生物はウイルスが進化させた 巨大ウイルスが語る新たな生命像 (ブルーバックス)
- 講談社 (2017年4月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065020104
作品紹介・あらすじ
生命への見方ががらりと変わる!
進化とは何か?
ウイルスはそれにどう関わったか?
そして生命とは?
「常識が覆る快感」を味わう、極上の生命科学ミステリー。
巨大ウイルスが引き起こす「コペルニクス的転回」!
数十億年前、いま最も注目を集めるあるウイルスの祖先が誕生した。
ヒトや細菌とは遺伝的系統を異にする彼らが、私たちの〈共通祖先〉に感染し、生物の発展・繁栄に不可欠なDNAや細胞核をもたらした!?
そして、その子孫たる「巨大ウイルス」が明らかにする、生命と進化の知られざるからくりとは?
日本初の巨大ウイルス=トーキョーウイルスの発見者が語る、生物進化のアナザーヒストリー。
感想・レビュー・書評
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この時期だから、読んでみた。
メディアでの露出度の高い感染症学者の視点ばかりが強調されるが、もっと足元のことが知りたい。免疫学やウィルス学、更には集団感染の現場で指揮をとったディーパットの方々の話などだ。
その中で今回選んだのがこの本。
「ウィルスって生物なの?」と立ち止まって考えたり、タイトルのように「生物とウィルスの関係性」に想像を馳せたりすることができる。
武村先生はオタクっぽくも感じるが、研究者ってこういう方が多い。そうでないと、自分のオリジナルの仮説の確からしさを解明するために何度も、挫折を味わっても立ち上がれない。(いやそんなことをしているからそういう雰囲気が漂うようになるのかもしれない)
このウィルスのナノマイクロの世界を見つめながら、「人類いや、生物に影響を与えてきたウィルスが本当の地上の主役だった」なんて仮説は普通の人間は受け入れられない。
でも、そんなウィルス主体WORLDが存在していてもおかしくない。もしかしたら、数年後の歴史と生物の教科書は書き換えられているかもしれない。
この本の情報はSF小説や映画を見るときに、かなりの考証のヒントを与えてくれるし、グッと深く楽しめるようにしてくれた。
18歳の俺が武村先生に出会っていたら、巨大ウィルス研究所の門を叩いていたかもしれない。
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文面から著者の愛と興奮が存分に感じられる本は、読んでいて幸せになる。
内容は興味深かったが、定説から仮説への説明の移行がシームレスなので、気を付けて読む必要がある。ある程度基礎知識のある大人であれば問題ないが、子どもが読むのであれば要注意。 -
電子ブックへのリンク:https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000057440
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EVERNOTE登録済み
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2回目読了だけど改めて面白い。
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学術書というよりはエッセイ
よって読んで伝わるのは著者のウィルス学への愛と持論だけ
学術書として文章構成がダメ
それでいて作者の自分語りや主観による意見が要所要所に散りばめらているので本当に読みづらい
後半の仮説等に関しては根拠ある情報をもとに考察されているので興味深くかつ理解できる -
積読していたが、ウイルスの話題が多くなったので、改めて読んでみた.最近の研究成果からウイルス自体の存在について、これまでの考え方を一変させる議論が展開されている.様々なテクニカルタームが続出するが、ヴァイロセルが最も重要だと感じた.ウイルス粒子が普通の細胞(ライボセル)に侵入してウイルス工場を作る という話(p224)だが、土台としてのライボセルをベースにRNAがDNAに進化し、生物が誕生した由.凄い話だと思う.
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【配架場所】 図・3F文庫・新書 ブルーバックス 2010
【OPACへのリンク】
https://opac.lib.tut.ac.jp/opac/volume/420037