マージナル・オペレーション改 (03) (星海社FICTIONS)

  • 講談社 (2017年12月16日発売)
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感想 : 3
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  • 本 ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065110034

作品紹介・あらすじ

中国とシベリア共和国――庇護者であったはずの両国の意見は相違し、アラタは窮地に追い込まれることとなった。
やむなく人質を取り、ジブリールを伴って北京郊外へと赴いたアラタは、かつて自らが捨てたはずの母国・日本の大使館へと駆け込む。日本の諜報機関に属する“イトウさん”は日本の国益のため、アラタの持つ機密情報――中国の北朝鮮侵攻計画を、本国・日本に伝えようとはかるが、しかし時すでに遅く、大使館は厳重な包囲の下にあった。
通信は完全に途絶し、武器らしい武器もない。頼れるものは、アラタの指揮のみ。やがて、不気味な静寂の中、敵部隊の大使館突入が開始されようとしていた……。
必ずや、生きて密林に戻る――。芝村裕吏xしずまよしのりが贈る大ヒットシリーズ新章、四面楚歌の第三弾!

感想・レビュー・書評

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  • 四面楚歌とはまさにこのことな第三巻。
    周り中敵だらけでわくわくできるのは他人事だからだな。ひどいな。

    お久しぶりのイトウさんの意外な一面にびっくり。まあハニトラもこなすなら、暗殺も当然か。
    ところで前巻登場したイさんって、ひょっとしてイトウさん?
    なかなか聞かない名前と、女性ってことでひっかかってはいたんだが。

    大使館脱出劇も盛り上がったが、一番の見せ場はメールによるオペレーションだろう。日ごろの実績と信頼、そしてランソンさんが残っていたからこそできた離れ業だろうが、いやーすごい。楽しませていただいた。

  • フィクションとは言え現実に存在する国の名前を使っての
    日本下げや、主人公の新田を国際感覚の無い馬鹿に仕立てるのはいかがなものかと
    それまでが良かっただけに改になってからは別人が書いてる⁈ってくらい面白くないし参考にしてると思われる情勢の調査も甘い
    惰性で読んだけど改は要らなかった

  • 今回は日本大使館での白兵戦と、キャンプ・ハキムへの遠隔オペレーションがメインかな。

    前者に関しては、ジブリールの戦闘能力の高さに随分と救われている印象。この戦力がなければアラタの頭脳といえど、本作で描かれているほど簡単には窮地を切り抜けられないのでは。

    思春期の少女が、いかに雑とはいえ敵兵を難なく倒していく様子はちょっとファンタジー過ぎるかなぁと思いつつ、ラノベだからアリと納得。扱っている題材が少年兵だったり北朝鮮を巡る国際的な問題だったり、それだけ聞くと果てしなく重厚なテーマ。作品が重くなりすぎないようバランスを取ろうとすると、キャラクターに関しては比較的軽いテイストになるのかも(穿ちすぎな推察でしょうけど)。

    そしてキャンプ・ハキム。メールというタイムラグのあるツールしか使えず、大苦戦。どうなるかと思ったらまさかの撤退。ただ「まさか」と思ったのは一瞬。生き残ることを最上とする合理的なアラタの決断としては、これしかないなと。

    自分なんかは思い入れなどに縛られるタイプで、例えば昔から使っている道具が壊れても捨てることができない、みたいな。そういう観点からは「ハキム」と名のついた地を捨てることにどうしても抵抗を覚えてしまうわけで。

    ただ、撤退してから再度取り戻すことはできるでしょうから、そうした展開を次巻以降に期待したいところ。

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著者プロフィール

ゲームデザイナー、作家、漫画原作者。
第5回日本ゲーム大賞優秀賞、第32回星雲賞メディア部門を受賞した『ガンパレード・マーチ』をはじめ、『絢爛舞踏祭』や『ガンパレード・オーケストラ』三部作などを手がける。
その特異な世界観と研ぎすまされたシステムから、「芝村ゲー」と呼ばれ、高い評価と熱狂的なファンを多数獲得している。
小説の代表作に『マージナル・オペレーション』シリーズ(星海社FICTIONS、全5巻)があり、同作は『月刊アフタヌーン』でコミカライズが連載中。また、『マージナル・オペレーション』前史にあたる新シリーズ『遙か凍土のカナン』(星海社FICTIONS)もヒット中。近年は多くの漫画原作も手がけている。
現在、世界観設定などを担当したブラウザゲーム『刀剣乱舞』が大ヒット中。Twitterアカウント @siva_yuri

「2023年 『マージナル・オペレーション [F3]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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