- Amazon.co.jp ・マンガ (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065104057
作品紹介・あらすじ
本の装丁家・原田織ヱ(28)は、スープが大好き。スープと言っても、種類は色々。思わず真似したくなる、四季折々のスープ物語、ここに完結!【4巻のお品書き(一部)】落としイモ/すいとん/人参ピューレのスープスパゲティ/揚げ鱈と水菜のみぞれ鍋/七草粥/獅子頭鍋/小豆粥風ぜんざい/味噌玉/カレーに水キムチ/芽キャベツのクラムチャウダー/新ニンニクのコンソメスープ/トリとカツオダシの冷やし茶漬け
感想・レビュー・書評
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マツコの知らない世界(グルメ漫画の回)で、紹介されたことのある漫画です。
本の装丁デザイナーの織ヱ(おりえ)が、仕事に煮詰まった時に自らスープを作って食べると言う感じで物語が進行してきます。
織ヱが食べてるスープが美味しそうで、見ていてお腹が空くような作品だと思います。
全4巻なので読みやすいかと思います。 -
まるで湯気と香りが画面からわき立ってくるような温かさ。(時に拡大解釈もあるが)スープという1種の料理に特化しつつも、その制限を感じさせない多彩さで厚い4冊を走り切ったのは見事。四季折々の企画とは理解しつつ、2週目を見たかった思いも。
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食事の幸福さと人の強さについての物語。
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綿貫先生、ごちそうさまでした
本当に温かなストーリーを、一滴残らずに飲み干せ、今、心がポカポカしています
個人的には、ちっとも大袈裟な表現だとは思いませんが、生き続けるパワァを貰えました
実に美味しいスープ漫画でした
飲み切ってしまった事に、全く寂しさを覚えない、と言ったら真っ赤な大嘘憑きになってしまいますが、それでも、今は満足感と満腹感の方が大きいです
なので、寂寥感が襲ってくる前に、急いで、感想を書いております
ほぼ勢い任せで書いておりますので、構成が粗いかも知れませんが、ご容赦ください
まず、もう一回、言わせてください、ごちそうさまでした、と
次に言いたいのが、ありがとうございました、です
この(4)自体に対する感謝もありますが、むしろ、全4巻に関しての感謝ですね、これは
いただきます、を言えた(1)から、(4)まで欠かさずに感想を書き続けられたのは、本当に心が美味しさで満たされれる、良い漫画だったからです、この『オリオリスープ』が
この作品は、どの感も分厚かったですけど、その重さに見合って、ストーリーの重厚感も凄かったですね。何が凄いって、重厚感があるのに、まるでクドくなく、幾度も味が舌の上で変わる、研ぎ澄まされたコクに満ちているトコです
これは、大袈裟と言うか、ズレた例えかも知れませんが、この『オリオリスープ』は、この最終巻で、『トリコ』の主人公・トリコのフルコース、スープに選ばれた、小松シェフのミリオンスープの域に至ったのでは、と感じました
あれほど、酷いレベルで頬だけでなく、顔の筋肉が緩んでしまう訳じゃないにせよ、少なくとも、口元はついつい、柔らかくなってしまいます
読んでいて、自然に笑顔になれるなら、きっと、それは凄く良い漫画です
あくまで、私個人の印象だけど、この『オリオリスープ』が美味しかった理由は、縦糸が人を幸福にしてくれるスープ料理、横糸がデザイナーかつ人間としての成長を描き、その二本の糸が交わる箇所に織ヱと弥燕の紡ぐ恋愛ドラマが生まれていたからだ、と思います
もちろん、これは私が思う事なので、他の読み手の方は、違う味に至福の表情となっているかもしれません
そんな様々な味がある点も、『オリオリスープ』の魅力でしょう
これもまた、改まって言う事でもありませんが、『オリオリスープ』の魅力に、舌の上で優しく崩れていく甘さを加味しているのは、綿貫先生の色遣いにある、と思います
綿貫先生の使う色に宿る、優しい仄かな熱は、羽海野チカ先生のそれに近い気がします
その色遣いが、“スープ”のアクを丁寧に取り除いています
この(4)が、良い気分で「ごちそうさま」を言えるからこそ、次に綿貫先生が出してくれる一皿が楽しみです
最終巻だけあって、どの回も舌触りも、喉越しも、胃で広がる温かさも最高の域に入っていますが、[最終話]通年 スープストックは群を抜いている印象を受けました。これまでの話が混ざり合い、一つの美しい味に仕上がっています。しかも、この味が次の味に繋がる未来を感じさせるのですから、もう、涎が止まりませんね
この回を除いて、一推しを決めるなら、小番先生とニーナさんに春の訪れがやってきた、[67話]3月下旬 卵もキュンと来ました。サブキャラのドラマにも手は抜かない、さすがです
次、どんな作品を読みたいか、と聞いてもらえたなら、ファンタジー系が読みたい、と答えたいです
基本的に、ド派手な魔術を撃ち合うアクションが好きなんですけど、綿貫先生の個性を思うと、その手の戦闘は控えめにして、この『オリオリスープ』みたいな、あったかい日常をメインにした、主従の不器用なラブコメが読みたいですね
もし、食系なら何が良い、と尋ねられたら、少し迷いますが、発酵をテーマに描いてくれたら嬉しいかも知れません
また、可能なら、YOUに一本、読み切りを描いてくれないかな、と思ってます
この台詞を引用に選んだのは、シンプルな破壊力にKOされてしまったので。不器用でも、必死に足掻き、戦って、自分のカッコ悪さを受け入れる強さとしなやかさを仲間に貰い、成長してきた弥燕さんらしい、素直な気持ちの伝え方でしたね。彼、いえ、彼と織ヱさんの人生は、これから、もっと良い味になりそうですね。きっと、二人の間に愛の結晶が産まれたら、もっと
著者プロフィール
綿貫芳子の作品





