- 本 ・マンガ (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065102589
作品紹介・あらすじ
感想・レビュー・書評
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テレビドラマ化もされた人気シリーズの第19巻。帯は
【"奇跡"の医療TVドラマが帰ってくる――。2017年10月13日スタート】の文字。放映日が決まったんですね。ドラマ2期も楽しめました。「豪華出演者続投!!」なのもいいですね。
「ペルソナ総合医療センター」の産科を中心に、妊娠出産、赤ちゃんとお母さんを巡る悲喜劇と、主人公サクラ先生を中心とした群像劇が、綿密な取材に基づく圧倒的なリアリティと現場感を伴って語られます。
小松さんの同期で山下ジョージとの出会いのきっかけを作った助産師の武田さんがここしばらくは準レギュラーっぽい感じでよく出てくるようになりました。
この巻には「NICU part2」、「羊水塞栓症」が掲載されています。
以下、各エピソードに一言ずつ。
「NICU part2」
下屋先生の同期、常に自信満々の新生児科医白川先生が先に進もうとするお話。
赤ちゃんが新生児仮死で生まれてしまった初産婦の風間さんと26週で生まれてしまった井出さんは同じ病室、NICUでも一緒。
風間さんの赤ちゃんの主治医となった白川先生は新生児遷延性肺高血圧症と診断し、治療を開始しますが、症状は一向に好転しません。
白川先生の性格ってきっと野球のピッチャーなんかに向いていそうです。誰にも頼れない孤独な状態で決断していかなければならないポジションに就いて、ハマるとものすごい力を発揮しそうですが、逆にチームプレイには過剰な自信が邪魔になるのかもしれません。一種の才能と言ってもいいその自信が過信に変わってしまったために、白川先生はスタッフの「何かが変」の指摘を無視してしまいました。
フォローに入った今橋先生から、誤診ではないが、スタッフの懸念を蔑ろにしたことはミスである、と冷静に指摘され、大学病院に向かう救急車では風間さんと同乗し、大学病院のスタッフから軽んじられた白川先生、その鼻っ柱はポッキリと折られてしまっています。
かつてバーンアウトで新生児科を去った新井先生と偶然出会って同じような経験をしたことを聞き、さらに助けた後、退院した後の赤ちゃんについて聞いたことで、上を目指すのではなく、先を目指す、と心に決めるのでした。
その心に決めた思いを、他でもない下屋先生に向かって語るのがいいですねえ。下屋先生は成長を口にして救急救命に転科し、実際その成長ぶりは加瀬先生に認められています。その下屋先生に上ではなく、先を目指すと言える時点で、白川先生はもうずいぶん成長してますよね。
新井先生が抜け、下屋先生が抜け、これでまた白川先生が抜けました。一方で、ゴロー先生が戦力になり、強烈な倉崎先生が加わり、工藤先生が加わりました。新井先生は退場以来久しぶりの登場です。キャラクター一人ひとりの事情と成長(挫折もですね)を丁寧に描いていて、白川先生の後任とか、お父さんお母さん側のキャラの再登場とかないのかな、って楽しみです。
「羊水塞栓症」
小松さんと同期の武田さん。お互い励まし合いながら揃って助産婦になった仲で、披露宴で山下ジョージのピアノ演奏を頼んだことが小松さんと彼の出会いのきっかけになるほど、まあ言ってみれば腐れ縁。
その武田さんがなんと自然妊娠、互いの赤ちゃんを取り上げるという約束を果たしにペルソナで出産することになりました。
武田さんの帝王切開の最中、羊水塞栓症でコードブルーを発令するほどの事態に、武田さんのそばにいるためだけに手術室に駆け戻る小松さん、そして「私はちゃんとそばにいるぞ!」の叫びの直後の心拍再開。医療モノのいいところがたくさん詰まったアツい展開でした。
どうせだったら小松さんの妊娠出産も見てみたいなあ。山下ジョージさんに頑張ってもらわないと…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
別件のようで繋がっている話。
今回は中々重い。いや今回もか。 -
毎度泣いてしまう。
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【推薦者】
体育学部 健康学科教員 三瓶 舞紀子
【学生へのメッセージ】
COVID-19流行下では、「10代の妊娠」「望まない妊娠」「貧困」の問題がよりクローズアップされました。産婦人科医&謎のピアニストでもある主人公が、様々な妊婦のお産に向き合います。この漫画に登場する様々な生命から、子どもたちを育てる社会の責任とは何か、全ての学生と特に教員を目指す学生にお薦めします。
▼配架・貸出状況
https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00539355 -
登場するひとりひとりのプロフィールに新しい物語が重ねられていく。今回の圧巻は学校以来の助産師仲間、小松さんと武田さんのお二人の「命」をかけた友情。ちょっとこれはいいと思いましたね。詳しくはブログをどうぞ。
https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/201912280000/ -
白川先生回。医者っていうのは本当にすごいプレッシャーの中で働いているんだなって思った。
著者プロフィール
鈴ノ木ユウの作品





