クトゥルーの呼び声 (星海社FICTIONS)

  • 講談社
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本棚登録 : 176
レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065107690

作品紹介・あらすじ

祝・クトゥルー神話誕生100周年。ラヴクラフト作品を中心に海にまつわる物語8編を完全新訳。クトゥルー神話入門に最適の一冊!

感想・レビュー・書評

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  • 今世紀に入ってから、海外作品の新訳がぞろぞろと出ている。これはひとつに、昔の訳では文章などが今の読者には噛み砕きにくい、というような事があるんじゃないかと思う。
    本作も、いささか難解な創元推理文庫版のクトゥルーに比べると、非常にわかりやすいし、言葉も現代我々が使い慣れている言葉に置き換えられているな、と感じる。
    しかし、本作の価値はもっと違うところにある。
    まず、舞台となる場所の地図が添付されていること。
    キーワードとなる言葉や地名、人命について、各作品ごとに末尾に註釈が加えられており、しかもそれが巻末のインデックスから引けるので、まるごと一種の用語事典として使えるのだ。
    これは貴重!
    日本人には馴染みのないアメリカの地方の地名なども、地図があるため、だいたいどのへんに位置しているのかなどがとてもわかりやすい。

  •  作家のH.P.ラヴクラフトが短編小説『ダゴン』を上梓してから、つまり、クトゥルフ神話が産声を上げてから百年目を迎えた2017年。クトゥルー神話研究家の森瀬繚が百周年を記念し、新たに翻訳本を刊行。
     日本のサブカルチャーにも多大な影響を与えたコズミック・ホラー・ワールドの、原点となるラヴクラフトの著作品をテーマごとに選出し、初心者向けに読みやすく翻訳。今、あなたのSAN価が試される。

     創元推理文庫の『ラヴクラフト全集』に未掲載だった『墳丘(The Mound)』を求めて購入。確かに読みやすいが、それゆえに原典特有のおどろおどろしさが薄まっている感がある。だが好みの問題だろう。
     地図や訳注、年表など、付録が充実しているのも初心者に嬉しい。
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    『墳丘』
     オクラホマにあるインディアン由来とされる墳丘は、幽霊の目撃談や探索者の失踪や発狂、異常死など、怪奇譚に事欠かない。それゆえに好奇心から墳丘を訪れた新たな探索者――私は、墳丘の土中から奇妙な金属筒を発掘する。中に入っていたのは、十五世紀に同じように墳丘を訪れたスペイン人による、墳丘の内部に広がる異世界と、そこでの生活を綴った自伝だった――。
     
    (地下世界に棲んでいたのは、来る者拒まずだが去ること許さず、文化的ながらも保守的で、超能力でいろいろできるヤベー種族だったという、設定が盛り沢山なダーク・ファンタジー(?)。ゴーストやゾンビといった、TRPGでもステータスがあるクリーチャーの設定にも使えそうで、シナリオ創作者の人にもおすすめしたい。)

  • 墳丘まで読了。
    作者が合わないのか訳の問題か、面白いとは思えない。
    修飾の言葉が多すぎて何について言ってるのかもよくわからん。
    言葉が多すぎて不気味さもあまり感じない。
    うん、きっとやつらは混沌としてるんだな。

  • ラヴクラフト氏の中で創られた世界に触れてみて、やはり天才なのだなと感じた
    とても怖くて面白かった

  • 初ラヴクラフトです。

    読書会で、インスマスを覆う影を紹介いただき。大学のゼミなどでも取り上げられているそうです。クトゥルー神話は20世紀前半の怪奇小説家ラヴクラフトを中心とする一群の作家たちが、自分たちが想像した太古の神々や魔道書など互いに、共有ふることで意図せず作り上げてきた架空の神話体系だそうな。いや、水に入った奴。引き込まれました。魚のいやな臭いが立ち込めてくるようで苦しくなりました。あいつら、何者。

  • 創元推理文庫のラブクラフト全集を揃えているので、この
    シリーズを読み買いする必要は感じていなかったのだが、
    訳註と索引に惹かれて購入。ついでにラブクラフト作品を
    再読することに。細かいところまで気を配った訳は悪いわけ
    ではないが、人それぞれ好き好きなのではないかと思う。
    読んだことない人が最初に手に取る本としては大変いい出来
    ではないかと。ただ、ハードカバーで無いのが残念。

  • 最初クトゥルー神話自体を知らなかったのですが、単語をきく機会があり、きっかけに読んでみました。

    本がすごく入門者向け?で、年表や地図、作者の生い立ち、神話が体系化するまですごく詳しく本そのものの完成度にびっくりします。

    ギリシア神話や古代の物語は、信仰心や崇拝する神様とかに結びついているように感じますが、HPラブクラフトを中心とした作家たちの想像力だけで、これだけのクトゥルー神話を作り上げたことに、驚嘆しました。(陰鬱な話多いですがw)文学サークルの仲間に薦められたことをきっかけに、主に文通やHPラブクラフトの代筆?添削?で仕上げた話も多く、成り立ちが素朴で意外です。

  • 詳しい訳注・解説・年表・索引が大変嬉しい。
    なんか夏にぴったりやんクトゥルー!
    <収録作品>
    ダゴン
    神殿
    マーティンズ・ビーチの恐怖
    クトゥルーの呼び声
    墳丘
    インスマスを覆う影
    永劫より出でて
    挫傷

  • HPLは創元の文庫で挫折したクチの私ですが。
    やっぱゲームの仕事してて、クトゥルー神話知りませんとか許されないので(実際、ウッ(汗)ってなることが多いのだよ)この度、入門編としてこの本が出たということで、再度チャレンジしてみました。
    入門編でも読みにくかった……。
    何とか最後まで読んだけどな。
    でも懇切丁寧な解説のおかげで、クトゥルー神話の仕組みとか、世界観はわかったので、少しずつクリアできそうな気がしてきました。
    続刊が出るのかな? 出るんならまた頑張る。

  • クトゥルーって前にとあるSF作家さんが詳しいって聞いてちょっと話を聞いたりしていたんだけど、その時には全く興味をそれ以上持つことはなかったのに、今回この本を読んでみてこんな面白い世界があったのね! ってなっている。どれも面白かったけれどワタシは『神殿』『墳丘』『インスマスを覆う影』『永劫より出でて』が特に気に入った。『墳丘』はこの話の影響をうけた作品ってめっちゃあるなぁと思ったりして、余計にわくわくした。地下にある世界。見張りの幽霊。人間に似た人間じゃないもの。面白さの塊みたいな作品やと思った。東京創元社のラヴクラフト全集の1と2を買ってきたので読みます。

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著者プロフィール

ライター、翻訳家。TVアニメやゲームのシナリオ/小説の執筆の他、各種媒体の作品で神話・歴史考証に携わる。
翻訳者としては、S・T・ヨシ『H・P・ラヴクラフト大事典』(日本語版監修、エンターブレイン)、リン・カーター&R・M・プライス『クトゥルーの子供たち』(立花圭一との共訳、エンターブレイン)、ロジャー・ゼラズニイ『虚ろなる十月の夜に』(竹書房)など。クトゥルー神話研究家として数多くの著書があり、2018年『All Over クトゥルー クトゥルー神話作品大全』(三才ブックス)を刊行している。

「2020年 『宇宙の彼方の色 新訳クトゥルー神話コレクション5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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