睡眠の科学・改訂新版 なぜ眠るのか なぜ目覚めるのか (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 433
感想 : 50
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065020265

作品紹介・あらすじ

人はなぜ眠らなければならないのか? いまだに科学が解明できていない疑問に、覚醒をつかさどる物質「オレキシン」を発見した著者が挑んだ名著『睡眠の科学』の改訂新版。脳は睡眠時に洗浄されてアルツハイマー病を防いでいるという新研究、世界で初めて日本が発売した画期的な不眠症治療薬、寝不足でたまる「睡眠負債」とは何か、どう返せばいいのかなど、この6年余りでの最新の研究成果を大幅加筆!

感想・レビュー・書評

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  • ◯さすがブルーバックスという感じの内容。睡眠における身体(主に脳)のメカニズムを解説しており、タイトルを裏切らない、素人向け科学の本。分かりやすい。
    ◯相変わらず寝られないことが多かったので、試しに読んでみたが、他の本とは異なり、こうすればリラックスして寝られますよ、睡眠の効率が上がりますよ、という生やさしい内容ではない。心療内科、精神科というよりは、脳科学
    ◯本の構成としても、睡眠のメカニズムを分かりやすく(自らの研究業績も併せて)開設し、後半では、睡眠に関するFAQもついている。FAQは身近な質問が多く、とても面白い。

  • 専門的で私には難しいところもありましたが、「睡眠は非常に大事❕」ということは改めてよくわかりました。
    よく寝てパフォーマンスを上げていきましょー!
    ぜひぜひ読んでみてください。

  • 「睡眠」とは何かに迫る。脳科学、神経科学のフロンティアを覗く専門的文庫本

    ●感想
     睡眠に対して「what」から迫った本。ハウツー本は多いが、真摯に「眠る」ことそのものについて語る本は少ないため、貴重。面白いのは「睡眠の研究者にとっても『なぜ眠る必要があるのか』はよく分かっていない」ということ。ただ、「眠らないと身体に不調をきたす」「眠っている最中は脳で色々と活動が起きている」ことは分かっているようだ。何かしらの方法で脳・身体をメンテナンスしていることは間違いないという。特に、様々な動物が色々な工夫で睡眠時間を確保していることが興味深い。イルカは脳の半分ずつを眠らせて、泳ぎながら眠ることができるという。
     身近な「睡眠」だが、まだまだ分かっていないことが多く、神経科学の最先端研究分野なのだなぁ..。

    ●本書を読みながら気になった記述・コト
    ◆「睡眠は進化の過程でどうしても省くことのできなかった機能」
    ・野生動物は命をかけて眠る。キリンは立ちながら、鳥は飛びながら、イルカは泳ぎながら眠る。「バンドウイルカは、一度の睡眠では片側の大脳半球のみが眠る。つまり、交互に大脳半球が眠ることによって、どちらかの脳は覚醒した状態を保ったまま睡眠をとっている」
    →脳という高度な情報処理機能を維持するためには絶対に必要なもの
    ・「睡眠は脳が積極的に生み出す状態であり、身体の、とくに脳のメンテナンスに必須の機能である」
    ・「睡眠をとらない状態が続くと、動物は感染症や多臓器不全で死亡する」


    ◆「睡眠の役割は謎が多いが、メンテナンス作業と情報の整理をする役割がある」
    ・脳では、老廃物の処理を血流だけでなく、脳脊髄液という液体が行っている。その処理はノンレム睡眠の最中に行われている、という研究結果がある
    ・眠らない時間が長時間続くと様々な不調が現れる。しかし、睡眠時間を確保することで、それらの不調は消える

    ◆レム睡眠時は、脳から身体への命令はインターフェースレベルで遮断される
    ・レム睡眠時の大脳皮質は覚醒時よりも強く活動していて、それらの状態では、脳を外界と遮断しておかなければ、身体の機能が暴走するのではないか

    ◆「浅い睡眠」として軽視されがちなレム睡眠を、身体は必ず必要とする
    ・連続的にレム睡眠の時間を遮断すると、次に寝るときにレム睡眠のとる時間が増える
    ・レム睡眠には独自の恒常性を保つメカニズムがあり、「ノンレム睡眠の隙間を埋める」以上の生理的な機能を持っている
    ・筆者の仮説では「ファイルシステム」の整理

    ◆夢を夢と判断できないのは、脳の一部分の働きが低下しているから
    ・「夢を見ているときに奇妙だと気づかないのは、前頭葉の前頭前野背側部という部分の機能が低下しているためである。この部分が十分に機能しないと、見ている現象に関して、反省するとか、「おかしいぞ」と疑問に思うことができなくなるのだ」

    ◆なぜ空腹だと眠れないのか
    ・空腹時は、覚醒物質であるオレキシンを作るニューロンは、活発に活動していると考えられる
    ・血統度が上がると、オレキシン作動性ニューロンの発火頻度が上がる
    ・野生動物にとって、空腹は感じ始めたらまず食物を探し始めなければならない。餓死してからでは遅い。そのため、空腹を感じる、身体の血糖度が下がると、食物を探すために動物は覚醒レベルを上げるようになっている
    ・ご飯を食べると眠くなるのも同じである。血統度が上がると、オレキシン作動性ニューロンの活動が低下する。一時的に覚醒レベルが下がるのである
    ・食事は就寝の4~5時間前くらいに摂るようにすると、よい眠りをとるコツになる

    ◆適切な睡眠時間は「あなたが日中に眠気を感じずに過ごせる」かで判断

    ◆「寝だめ」はできないが、睡眠負債の返済はできる

    ◆新生児は「覚醒」「睡眠」のリズムが確立されていない → 夜泣き

  • 初版刊行後の最新知見を大幅加筆!
    近年の睡眠研究の進歩はめざましい。ノンレム睡眠時に老廃物を洗い流す「グリンパティック・システム」の発見、日本で発売された画期的な不眠症治療薬、「睡眠負債」が溜まるメカニズムなど、世界の睡眠研究をリードする著者が最新知見をもとに迫る「睡眠の本質」

    脳が求める「眠り」とは?
    脳は睡眠中に洗浄されアルツハイマー病を防ぐ! 
    世界に先駆け日本で発売された不眠症治療の新薬とは?
    寝不足でたまる「睡眠負債」はどう返す?
    第一人者による最新の睡眠サイエンス!

  • いやぁ、安易に手を出してしまい、結果難しすぎた。

    今どきの良い睡眠をとることを目的にした本ではなく、ガチンコで睡眠を研究し分析した内容だった。

    言えるのは、人間の脳の構造は複雑で、本体(人格?)より良くできており、体のことを一番わかっている。だから、馬鹿な本体が勝手に摂理に反して睡眠を怠ったり不摂生な習慣をとるのは馬鹿な話でありおこがましいということがよくわかった。

    よくできてるのだから、その品質を最大限に活かすことができるように生活したいと思う。

  • https://elib.maruzen.co.jp/elib/html/BookDetail/Id/3000057452

    【寝る】

    睡眠のメカニズムの最新知見が詰まった本です。
    誰もが必要とする睡眠ですが、レム睡眠ノンレム睡眠は知っていても、それ以上の知識は…という方も多いはず。専門的な用語も多いですが、素人にも分かりやすく噛み砕かれた内容ですので、本書で理解を深めて睡眠の質を向上させましょう。


    【学外から利用するには(静大生のみ)】
    1. ページ中央の「学認アカウントをお持ちの方はこちら」をクリック
    2. 「所属機関の選択」で「静岡大学」を選択
    3. 静大ID/パスワードを入力

  • 正確な記載を心掛けているのだろうけど、歯にものが挟まったような記述が多く、若干の物足りなさを感じる。
    ・睡眠は進化の過程でどうしても省くことのできなかった重要な機能
    ・レム睡眠時の脳は、覚醒時よりも活発に活動している
    ・空腹状態になると、覚醒レベルは上昇する。カロリー源の確保のため
    ・眠気を払いたいときは、手足を冷やすとよい

  • 頂き物。
    「お休み」と言って眠る。睡眠には休みというイメージが強いが、この間に脳は自らをブラッシュアップし、最適化しようとする、もっと積極的な営みなようだ。
    眠らずに済む生物がいれば進化上、圧倒的に有利な筈だが、そんな生き物はいないという。睡眠がいかに大切か、これだけでも理解できる。
    また、食べ物を探す必要があったり、活動に必要なときには覚醒させる物質を出し、必要がなくなれば睡眠状態に入るのだと。だから、お腹が満たされ、安全な環境にいれば昼間でも眠くなり、緊張したり興奮したりすると夜でも眠れなくなる。
    時間が来て、眠くなれば眠るのが当たり前だったが、睡眠をもっと積極的に捉えて、大切にしようと思う。

  • なぜ生きるのかの次ぐらいに謎であろう睡眠。なぜ眠るのか、なぜ目覚めるのかの科学。

    2010年出版の改訂新版2017年刊。生物に睡眠がなぜ必要か。寝ている間に何が行われているか。また寝たり起きたりのリズムはどのようなメカニズムなのかと等々睡眠の科学。

    筆者も触れていいるが「どうすれば良く寝られる」というようなハウツー本ではなく、あくまで科学を追求、なので中身は高度。

    科学をあなたのポケットに。ブルーバックスらしい一冊でした。

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著者プロフィール

1964年東京生まれ。筑波大学大学院医学研究科修了。医師、医学博士。日本学術振興会特別研究員、筑波大学基礎医学系講師、テキサス大学ハワード・ヒューズ医学研究所研究員、筑波大学大学院准教授、金沢大学医薬保健研究域教授を経て、筑波大学医学医療系および国際統合睡眠医科学研究機構教授。1998年、覚醒を制御する神経ペプチド「オレキシン」を発見。平成十二年度つくば奨励賞、第14回安藤百福賞大賞、第65回中日文化賞、平成二十五年度文部科学大臣表彰科学技術賞、第2回塩野賞受賞。

「2018年 『「こころ」はいかにして生まれるのか 最新脳科学で解き明かす「情動」』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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