カイテンワン(2) (イブニングKC)

  • 講談社
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本棚登録 : 12
感想 : 1
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065110096

作品紹介・あらすじ

全校からエリートを集めた星の下(ほしのもと)学園に通う主人公・木場(キバ)シン。彼の家は代々日本を人知れず陰から守ってきた人間兵器の家系だった。不思議な少女・墓場巫子(ハカバミコ)と出会った彼は妖怪と戦う宿命を背負った彼女を狙う敵と戦うことになる。瑞々しい恋愛と痛快なアクションが交じり合う竜巻に巻き込まれるような漫画(by藤島康介)。

感想・レビュー・書評

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  • ほんと、この『カイテンワン』のジャンルが何なのか、迷う
    ただ、自信を持って断言できるのは、グッと来る良い漫画であるってこと
    ぶっちゃけ、それさえ確信できていれば、特に問題ない、読むうえで
    妖怪も友情もバトルもラブコメも、ついでに、百合まで混ざっているごった煮になっていても、何ら気にならない
    ある意味、柴田先生らしい作品であるから、柴田系と表現すべきなのかもしれない
    女の子が強い、ってのも特徴だろう、柴田系の
    トリオはそれぞれ、自分の能力を特訓で成長させているけど、最も強くなったのは、やはり、ミコだろう
    彼女の“夢捕縛人(ドリームキャッチャー)”は、チート級の能力だ
    しかし、それを活かしきれるだけの肉体性能が、かつての彼女にはなかった
    動きをしっかりと止めた上で触れる事が出来なければ、折角の能力も役に立たない
    だから、ミコはとことん、自らを鍛えた、体も技も心も、そして、闘魂も
    そろそろ、人外の域に入りつつあるミコに、シンが惹かれるのも、何となく理解できる
    人並み外れているって意味では、どっちも同じだもんな
    前作の『妖怪番長』と、この『カイテンワン』を読んでいる人間だって、この(2)の表紙を見たら、目が点になってしまうのは間違いない
    ヒロインが、自分に恋心を全力でぶつけてくる男子を、顔面の形が変わるほどの全力で蹴り飛ばしている表紙なんて、史上初じゃないだろうか
    パッと見は、男の方が嫌われているのか、と思ってしまいそうだが、そうでもなさそうである
    まぁ、こんだけ、何度もキスされて、幾度も愛の告白されてりゃ、勢いに押されて、相手を好きになってしまう可能性も否定できない
    暑苦しさが度を過ぎている事と、常識がない事が悪目立ちこそしているけど、シンは漢気もあるし、イケメン、何より、腕っ節が強いから、妖怪戦で足手纏いにはならない
    十分に、ミコが背中を預けられる逸材だ
    しかし、恋には障害がつきもの。彼の場合、年齢云々よりも、ミコデレがヤバいレベルまで達していて、なおも先に行こうとしているサコだ
    面白い恋愛漫画には三角関係がお約束だけど、サコの手強さは天を仰ぎたくなる
    良い意味でバカ、なおかつ、ミコへの気持ちが揺らいだりしない、脳筋どころかバトル脳のシンにとっちゃ、ミコと結ばれるために、サコへ挑む気概は充分この二人の、ミコを懸けた勝負は、凄まじいものになりそうだ
    また、懐かしいキャラや、新手のキャラも次々に登場しているので、実に(3)が楽しみ
    この回で、特にお勧めなのは、第13話「結婚しようよ」だ
    シンがミコを守る為に、トイレで化け猫と戦って勝って、その勢いで、求婚して逃げられる、何だ、これ、忙しすぎるだろ。でも、この読み手を休ませない展開が最高なのだ
    この台詞を引用に選んだのは、気圧され気味に納得してしまったので。いや、ねぇよ、と突っ込まれるかも知れないが、三人の中で、ココが最も、常識人じゃないかな、と私は思っている
    彼女に良識を与えているのは、「同性愛」を表現する事に対しての矜持じゃないだろうか。「同性愛」に対して、自分なりの、他人に理解されなくてもいいけど、決して曲げる気の無い解釈があるからこそ、周りがよく見えるし、適切な助言とサポートも出来る
    ココの場合、恋人が出来る可能性は割と低そうだけど、馬の合うアシスタントかつ同志の腐男子が登場するんじゃないかな、今後

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著者プロフィール

1972年、北海道出身。1992年に「ヤングアニマル」にて『谷仮面』でデビュー。その後、同誌にて『エアマスター』の連載を開始し、TVアニメ化もされる大ヒット作品に。その後「週刊ヤングジャンプ」にて『ハチワンダイバー』の連載を開始。2008年版オトコ編「このマンガがすごい!」で1位を獲得、さらに同年にTVドラマ化もされるなど大ヒットとなった。現在、コミックDAYS月曜日枠で『ブルーストライカー』、月刊ヒーローズにて『東島丹三郎は仮面ライダーになりたい』を連載中。将棋の腕もプロ級であることが知られている。

「2019年 『ブルーストライカー(3)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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