お茶の科学 「色・香り・味」を生み出す茶葉のひみつ (ブルーバックス)
- 講談社 (2017年5月17日発売)


- 本 ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065020166
作品紹介・あらすじ
緑茶、紅茶、ウーロン茶……さまざまあるお茶は、すべて同じ「チャ」の樹の葉からできたもの。製造過程で、茶葉の中で多様な変化が起こり、そのお茶らしい色、香り、味が生まれます。「お茶のおいしさ」とは何なのか? 5000年以上にわたる茶のルーツをたどり、最新研究からその秘密に迫ります。お茶を研究して50年の“お茶博士”が、誰にでもできる「いつもの煎茶を“玉露”にする淹れ方」も伝授!
読めばお茶の味わい方が変わる、驚くほどおいしくなる!
緑茶、紅茶、ウーロン茶……さまざまあるお茶は、すべて同じ「チャ」の樹の葉からできたもの。
製造過程で、茶葉の中で多様な変化が起こり、そのお茶らしい色、香り、味が生まれます。
「お茶のおいしさ」とは何なのか?
5000年以上にわたる茶のルーツをたどり、最新研究からその秘密に迫ります。
お茶を研究して50年の“お茶博士”が、誰にでもできる「いつもの煎茶を“玉露”にする淹れ方」も伝授!
これを知らずじてお茶を飲むのは、もったいない!
■おもな内容
第1章 お茶の「基本」をおさえる ~どんなお茶も、すべて同じ「チャ」だった
第2章 お茶はどこからきたのか? ~チャと茶のルーツを巡る旅
第3章 茶葉がお茶になるまで ~色や風味はいつどうやって作られるのか
第4章 お茶の色・香り・味の科学 ~おいしさは何で決まる?
第5章 お茶の「おいしい淹れ方」を科学する ~煎茶を“玉露” にする方法
第6章 お茶と健康 ~なぜお茶は身体にいいのか
第7章 進化するお茶 ~味も楽しみ方も変える技術
感想・レビュー・書評
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お茶は身近だけれどあんまり詳しくない。でも、すこし勉強してみたいという気持ちで読み始めた本書。とても良かったと思います。お茶の種類がしっかりと分類されて、それぞれ詳しく説明されており、お茶の基本がしっかり学べたと思います。玉露とは、抹茶とは、煎茶とは、番茶とはなど、普段よく耳にするものの、何がどう違うのか説明に困ってしまうと思います。これらもよくわかりました。
また、「お茶のフルコース」など、実際にお茶の淹れ方なども書かれていて、それらを実際に試すことで、「おーなるほど」と楽しみながら学べました。
お茶を飲むたびに、辞書みたいな感じで読み返したいと思いました。
ただ、水色なども詳しく知りたかったので、カラーページがあっても良いかなと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
読了日2020/08/01
講談社、ブルーバックスの大量セールをやっていたときに購入。
生まれがお茶の国なので、お茶の基本的なことくらい知っておこうと思い読了。
読んで良かった。いまとてもお茶を飲みたい(飲んでる)
前書きで「茶殻まで食え」っていうからどんな過激派かと思ったけど、普通に食えるものらしい。そりゃそうか、抹茶なんか葉っぱそのまま飲んでるしな。
著者は50年以上茶の研究に携わった方らしく、GABA茶(ギャバロン茶)
の誕生秘話とかとてもおもしろく読んだ。
目次
第1章 お茶の「基本」をおさえる ~どんなお茶も、すべて同じ「チャ」だった
1-1 お茶とはなんだろう
お茶はツバキの仲間
世界中に広まった2つの種
すべてのお茶は、同じ茶葉からできている!
作り方で色も風味も変わる
お茶といえば紅茶?
1-2 さまざまなお茶を見分ける
お茶における「発酵」とは
緑茶「非発酵茶」
ウーロン茶「半発酵茶(半付加茶)」
紅茶「発酵茶(付加茶)」
黒茶「後発酵茶(発酵茶)」
第2章 お茶はどこからきたのか? ~チャと茶のルーツを巡る旅
2-1 お茶の歴史
お茶に関する最古の記述
中国で広がっていった喫茶の文化
団茶禁止令から茶文化の黄金期へ
お茶が発端で戦争が勃発
2-2 チャの原木はどこにある?
チャの樹の起源を求めて
樹齢3200年!? 世界最古の茶樹
ミャンマーの知られざる原木
日本の茶はどこからやってきたのか?
自生説か、渡来説か
2-3 遺伝子研究からチャのルーツを探る
DNA解析によってわかること
日本チャの遺伝的な傾向とは
「自生説」を証明するために
2-4 日本での緑茶の歴史
商用のチャ生産の北限は、新潟と茨城
日本でどう広まっていったか
静岡がお茶の名産地になった理由
宇治茶のはじまり
「味の狭山茶」のひみつ
新しいお茶の名産地、鹿児島
2-5 紅茶の歴史
ヨーロッパで誕生し、世界中に広まった
日本に紅茶を初めて輸入したメーカー
2-6 ウーロン茶の歴史
なぜ「ウーロン」と呼ばれるようになったか
70年代に日本に登場
第3章 茶葉がお茶になるまで ~色や風味はいつどうやって作られるのか
3-1 緑茶ができるまで
茶摘みは楽しく優雅なもの?
緑茶の作り方 ~機械製造の場合
緑茶の作り方 ~手揉みで作る場合
3-2 紅茶ができるまで
紅茶の作り方
紅茶の「良い香り」を出すメカニズム
紅茶らしい色はどうやって生まれる?
3-3 ウーロン茶ができるまで
ウーロン茶の作り方
ウーロン茶と紅茶の違いは「酸素」が決め手?
ウーロン茶作りの秘伝のワザ
3-4 黒茶ができるまで
黒茶の作り方
日本にある4つの黒茶
第4章 お茶の色・香り・味の科学 ~おいしさは何で決まる?
4-1 緑茶・紅茶・ウーロン茶の「色」のひみつ
鮮やかな緑を保つ秘訣
抹茶はなぜ変色しやすいか
紅茶の美しい赤色を決めるもの
紅茶らしい色のもとになるカテキンとは
「ゴールデンリング」のメカニズムと紅茶の謎
多様なウーロン茶の色
4-2 さまざまな香りを生み出すメカニズム
緑茶らしい香りの成分
300種でもまだ足りない紅茶の香り
4-3 「うま味」の緑茶・「渋み」の紅茶・「香り」のウーロン茶
緑茶は「味」が勝負
「本当の紅茶」の味を知っていますか?
お茶らしさを決める3つの物質
4-4 ツウになれる「お茶のおいしさの表現」
良いお茶、悪いお茶をどう伝えるか
第5章 お茶の「おいしい淹れ方」を科学する ~煎茶を“玉露” にする方法
5-1 おいしいお茶とはどんなお茶?
科学的に「おいしさ」を評価できるのか
味を科学的に測定する
5-2 緑茶のおいしい淹れ方
種類によって、温度も時間も変える
5-3 紅茶のおいしい淹れ方
高いところから注ぐのは意味がない?
5-4 ウーロン茶のおいしい淹れ方
香りをしっかり楽しむ工夫
5-5 さらにおいしく飲むために
お茶に合う水は?
硬水か、軟水か
お茶の保存方法
第6章 お茶と健康 ~なぜお茶は身体にいいのか
6-1 お茶は「栄養の宝庫」
緑茶に含まれるさまざまな成分
お茶の3大成分がもたらす良い作用
その他のおもな「いい成分」
6-2 「万能なお茶」の登場
お茶の効能をいいとこ取りした「ギャバロン茶」
偶然から生まれた
GABAブームの隠れた火付け役
第7章 進化するお茶 ~味も楽しみ方も変える技術
7-1 お茶はどう進化してきたか
海外で日本茶ブームが起きたわけ
世界で初めて登場した「缶入り茶」
透き通って変色しないペットボトル茶のひみつ
容器の工夫がカギだった
ティーバッグの進化から低カフェイン茶まで
お茶の未来
コラム
遺伝子研究を応用すると何ができる?
伝説の黒茶「石鎚黒茶」をよみがえらせる
秋出し新茶
緑茶の意外な活用法
ワインボトルに入ったお茶!?
おわりに
参考文献 -
お茶のことが知れて面白かった。
仕事柄茶を扱うので、興味が湧いて読んでみたが正解だったと思う。
歴史だけは興味が出なかったが笑 -
品種のところがおもしろかった。
緑茶が旨み強いのはなんとなく意外。
紅茶はなんだかんだフレーバーティーが好きなのでまだまだ素人。
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【請求記号:596 オ】
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第1章 お茶の「基本」をおさえる ~どんなお茶も、すべて同じ「チャ」だった
第2章 お茶はどこからきたのか? ~チャと茶のルーツを巡る旅
第3章 茶葉がお茶になるまで ~色や風味はいつどうやって作られるのか
第4章 お茶の色・香り・味の科学 ~おいしさは何で決まる?
第5章 お茶の「おいしい淹れ方」を科学する ~煎茶を“玉露” にする方法
第6章 お茶と健康 ~なぜお茶は身体にいいのか
第7章 進化するお茶 ~味も楽しみ方も変える技術 -
普段なにげなく飲んでいるお茶の効用や味わい方を知ることができて、実際にやってみたいと思った。フルコースのふりかけが気になる。お茶について、未解明なことがまだまだたくさんあることが分かった。茶道の教科書でも効用はたくさん載っていたけれど、正直「本当に?」と思っていた部分があったがこちらを読んで納得。花粉症対策にもなるべにふうきに興味津々。
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619-O
閲覧新書 -
お茶は抽出して飲むだけだと20~30%しか摂取できないこと、残りの茶殻には70~80%の食物繊維や不溶性のビタミンEやカロテンなどの栄養が含まれていること、紅茶の生産量で第一位を誇るのはインドであること、世界で最も愛飲されているのは紅茶でお茶全体の生産量の70%を占めていること、さまざまなお茶を飲んでその種類を言い当てて勝敗を競う「闘茶」のこと、「殺青(さっせい)茶葉を蒸して、茶葉に含まれる酸素の動きを止め、緑茶としての緑色を保持するやり方」のこと、紅茶には大きく3種(エリアティー「ダージリンやアッサムなどの産地別に収穫されたもの」、ブレンドティー「紅茶メーカーが数十種の茶葉を混ぜて独自に配合したもの」)、フレーバーティー「果物や花の臭気を加えたもの」)あることを知れた。
著者プロフィール
大森正司の作品





