聲の形(7)<完> (少年マガジンコミックス)

著者 :
  • 講談社
4.18
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本棚登録 : 2015
感想 : 135
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063952681

作品紹介・あらすじ

お前なんかに出会わなきゃよかった。もう一度、会いたい。耳の聞こえる少年・石田将也。耳の聞こえない転校生・西宮硝子。ふたりは運命的な出会いをし、そして、将也は硝子をいじめた。やがて、教室の犠牲者は硝子から将也へと移っていった。幾年の時を経て、将也は、 もう一度、硝子に会わなければいけないと強く思うようになっていた。【作者・大今良時先生から】「点と点で生きている人たち。遠く、離れ離れの小島のように生きている人たちを描きたくて、この物語を描きました。みなさまに読んでいただければ、この上ない幸せです」

「じゃーな、西宮」。硝子を庇って大けがを負い、眠り続ける将也。前を向くと決めた硝子は、絶望の中、壊してしまったものを取り戻そうと動き出す。バラバラになった仲間たちの「こえ」にそっと耳を澄ませる━━。繋がる想い。そして、再開した映画作り。時を刻み始めた彼らの世界に、待ち受ける未来は━━。

感想・レビュー・書評

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  • 全巻読了。石田将也は小学生の時に、聴覚障害者の転校生西宮硝子を苛め、硝子は転校、将也はその後ずっとイジメに遭う。高校生になって再会した彼らの心の襞を、作者は丁寧に写し取る。

    イジメや聴覚障害だけでは無く、硝子の妹は不登校だし、将也の姪はハーフだ。そして2人の親は片親である。登場人物たちは何らかの「障害」を負っている。友人たちを含めて悪人は1人も居なくて、ただ将也にとってちゃんと相手の聲が聞こえない人物は全部バツ印や顔付きで表現される。そして友人たちも実は、1人ひとり「周りのホントの聲が聞こえない障害者」であることが、作品全体を通して明らかになる。将也のバツ印が剥がれるのは、この作品全体を通してでしかあり得なかった。

    振り返って見て、私の学校時代にこういう作品が必要だったのか、考えてみる。お前が鈍いだけだ、ともいわれるかもしれないが、私の時にはこんな陰湿なイジメも、片親も、ハーフも居なかった。だけど、友だちの気持ちがわからない問題は、いつも深刻だったし、恋の問題もあったと思う。ただそれはマンガでは描かれることはなかった。マンガはそこまで成熟していなかったし、不良や貧困問題の方が深刻だった。

    だからこの作品は、現代だからこそ生まれた作品であり、記憶しておいていい作品だと思う。アニメ映画がヒットしている。アニメを観たからこの作品を読んだのだが、アニメでは到底わからなかった真柴や植野の気持ちや、西宮の自殺未遂のホントの気持ちも、今回やっと納得がいった。ただ、アニメは全7巻をよくぞあそこまで纏めたという意味ではちょっとすごいとは思った。

  • 元から持ってたけど、あんまり印象に残ってなくて、映画を機に再読。なんでか涙が止まらなくて…

    人生は、人間は、みんな、みんなだ。みんなそれぞれ偽善者で、からっぽで、おせっかいで、いじっぱりだ。
    この物語の中で、キャラクターだけ抜き出したら好感が持てる人物なんてせいぜい主人公の母だけなのではないだろうか?
    みんな、みんな、どうしようもない。
    どうしようもなさの果てに死を企図してしまいさえする。

    でも、それでもみんなそれぞれ一理あるようなことを言うし、それぞれ気持ち悪いような言葉を吐いたりするし、なにを考えてるのかわからなかったりする。

    みんな、みんなそうなのだ。
    ただ一つ言えることは、話してみないとわからないということ。
    ちゃんと顔を見て、声を聞いて、向き合おうとしなければなにも得られない。たしかに、得るものは罪や恥でもあるかもしれないが、でも、可能性もすぐそばにあるのだ。いつだって。


    いろいろなことがあった。いろいろな苦悩があった。
    でも、でもやっぱり、まだ死ぬには値しない。

  •  なんというか、円満に終わりました。作者の気持ちを感じました。多分こんなふうになることはむずかしいでしょうね。でも、他者のことがわかるということは、同情することではなくて、自分を突き詰め、他者からの自分を見つめることなんでしょうね。
     読み終わった感想をブログに書きました。読んでみてください。
      https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202005180000/

  • 映画がとても良かったので全部読みました。
    素晴らしい物語だった。
    映画では映画作るのは割愛したのか。

    ※全ての元凶はあの小学校教師。これは間違いない。クソ大人め。

    連載中はきっと石田が許されてもいいのかという議論が出たんだろうな。
    許されなくても別のところで生きることはいいよねと思うんだけど、彼はがんばったので偉かった。

    ところで硝子って名付けはどういう意図だったんだろうかと気になります。
    字義的にも歴史的にも火薬の原料だよね…。
    親視点ではガラスのように透き通った子とか…そんなん嫌だけど。
    著者視点では彼女を通して世界を見ろとかそういうのかな。
    ジャイ子と同じで実在の子と被らないようにしたとかはあるかも。
    インタビューでもちょっと謎の子とか言われてましたけど。

  • 僕は無理矢理のハッピーエンドは本来好きではないタイプの人間です。ですがこの聲の形は綺麗にまとまり過ぎてるんじゃないの?というくらい綺麗なハッピーエンドですが、非常に胸踊る素晴らしい展開とラストでした。人は皆違うからこそ良いのだと感じると共に、全ての人々がお互いの違いを理解し合って平和に暮らせていければいいなと感じました。

  • 先ずは、ハッピーエンドで終わって良かった。大人への階段を登りながら悩みもがく青春時代。きっとこれからも決して順風満帆ではないかもしれないけど、自分の正直な姿に向き合って成長した彼らは、きっと強く生きていけるのではないだろうか。そんな希望を感じながら最後のページを閉じた。

  • 各キャラクターそれぞれに共感要素あり。
    また、お決まりの予定調和ではないのもgood!

    人は簡単に変われないけど、変わろうと出来る。

    いじめっ子、いじめられっ子が仲良くなってhappy end!ではない。

    扉の向こうが"happy"とも限らない。

    程度は軽いけど中学校での勝手な疎外感から登校拒否になって中卒の自分にとっては大切な作品でした。

    ※昨晩寝る前に1巻、翌日に2〜7巻一気読み。短いのもgood!

  • ・悩みに悩みながらも相手のことを思い続けることなんだろう

  • 漫画喫茶で流し読みしました。
    登場人物がみんな、嫌なところや弱いところを抱えていて人間味があった。むしろ一貫していい人なんてほとんどいなかったのでは。。
    イジメをやってしまったという過去の過ちにとらわれ、なかなか1歩を踏み出せずにいる主人公にもやもやしてしまった。過去は変えられないのだから、環境を新しくして心機一転がんばれば良いのに…と思ってしまったけれど、学校という狭い社会ではそれは難しいのですかね。私はこれまでイジメたことも、イジメられたこともなければ、作中にあるような激しいイジメを目の当たりにしたことはなかった。でも現実にはあるんだろうな。そういう人たちは今どうやって生きているんだろう?後悔しながら生きているのでしょうか?

  • 聲の形で好きなキャラクターはいますか?とインタビューされた作者が「一人もいません」と答えたのがまさに、という感じだった。どのキャラクターにもしっかり良い面と悪い面があってそれがリアルで人間らしすぎるから、キャラクターとして好き!って素直に思いにくいのかなぁ、とか。
    映画を観てから漫画を読んだので、映画とけっこう違う展開があって驚きました。映画はあくまで主役二人の物語だったけど、漫画は他の人たちの視点のお話も時折挟まれていることでより各登場人物の気持ちだとか、どんな価値観なのか、ということが知ることができました。
    人におすすめしたい漫画か、と聞かれると何とも言えないんですが、目を逸らしちゃいけないことがたくさん詰まってる漫画だな〜〜…と思います。

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著者プロフィール

岐阜県生まれ。2008年、『聲の形』で、週刊少年マガジン新人漫画賞に入選。2009年『マルドゥック・スクランブル』(沖方丁/原作・『別冊少年マガジン』連載)でデビュー。『聲の形(全7巻)』は入選作をリメイクした形で2013年から『週刊少年マガジン』に連載され、大ヒット。『このマンガがすごい!2015』(宝島社)のオトコ編で1位に選ばれ、2016年には劇場版アニメに。2014年、大垣市文化連盟賞(生活文化部門)受賞。2015年、 手塚治虫文化賞新生賞受賞。第12回 大垣市民大賞受賞。現在、『不滅のあなたへ』を『週刊少年マガジン』に連載中。

「2019年 『小説 聲の形 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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