく言ったところで、耳が聞こえない辛さは硝子にしかわからない。

    あと2巻ぐらいでおしまいらしいけど、どんなラストを迎えるか今から楽しみ。

  • 高めろ 自分を 変わり続けろ この先ずっと変わらずに

  • 369-O-6
    リクエスト図書展示コーナー

  • 将也が意識を失っている間、それぞれの想いが描かれる。みんな、何が正しくて、何をするのが良いのかは頭では分かっている。でも、理性と感情は別。そこで苦しむのは若者たちも親世代も同じ。私も同じ。でも、自分の心にあるダークな部分に目を瞑るのでなく、正直に向き合っていきたいと思った。

  • シーンの。

    シーンを追って、気持ちが運ばれてゆく。

    筆致。
    的な、駒の運び。

    引き込まれる。

    引き込まれはするが。



    そーだねぇ。

    感覚的なところへズルズルと、じわじわと。
    重い。

    時にストンと。

    その緩急が、引き込ませる力なのだろうな。

  • 悲劇のヒロインやるなら自分の尻拭ってからにしろよ‼︎ これ見たら死にたくなくなると思って 高めろ自分を変わり続けろ 千羽鶴とか何の役に立つのって感じ 心底気持ち悪いと思う 一挙一動見てやる_いちいち親の顔を思い出しながら見てやる_どんな立派な子供か見てやる_どんな間違いを犯すか見てやる 理由はわからないけど_ただ漠然と_自分が愚かに思えた 有村架純「現実でも、ローテーションで、いじめの順番が回ってくる」

  • 「神さま どうか もうひとふり 俺に力をください」。過去のトラウマから、仲間たちを拒絶し、壊れてしまった将也の世界。その責任を感じた硝子は、自ら命を絶とうとする。止まってしまった2人の時間。明らかになる、仲間たちの思い。バラバラになった心と体を繋ぎ合わせる術は‥‥。(Amazon紹介より)

  • 総評は7巻にて。

  • この漫画家さんのバトルは痛そう。扉絵の5人で展開。やっぱり石田がキーマンだってことがはっきり分かる。子どもであり大人であり、子どもでなく大人でない、この年代の若者だからこそ、歯止めを取っ払った状態での、これくらいの荒療治が「地固まる」の状態に持っていくためにはどうしても必要だったのだと思う。

  • それぞの想いが分かり、心がイタイ。

  • 石田のお母さんが気丈だなと思った。でももう植野さんホント無理。見てられない。痛い。人のこと平気で殴れる神経っておかしいと思う。病室にたてこもってるのも何様?というか、どーゆう立場でそんな事してるんだろうって全然理解できず。川井さんも気持ち悪い。ホント外野は黙って西宮さんと石田くんの話でいいのになぁ。

  • 植野〜せっかく見直してたのにまたもやバイオレンス植野に…。怖いよこの子。
    川井さんも怖いし…。
    リア充組は病みすぎでしょ。
    西宮さんなりに行動してて偉いと思うけど映画どうなるのかな。

  • 過去のトラウマから、仲間たちを拒絶し壊れてしまった将也。
    その責任を感じた硝子は、自ら命を絶とうとする。
    止まってしまった二人の時間。
    明らかになる、仲間達の思い。
    バラバラになった心と体を繋ぎ合わせる術は…。

    ここにきて表紙から将也が消えるという…不吉な。
    前回のまさかのラストから、さらにまさかの展開に転んですごい驚いた。
    将也まさかそんな…。
    そして硝子母の土下座、そりゃあ…なるわ。
    植野もブチギレで、まぁさすがに将也に恋心抱いてる身としてはそりゃあ腹が立つだろうけど、さすがにやりすぎ。
    そしてまた無表情で平手打ちかました硝子母も、気持ち分かるけど手を出すのはまずい。でもお母さんかっこいいとも思ってしまった。
    将也が眠ってしまったので、この巻は主にみんなの心情がメイン。
    佐原さんはすごく頑張ってて、えらい子だと思う。逆に川井さんはマジで無自覚にやってるみたいですごく不快だった。ちょっと自覚したみたいだけど、でも小学校時代の事を全く自分に非はないと思ってたあたりヤバい。
    植野は小学校での事でそうとう硝子に対しての感情が拗れてて困る。色々突っかかるならまず正面から告白すりゃいいのに。それが出来ないからまた拗れてるんだろうけど。
    とりあえず最後に将也が目覚めたのでひとまず安心した。

  • 川に飛び込む。
    それは生まれ変わるため?

  • 将也の事件のあと、登場人物に内面を語らせます。きれいごとだけでは済まない内面が浮き彫りになります。でも、そこに向き合うから、乗り越えていけるのでしょう。川井の内面は意外です。あんな子も確かにいますね。植野は暴走するのでしょうか?ところで、硝子は自分ではい上がったのですか?

  • 1巻から描かれていた「川へダイブ」という描写がこんなにも残酷に……。
    石田の意識が戻らない中でどうするべきか葛藤する周辺人物のキャラクターが丁寧に描かれている。歪んだ価値観があまりにもリアルで読んでいて苦しくなったくらい。硝子の世界観は新鮮でした。

  • 石田は一命を取り留めますが、意識が戻りません。その間、各キャラクターごとにスポットライトを当てて、キャラクターの背景を掘り下げていきます。どこかみんな変。でも実際にいそう。すごく良いです。

  • 将也が眠り続けるなか、今まで一緒にいた仲間の心中が丁寧に描かれている。

    川井さんは、やはりニガ手な存在。

    どうか、最後はハッピーエンドになってほしい。

  • 人間の生の剥き出しの感情をぶつけ合ってるのに、何も嫌悪感を感じない素晴らしい作品だと感じました。素晴らしい程に密度が濃く、同時に素晴らしいほどの人間ドラマがこの作品にはあるなと感じました。次巻最終巻になりますがどのようになるのか楽しみです。

  • 【あらすじ】
    「神さま どうか もうひとふり 俺に力をください」。過去のトラウマから、仲間たちを拒絶し、壊れてしまった将也(しょうや)の世界。その責任を感じた硝子(しょうこ)は、自ら命を絶とうとする。止まってしまった2人の時間。明らかになる、仲間たちの思い。バラバラになった心と体を繋ぎ合わせる術は……。

    【感想】
    この巻は切なさに溢れていた。苦しかった。読んでいて悲しい気持ちでいっぱいになった。どうして…という気持ちに何度もなった。

  • 4.5

  • どうしようもなく皆が哀しい。

    永塚君の、佐原さんの、川井さんの、真柴君の、直花さんの、そして硝子の話。
    みんな、みんな、みんな、みんな、悩んでて歪んでて、それでいてどうにかしたくて。
    上手くいかない日々をどうにかこうにか過ごしている。
    どうしたらいいのか分からないし、魔法のようにたった一瞬で救われる、なんて事はありえないけれど…。

    ただ、一緒にいてあげてほしい、と。

  • いや~~表現方法が斬新

  • 一人一人の物語。一人一人がいいところも悪いところも持っていて、嫉妬とか、思い込みとか、そんな感情に任されて、人の良さを見れなくなっている気がする。でも、これが日常か。漫画は極端だけど、ちっちゃいことは身近でたくさん起きていると思うから、人のことをちゃんと見ようって思いました。

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784063952216

  • 【レンタル】後半のセリフのない、もしくは読みにくい(縦半分になってる)辺りがとても切なかった。言葉がないのに、言葉がないからこそ、かな。硝ちゃんの世界ってこんなのかな。みんな自分勝手。成長するのかな。

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著者プロフィール

岐阜県生まれ。2008年、『聲の形』で、週刊少年マガジン新人漫画賞に入選。2009年『マルドゥック・スクランブル』(沖方丁/原作・『別冊少年マガジン』連載)でデビュー。『聲の形(全7巻)』は入選作をリメイクした形で2013年から『週刊少年マガジン』に連載され、大ヒット。『このマンガがすごい!2015』(宝島社)のオトコ編で1位に選ばれ、2016年には劇場版アニメに。2014年、大垣市文化連盟賞(生活文化部門)受賞。2015年、 手塚治虫文化賞新生賞受賞。第12回 大垣市民大賞受賞。現在、『不滅のあなたへ』を『週刊少年マガジン』に連載中。

「2019年 『小説 聲の形 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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