最新 ウイスキーの科学 熟成の香味を生む驚きのプロセス (ブルーバックス)
- 講談社 (2018年2月15日発売)


- 本 ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065020470
作品紹介・あらすじ
大好評『ウイスキーの科学』から8年、「ハイボール」「マッサン」のブームに沸いたジャパニーズウイスキーは、いま世界でトップランクの評価を得ている。そのまろやかな香味が「熟成」によって生まれるまでに「樽」という小宇宙の中では何が起きているのか? 人智の及ばない摩訶不思議な現象に、人智の限りを尽くして挑んだ研究の最新成果を満載して贈る、知れば知るほど旨くなるウイスキーの香りと味の科学!
世界の五大ウイスキーの中で、いまトップランクの評価を得ているのがジャパニーズ、すなわち日本産ウイスキーだ。その大きな理由は「まろやかさ」にあるとされるが、ではウイスキーの「まろやかさ」とは何だろうか。この問いに答えることは、簡単ではない。
全工程の99%の期間を占める貯蔵によって、ウイスキーの香味はどう変化するのか?
そのとき、樽の中で起きている「熟成」という人智を超えた現象を、科学はどこまで解明できたのか?
そして、「酒の味」に人が甘さ、旨さ、まろやかさを感じる意外なしくみとは?
好評既刊『ウイスキーの科学』から8年、「ハイボール」「マッサン」のブームやジャパニーズの高評価によってウイスキーをめぐる状況は一変し、「まろやかさ」の謎を追い求める研究も進歩した。前作に新たな成果を大幅に採り入れて改訂し、今宵のオン・ザ・ロックにさらに知的な味わいを加える最新の「ウイスキーの科学」。
第1部 ウイスキーのプロフィール
第1章 それは偶然から始まった
第2章 世界のウイスキー群像
第3章 ウイスキーができるまで
第2部 ウイスキーの少年時代
第4章 麦芽の科学
第5章 仕込みの科学
第6章 発酵の科学
第7章 蒸留の科学
第8章 樽の科学
第9章 貯蔵の科学
第3部 熟成の科学
第10章 「香り」の構造
第11章 樽は溶けている
第12章 「味」に関する考察
第13章 「多様さ」の謎を追う
第14章 「まろやか」になる理由
第15章 ウイスキーは考えている
感想・レビュー・書評
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第二部ウイスキーの少年時代が面白かった。第三部熟成の科学から化学用語が出てきてついていけなくなっていったが。5つの基本味と捕捉されない味の粘膜刺激での受け取りが面白い。辛み渋みアルコールの味は味覚で捕捉されないらしい。エタノールは甘みと苦味が応答し、粘膜刺激では辛みとして受け取られるらしい。こう聞くとウイスキー飲んだ時のピリッと感や、あるいは反転してまろやかさの説明がしやすくなって良かったと思う。
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本書はウイスキーの歴史・製法から始まり、それぞれのプロセスがなぜ必要か、それがどういう影響を及ぼしているかについて科学的に論じています。とかく大学生というものは酒は酔うためのものである、多ければ多いほど、強ければ強いほどいいなどと考えがちですが、酒には歴史、先人の知恵と科学、そしてロマンが隠れているのです。そうしたものを楽しむのも一興ではないでしょうか。
◎信州大学附属図書館OPACのリンクはこちら:
https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB25530300 -
ウイスキーの歴史やおいしさの秘密について知れる本でした。
ウイスキーは主に5カ国でしか製造されておらず、日本はそのうちの1カ国であることを初めて知った。
ウイスキーが貯蔵されている間に起こっているであろうメカニズムを分子レベルの視点で解き明かしているところが面白かったです。化学の知識がある人が読むとすごく納得できるのかも。 -
ワインだけでなくウイスキーも奥深い。
ジャパニーズウイスキーの歴史は浅いが、バーボンでも300年近くある。
ブレンデッド、モルト、グレンの意味など基礎知識から味覚の科学まで勉強になります。 -
ウイスキーの歴史から、スコッチ、アイラの説明から、熟成の過程を科学的に説明している。
いまだ不明なことが多い。
樽の成分は3種類しかないのに変化があるのは神秘的だという印象 -
配置場所:摂枚新書
請求記号:588.57||K
資料ID:95190666 -
ウィスキーの風味は樽が実に重要な役割を果たしている事が良く解る。
スコッチの樽熟成で、10~12年(バーボンは普通4年位)は間違いなく良い影響をもたらすが、それ以上は樽や熟成方法や環境によるらしい。であればいつも飲んでいるのは、ほぼ12年迄であるが、それで問題無い訳だ。
それにしても樽からは、想像以上に多くの物質が溶け出しているようだ。人間がウィスキーを飲むときほど、木の成分を体内に摂取することは殆ど無いとの事。
ウィスキー(特にスコッチ)の風味(フルーティー・フラワー・スパイシー・バニラや蜂蜜的な甘み・・・等)は樽の成分が溶け出し、あるいは化学的な反応を起こしてもたらされている。
ウィスキーの誕生に至る様々な偶然に、感謝しつつ飲むべきだ。 -
☆最近国際的に評価の高いジャパニーズ
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ウィスキーの製本から、ウィスキーの味、香りなどの秘密を解き明かす。
高校一年程度の化学の知識が有った方が分かりやすい。
古賀邦正の作品





