聲の形(7)<完> (講談社コミックス)

著者 :
  • 講談社
4.15
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本棚登録 : 1357
レビュー : 118
  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063952681

作品紹介・あらすじ

お前なんかに出会わなきゃよかった。もう一度、会いたい。耳の聞こえる少年・石田将也。耳の聞こえない転校生・西宮硝子。ふたりは運命的な出会いをし、そして、将也は硝子をいじめた。やがて、教室の犠牲者は硝子から将也へと移っていった。幾年の時を経て、将也は、 もう一度、硝子に会わなければいけないと強く思うようになっていた。【作者・大今良時先生から】「点と点で生きている人たち。遠く、離れ離れの小島のように生きている人たちを描きたくて、この物語を描きました。みなさまに読んでいただければ、この上ない幸せです」

「じゃーな、西宮」。硝子を庇って大けがを負い、眠り続ける将也。前を向くと決めた硝子は、絶望の中、壊してしまったものを取り戻そうと動き出す。バラバラになった仲間たちの「こえ」にそっと耳を澄ませる━━。繋がる想い。そして、再開した映画作り。時を刻み始めた彼らの世界に、待ち受ける未来は━━。

感想・レビュー・書評

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  • 全巻読了。石田将也は小学生の時に、聴覚障害者の転校生西宮硝子を苛め、硝子は転校、将也はその後ずっとイジメに遭う。高校生になって再会した彼らの心の襞を、作者は丁寧に写し取る。

    イジメや聴覚障害だけでは無く、硝子の妹は不登校だし、将也の姪はハーフだ。そして2人の親は片親である。登場人物たちは何らかの「障害」を負っている。友人たちを含めて悪人は1人も居なくて、ただ将也にとってちゃんと相手の聲が聞こえない人物は全部バツ印や顔付きで表現される。そして友人たちも実は、1人ひとり「周りのホントの聲が聞こえない障害者」であることが、作品全体を通して明らかになる。将也のバツ印が剥がれるのは、この作品全体を通してでしかあり得なかった。

    振り返って見て、私の学校時代にこういう作品が必要だったのか、考えてみる。お前が鈍いだけだ、ともいわれるかもしれないが、私の時にはこんな陰湿なイジメも、片親も、ハーフも居なかった。だけど、友だちの気持ちがわからない問題は、いつも深刻だったし、恋の問題もあったと思う。ただそれはマンガでは描かれることはなかった。マンガはそこまで成熟していなかったし、不良や貧困問題の方が深刻だった。

    だからこの作品は、現代だからこそ生まれた作品であり、記憶しておいていい作品だと思う。アニメ映画がヒットしている。アニメを観たからこの作品を読んだのだが、アニメでは到底わからなかった真柴や植野の気持ちや、西宮の自殺未遂のホントの気持ちも、今回やっと納得がいった。ただ、アニメは全7巻をよくぞあそこまで纏めたという意味ではちょっとすごいとは思った。

  • 映画がとても良かったので全部読みました。
    素晴らしい物語だった。
    映画では映画作るのは割愛したのか。

    ※全ての元凶はあの小学校教師。これは間違いない。クソ大人め。

    連載中はきっと石田が許されてもいいのかという議論が出たんだろうな。
    許されなくても別のところで生きることはいいよねと思うんだけど、彼はがんばったので偉かった。

    ところで硝子って名付けはどういう意図だったんだろうかと気になります。
    字義的にも歴史的にも火薬の原料だよね…。
    親視点ではガラスのように透き通った子とか…そんなん嫌だけど。
    著者視点では彼女を通して世界を見ろとかそういうのかな。
    ジャイ子と同じで実在の子と被らないようにしたとかはあるかも。
    インタビューでもちょっと謎の子とか言われてましたけど。

  • 僕は無理矢理のハッピーエンドは本来好きではないタイプの人間です。ですがこの聲の形は綺麗にまとまり過ぎてるんじゃないの?というくらい綺麗なハッピーエンドですが、非常に胸踊る素晴らしい展開とラストでした。人は皆違うからこそ良いのだと感じると共に、全ての人々がお互いの違いを理解し合って平和に暮らせていければいいなと感じました。

  • H30.08.11 1〜7巻読了。

    普段、漫画を読まないが、前にKindleの無料キャンペーンで確か1巻だけ読んでいて、続きが気になったので全巻読んだ。

    漫画だから、小説一冊読むよりも早く読めるので本当にサクサク読めた。
    いじめや青春、なんだけど、そうアッサリもしていなくて色々あるんだけど最後は希望を持てる終わりにしていて良かった。

    結構萌え系な絵ではあるんだけど、1巻読んで耐えられたら大丈夫だと思う。

  • 出てくる人 全員正しくないし、全員理解できるし、全員胸糞悪い。自分に思い当たるからさらにそう思う。

  • 最終巻。なんか思ってた感じの終わり方ではなかった。最初の読み始めたときはケガで石田も耳が聞こえなくなったりとか話せなくなったのかと思ったけど、ただ水飲みたかっただけなのか、ってちょっと期待ハズレだった。石田と西宮さんはもっとしっかりくっつくなり告白するなりして欲しかったなぁ。川井さんのあの感じはそのままなのか〜とか。でも1〜7巻まで通して読んだらとてもいい話だったんだと思う。すごくいいテーマ。正解はないと思うけど。

  • 全巻読んだ。読み始め、登場人物がどこか生理的に好きになれないようなクセのある人物ばかりでモヤモヤしながら読み進み、それがまた味わいとなっていった。美しくなくて泥くさくて、読み応えがあった。

  • 今までこういった趣旨の物語があっただろうか。
    過去の辛くて暗い記憶。
    そこから逃げて、違う世界に生きて、忘れた気になって、
    都合のいい人たちだけとの関係を続けている人がこの世にどれくらいいるのだろうか。
    昔の出来事から背を向けずに必死に戦った人たちの苦しいが再生の物語。誰もが経験する世界にスポットライトをあてて見やすくしてくれたありがたいマンガ。
    その世界に触れて今を恥じろ!

    コマ割の展開が早くて分からなくなるところが少しあったけど、それ以上にストーリーの濃密さがあって好評価です。

  • 死にたい懇願した少女と人との距離を取れなくなった少年の話は幕閉じた。聾唖だから、イジメにあったから、イジメをしたから、イジメに加担したから…「から」の後。その先の「こそ、も」
    聾唖だからこそ、イジメにあったからこそ、イジメをしたからこそ、イジメに加担したからこそ…相手に立ち、想って、自分とも向き合い、想うこと。
    大切なものは形がないから、見えないから、実体を感じられないものの方が断然に多いから…だから、迷うし、誤るし、間違えてしまう。傷つけるし、傷つけられる。けれども、それでも、形にしようと歩める人の眩しさよ。
    でも、これは大人でも実行に移すのは難しい。とても大変で困難を産む。故に担任はこれを放棄した。許せないが、いずれ過ちを気付いて欲しいではある。
    人の人生は選択の連続で、過去現在と向き合い方一つで大きく未来は変わってしまう。可能性も潰えてしまうことも拡がっていくのも自分次第である。
    物語はこれにて終わってしまったが、彼、彼女の未来は終わりでなく、今から始まっていくのだが、その待ち受ける未来は私には明るくみえる。
    大今良時先生お疲れ様でした。

  • "「だから…その…本当は 君に泣いてほしくないけど…
    泣いて済むなら…泣いてほしい
    もし俺が 今日からやらないといけないことがあるとしたら
    もっとみんなと一緒にいたい
    たくさん話をしたり 遊んだりしたい
    それを手伝って欲しい 君に 生きるのを手伝ってほしい」"[p.35]

    完結。

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著者プロフィール

大今 良時(おおいま よしとき)
1989年生まれの漫画家。女性。2008年、第80回週刊少年マガジン新人漫画賞に投稿した『聲の形』で入選。2009年より「別冊少年マガジン」で冲方丁の同名小説を原作とする『マルドゥック・スクランブル』の連載によりデビュー。
2013年、入選作品をリメイクした読み切り『聲の形』が「週刊少年マガジン」に掲載された後、同作の週刊連載が開始。同作は宝島社「このマンガがすごい!2015」オトコ編第1位や第19回手塚治虫文化賞新生賞を受賞するなど各方面で話題を呼んだ。本作は2016年に劇場版アニメーション化されている。

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