- 本 ・マンガ (160ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065106426
作品紹介・あらすじ
長年作家として執筆してきた雑誌「群星」から打ち切られたまり子。80歳にして見つけた夢は、新しいウェブ雑誌を立ち上げることだった。しかし教えを請おうと訪ねた若いカリスマクリエイターに、「人間ってちゃんと劣化していくんだな」と言い放たれ――。ウェブ雑誌の立ち上げのため、看板作家を探し始めたまり子。意外な場所で出会った、かつての大作家の跡をつけるが……?
感想・レビュー・書評
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宝島社の「このマンガがすごい」オンナ編6位に選ばれていたので、まとめて読んで見た。
80歳といえば、私の両親の世代、介護が現実味を帯びて、周りにはそんな話ばかりが目立つけど、一方ではいまだに現役バリバリで頑張っているお医者さんや地域の世話役等々もおられることを私は知っている。東京となれば、このまり子さんのように、小説家として現役として残っている人もいるだろう。
まり子さんは4世代住宅に住んでいたが、居場所がなくなって家出してしまう。年金と原稿料があるから、なんとかなるだろうと考えていたけど、さにあらず、保証人もなしに老人に貸す不動産屋はいないのである。ネットカフェや友人男性との同棲、雑誌の打ち切り、友人女性と同居、ネット雑誌のへの模索など、時々息切れをしながらまり子さんは、新しい地平を切り開いてゆく。
「あとかたの街」で、母親の青春期をモデルにリアルな空襲マンガを描いた作者。今度は現代を舞台にやはり母親同世代をリアルに描く。ふんわりとしたキャラを、しっかりとした取材で同時に描く作者の立ち位置は同じ。
既に前作の刊行冊数を超えることになった。愉しみな作品が増えた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
まり子さんが長年現役作家として書き続けてきたこと、
錆びない着眼点や奇抜な発想があってこその、この展開。
若くして世に出ていく人たちの考え方も素晴らしいものがあって、
これからどんな面白いことができるのか期待も膨らむ。 -
WEBマガジン創刊に活路を見出したまりこだが、専門家に話を聞きに行くも、最初は全否定され…。なんとか心の扉を開き、始めるにあたってのアドバイスを引き出すことができ。看板作家のあてがひょんなことからつきそうになるが、事態はなんだかサスペンスな方向に。
おざわゆきの作品





