歎異抄 (まんが学術文庫)

  • 講談社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065106501

作品紹介・あらすじ

師・親鸞の教えを聞き書きし『歎異抄』をまとめた唯円。
末法思想に包まれた千二百年代の日本。貧しさ故に悪に染まり、悪行三昧を尽くす駄馬丸。家族を助けるために男に身を任すもみじ。仏の真の教えを学ぼうと苦悶する雑念房。さまざまな人間模様とともに、ただただ阿弥陀の言葉を伝えようと、縦横無尽に巡る元気坊主・唯円の活躍を描く! 親鸞の有名な言葉「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」の深い深い意味に、あらためて耳を傾けよう!

〈目次〉
プロローグ
第1章 阿弥陀の請願
第2章 悪人正機
第3章 真の極楽・仮の極楽
第4章 「本願ぼこり」と偽善者
エピローグ



師・親鸞の教えを聞き書きし『歎異抄』をまとめた唯円。末法思想に包まれた千二百年代の日本を、ただただ阿弥陀の言葉を伝えるために、縦横無尽に巡る元気坊主・唯円の活躍を楽しみつつ、親鸞の有名な言葉「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」の深い深い意味に、あらためて耳を傾けよう!

感想・レビュー・書評

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  • 浄土真宗の親鸞の教えを記した歎異抄を簡単に解説。

  • 本書の内容とは直接的には関係ないが、本書を読むと「組織は腐敗する」事がよく分かる。
    組織は集団を形成し、集団は力を持ち、集団の力を使う時に組織内外に権力が生まれる。そして、権力は必ず腐敗するから、組織は腐敗する。

    その腐敗は、我々凡夫の煩悩によるものである。
    そして、煩悩こそが苦の原因である事が多いのも事実。しかし、煩悩は人が生物として生きていくために重要なので、煩悩をなくす事は相当に難しい。

    ただ、煩悩がある事を理解し、コントロールする事は可能だと思う。
    その方法に、宗派により様々な作法の違いがあり、揉める原因ともなるのだが、揉めるのも煩悩という。。。

    煩悩を減らしたり、整理すると楽なんですけどね〜
    とりあえず、部屋の片付けから始めましょ(笑)

  • 南無阿弥陀仏

    南無(帰依する)
    阿弥陀仏(阿弥陀様のところに)

    阿弥陀様を信じて念仏を唱えれば
    だれでも阿弥陀様が待つ極楽浄土にいける

    他力本願
    よいことをしたか、悪いことをしたかではなく
    自力なのか?他力なのか?が大事

    阿弥陀様のお慈悲は、ただあなたにすがりますよという他力の心に向けられる

    自力の行いはすべて「善」

    みんな煩悩の支配から抜け出せない悪人だというのに、善人は自らの善行を誇って、阿弥陀様の慈悲を遠ざける

    要するに、救われるには自分が悪人であることを自覚しろってこと

    念仏を心から喜び、急いで浄土にいきたがるものに阿弥陀様の救いは必要ない

    どんなに念仏しても心から喜べないという悩み
    どんなに教えを受けても往生を喜べないという悩み
    これは煩悩、凡夫ゆえの悩み

    阿弥陀様のたてた願いは、凡夫救済
    他力の悲願は、われらのためにある

    往生を喜べない自分の心を嘆くより、
    それでも見捨てずお救いくださる阿弥陀様の悲願を頼もしく思いなさい


    悪に開き直って自分で罪を犯したつもりでも
    実はその罪は前世からの業がつくったもの

    その罪を誇らしげに批判する念仏者は、
    他力の信心を忘れて自分の正しさをひけらかす偽善者
    自分を賢い人間、よい人間と思いこむ「偽善」こそ一番阿弥陀様の慈悲を遠ざけるモノ

  • 僕には愛おしく思う人がいる。その人はあるとき僕にこういった。私は毎日目一杯生きてるから。僕はその時から少し変わったと思う。自分のわかる範囲で。これもきっと他力本願なんだろうと思うのだが、私が仏になることに気づいたことを口に出した僕にその人が放った強烈な一言同様、本書も僕には深く深く気づきを突き刺して流れていく。何の因果か何の因縁か分からぬがなかなかその人をわしっとつかめぬ日々が続く。きっと生きているんだよね。今と言う時を。そう考えながらふと高校時代を振り返る〜

  • 親鸞の弟子 唯円
    ●なぜお念仏を唱えるだけで救われるのか?それは「阿弥陀様の御請願の不思議な働き」によるものだ。昔々ある国の王様が、気の遠くなるような長い修行の末「48種類の願い」を起こし悟りを開いて「阿弥陀様」になった。その願いの18番目で、苦しんでいる世界すべての人が救われるまで、私は仏になりません。と誓ってくれたのだ。
    南無 〜帰依します
    阿弥陀仏 〜阿弥陀さまに と言う意味
    阿弥陀さまを信じて、お念仏を唱えれば、誰でも阿弥陀様が待つ「極楽浄土」に行けるのだ
    ●聖道門と浄土門
    浄土門は、阿弥陀如来の救いによって「他力」で成仏する宗旨
    ●救われたければ、自分が悪人であることを自覚しろ。悪人こそが阿弥陀仏の本願による救済の主正の根機「悪人正機」
    ●どんなにお念仏しても、心から喜べないと言う悩み。どんなに教えを受けても、往生を喜べないと言う悩み。これも煩悩…凡夫ゆえの悩み!阿弥陀様は最初からお見通し。
    ●本顔ぼこり 阿弥陀様の本願に甘えて、つけあがり、悪事を尽くすものの事を言う。
    ●人を殺さない理由。それは心が良いから「殺さない」のではない。殺すべき因縁が備わっていないから「殺せない」のだ。すべての善悪は人間が過去に持つ業によって左右される、と言うこと。
    ●異説への歎き→歎異抄 親鸞の言葉が、後世に正しく伝わりますように。

  • こちらのコメントは「ツァラトゥストラはかく語りき」でご覧ください。

    2018/11/01 更新

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