トップウGP(3) (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 83
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065107812

作品紹介・あらすじ

少しのミスが命さえも奪う過酷なトップスピードの世界に、少年・宇野突風(うの とっぷう)は魅せられていく。初めてのライバルとの敗戦を期に、突風はさらにバイクの魅力にとりつかれていく。

感想・レビュー・書評

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  • このマンガ、軽くて読みやすい。
    絵が綺麗なのと、スポーツのストイックな面が上手くバランスされている気がする。

  • もう、ほんと、すごい
    こんな浅い感想しか出ない自分が恥ずかしいけど、実際、そうとしか言えない
    これまで、他の漫画の感想を地道に書き続けて積んで来た自信が、根元からぶっ壊されるけど、それはそれで爽快感がある
    この『トップウGP』や、それに匹敵する面白い漫画を読んでも揺るがないだけの実力を培おうって、新しい目標も出来たので、感謝
    恋愛漫画のバイブルと言っても過言じゃない、『ああっ女神さまっ』を読んだ事がある人間は、この『トップウGP』の面白さを、心のより深い所で感じ取る事が出来るように思う
    少なくとも、私には、藤島先生が『ああっ女神さまっ』を連載していた頃よりも、パワーアップしている、と感じる事が出来るからだ
    キャラが作者の分身とは、よく言ったものである
    ストーリーの中で、壁にぶち当たった突風が、動体視力や記憶力、再現能力の下地になっているド根性で突破し、成長していくごとに、藤島先生も漫画家としての殻をぶち破っている
    『血界戦線』シリーズの内藤泰弘先生の成長性も著しいけど、藤島先生も負けちゃいない
    若手も育ってきているけど、レジェンドと呼ばれても差し支えない世代は、そう簡単に追いつかれたりしないか
    鳥肌が立つなぁ、と感じる理由の一つには、キャラクターらの本気の面がある
    これは、藤島先生こそが、誰よりも本気で、自分の漫画に向き合っているからこそ、その熱が登場人物に移っているじゃないだろうか
    『一の食卓』を読むとパン作りに挑戦したくなる、『ブリザードアクセル』を読むとフィギュアスケートを観戦に行きたくなる、それと同じように、この『トップウGP』を読むと、レース観戦に行き、興奮したくなる
    それは、本物の光を宿している一握りのレーサーたちが、一位を目指して、自分の全力を出し切ろうとしているから
    全力で、自分の「好きな事」で頂点を獲ろうとしている人間を応援したくなるのは、ごくごく普通の事だ
    応援している人間が勝てば嬉しいし、負ければ同じように悔しく感じる。負けて泣けるのは、全力を出していた証拠。その姿にカッコ悪さなんて感じるはずがない。むしろ、勝った時よりも憧れる
    この(3)では、突風に新たなライバルが登場している
    ビリーは、突風や高台には及ばない、まだ。そう、「まだ」だ
    潜在能力は決して負けていない、そう感じさせるのは、突風ですら戦慄するほどの集中力と根気の持続力
    自分の全てを懸けたい、と思えるだけの、たった一つの「楽しい」を見つけた子供ってのは、キッカケを掴んだら、一気に化ける
    今から胸が弾む、突風とビリーが全力の勝負をする日を想うと
    また、不意に自分が忘れていた心の傷を開いてしまい、本気を出す事にブレーキが無意識にかかるようになってしまった突風のエンジンに火を入れたのが、高台ってのも、これまた、燃え(萌え)る展開である。藤島先生、分かってるなァ。それとも、奥さんのアドバイスか?
    この台詞を引用に選んだのは、やっぱり、突風のお父さんだなぁ、と感じたので。確かに、勝負ってのは、いつも、自分に有利な状況って訳じゃない。たまたま、良い時もあるだろうが、大抵は用意した準備の半分も活きない。だからと言って、諦めたって仕方がない。半分使えないなら、残った半分で戦うしかない。それは、全員、同じだ。ジャンルは異なれど、世界のステージで戦える、超一流は自分の持つ力を信じ、なおかつ、その時に手に残った物のポテンシャルを全て引き出せる才能を持っている。言い換えれば、それがなければ、上は目指せないってことだな。もちろん、藤島先生は持っている

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著者プロフィール

1964年7月7日生まれ。漫画家、イラストレーター。
1986年、「モーニング」掲載の『Making BE FREE!』でデビュー。
代表作に『ああっ女神さまっ』『逮捕しちゃうぞ』『パラダイスレジデンス』。

「2022年 『トップウGP(11)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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