時間とはなんだろう 最新物理学で探る「時」の正体 (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 49
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065020319

作品紹介・あらすじ

「実感はあるのに実体がない」。
不思議な「時間」の本質を捉える旅へ!


誰にでも同じように流れて、逆回しにできないもの
――普段思い描く時間の姿は、実はごく限られた一面。
最先端の物理学では、時間は、
〈空間・物質・力を含む巨大な構造の一部〉
と考えられはじめています。
ニュートン力学、カオス、特殊相対性理論、
一般相対性理論、電磁気学、場の量子論、超弦理論……
物理学の歴史を辿っていくと、
美しく壮大な、時間の真の姿が見えてくる!


なぜ「時間」が存在するのか?
時間はいつ生まれたのか?
時間は逆方向に進まないのか?
本当に時間は「流れて」いるのか?
――科学が示す驚きの“時間観”とは!?


■おもな内容
第1章 時を数えるということ
第2章 古典的時間観  ――ガリレオとニュートンが生み出したもの
第3章 時間の方向を決めるもの ――「時間の矢」の問題
第4章 光が導く新しい時間観の夜明け ―― 特殊相対性理論
第5章 揺れ動く時空と重力の正体 ―― 一般相対性理論
第6章 時空を満たす「場」の働き ―― マクスウェルの理論と量子としての光
第7章 ミクロ世界の力と物質 ―― 全ては量子場でできている
第8章 量子重力という名の大統一 ―― 時間とはなんだろう?

感想・レビュー・書評

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  • 「時間」という視点から、物理学の発展を概観。
    感覚に基づく素朴な時間観(と言っても、「21世紀に生きる私たちの」時間観であって、完全にまっさらではないことが分かるが)の確認から始まり、ガリレオ或いはニュートンの時間観から、相対論・量子論を経て、最先端の理論物理が時間をどのように捉えているのかまでを、数式を使うことなく平易な言葉で説明している。

    先ず、時間というものは言う程当たり前なものでは無い。それは本質的には運動を測る周期運動であって、本書の言を借りれば、「物体の存在とは無関係に「時間」が存在していて、物体の運動はその時間に沿って起こる(p.30)」という仮説によって導入されたものである。よって、運動とは何か(どのような法則に従うか)が修正されると、理の当然として「時間とはなんだろう」という問の答えも変わる訳である。
    ニュートンは運動方程式のパラメータとしての時間、絶対時間を考えた。
    アインシュタインは相対性原理から観測者によって異なる刻みの時間が流れていることを導き(特殊相対論)、「重力は時間経過の別名(p.136)」と主張した(一般相対論)。
    さらに最先端の量子重力理論に至ると、4次元時空や量子場というのは繰り込みの結果に過ぎず、時間は「空間・物質・力を含む巨大な構造の一部」となる。

    正直後半はちんぷんかんぷんだったが、何となくの感じを掴めたのは収穫。良著。

    1 時を数えるということ
    2 古典的時間観 ガリレオとニュートンが生み出したもの
    3 時間の方向を決めるもの 「時間の矢」の問題
    4 光が導く新しい時間観の夜明け 特殊相対性理論
    5 揺れ動く時空と重力の正体 一般相対性理論
    6 時空を満たす「場」の働き マクスウェルの理論と量子としての光
    7 ミクロ世界の力と物質 全ては重力場でできている
    8 量子重力という名の大統一 時間とはなんだろう?

  • 文系で物理を避けてきた私にはまだまだ実力が足りなかった。特殊相対性理論のところまでで限界。
    もう少し写真や絵があると良かった?文章だけではついていくのが難しかった。
    少し寄り道して、またこの本に帰ってきたい。

  • 興味があるのに、「なるほど...わからん」の宝庫。
    物理やったことなく、中学の理科も学年から数えてビリからの方が早いわたしには無理だった...
    小説しか読んだことない脳には理解できない日本語の使い方がたくさん出てくるので、それを追うだけで一苦労。数式が出てきて即死。
    電波磁場が何度読んでもちんぷんかんぷん。
    4ヶ月くらい経つけど、やっと最終章...

  • 「時間の不可逆性」に関して一つ発見があった。というのは、時間は必ずしも、不可逆的ではないということ。ただ、「変化」は往々にして不可逆だということ。人間の体が、あるいはもっと言ってしまえば人類が、いつか滅びる運命にあるという諸行無常的なことはおいといて、時間は時として逆流することがあると気づき、広々とした心地になれた。

  • 哲学で時間について考えたため、物理で時間を考えるとどのようなものか気になったため読んでみた。
    こんなに身近なのにこんなに難しいのか。

  • 私には話が難しく、漠然としたイメージしか持てませんでした。しかし、脳みそに汗をかきながらも、必死に相対性理論や量子力学の話に触れられたことで、目の前の世界が少しだけ違って見えるようになりました。学ぶことって、楽しいですね。

  • 途中

    ・ニュートン力学の偉大さ
    ・運動は予測可能だけど、3つ以上の関わりがあるとカオスになり、予測不可能になる
    だからこそ、時間は不可逆的

    面白い。また続きを読みたい

  • 時間をどう捉えればよいのかという問いを中心に空間や場と言ったこの世の理(まさに物理)について論じられた一冊。

    著者が文系の方向けに講義を行なった経験からか、基礎知識がなくても読みやすいものとなっている。

    この世は空間と時間の4次元方向の力だけではなく、電磁力や原子スケールにおける強い力、弱い力にも支配されているらしい。
    ニュートンの古典力学、アインシュタインの一般相対性理論ではある程度の範囲までしか有効ではない。世の理をより正確に表すならば新たな理論が必要になる。これは考えるスケールと理論のイタチごっこのようにも思える。しかし、超弦理論などによって物理の研究が進むことで(一般相対性理論がGPSに役立てられたように)新技術が生まれるのである。

    この本を読んで最新物理学の一端を知ることができ、実はまだよく分かっていない部分もあることを知れた。正直なところ最新の考え方は自分には難しかったので本書の末尾で物理をもっと知るために紹介されている本たちを読んでみようと思う。

  • 「時間」の概念を中心に据えながら物理学の発展の歴史を概説してくれるわかりやすい一冊。
    わかりやすいといっても現代物理学(特に量子論)は複雑で直感的な理解は難しいのだが、それでも「こういうことかな」というヒントは与えてくれる。
    エントロピーの説明などは特にわかりやすい。

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著者プロフィール

慶應義塾大学教授

「2020年 『ゼロからできるMCMC マルコフ連鎖モンテカルロ法の実践的入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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