- Amazon.co.jp ・マンガ (128ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065114322
作品紹介・あらすじ
ナダの婚約者が現れ、サトコとナダの楽しい生活にも変化が…!? 『このマンガがすごい!2018』オンナ編3位の話題作!
感想・レビュー・書評
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文化は違うもの。
そんな当然のことをなんだかとても新鮮な気持ちで気がつけた作品。
日本人の「サトコ」とサウジアラビア人の「ナダ」。留学生女子二人のアメリカでのルームシェア生活を綴った4コマ漫画。
ツイッターで見つけてそのまま1話から300話越えの最新話まで一気読み。
基本は、異文化コミュニケーションによって発生する、驚きや笑い、意外なこと、そして国境を越えた二人の友情をコミカルに描いています。
けれど、ただ面白いだけでなく、二人とその友人たちのやり取りには、世界や女性が直面している課題、イスラム教への先入観や誤解、日本人からしたら旧態然として窮屈にみえることでもムスリマ(=イスラム教徒の女性のこと)当事者からすれば必ずしもそうではないことといった、とても多くのことが盛り込まれていて、ほのぼのだけでなく、ハッとさせられることのなんと多いこと。
様々なテーマを毎回毎回、たった四コマであらわすのはさぞたいへんだとおもう。
しかも、文化や宗教はとてもデリケートな面を含んでいることもあり、また、一言でイスラム教といっても、国や地域によって異なる部分も多いということで、ステレオタイプなイメージや誤解を避けるため、ムスリマの方の監修が入っていて、場合によっては何度も書き直しをするのだそう。
文化は違うもの。
それはとても簡単なことのようで、でも実際には無知も誤解も先入観も多くて、それゆえにすれ違う。
でも、違うもの同士が集えば、少なからず衝突も対立もあるし、それを避けようとするからこそ、必然的に交わりも歩み寄りも生まれてくる。
でも、埋まらないこともある…というか、そもそも、埋めるのではなくそのままにしておくほうがむしろよいことだってある。
きっと、それがある種の「尊重」。
でないと、単なる押し付けや強制になってしまう。
だから知る機会を持つこと、当事者の話を聞く必要がある。
まさに、百聞は一見にしかず。
(いや、書物なので実際に見てはないんだけど)
そんなことを改めて感じさせてくれた作品。
まだまだ続くらしいので、サトコとナダの良い関係をこれからも楽しみにしたい作品。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
シリーズ、第三弾。
日本人のサトコと、サウジアラビア人のナダ。
国籍や文化が異なる2人の女性が、アメリカで、ルームシェアすることに...
2人の異文化交流ライフの四コママンガ。
ナダの婚約者・アブダーラさんが、本当にサウジアラビアから、ナダに会いにアメリカにやって来た。
サトコ達は、2人を合わせない様にするが、とうとう彼の帰国の際、ちらりと会うことに。
結婚に対する考え方の違いや、その他、ニカブ、ヒジャブ、アバヤ、ヘナネイル、ヘナタトゥ、ファトワー、などなど、イスラム文化の知らない言葉も盛り沢山。
医療費問題や気候の違いなども、面白いですね。 -
借りたもの。
ナダの婚約者・アブダーラさんが押し掛けてきた!
結婚相手を突然用意されて戸惑うのは、男(アブダーラ)女(ナダ)ともに同じ。
いきなり来たことで、ナダの兄・ラフマンやサトコら友人たちが慌てている(笑)
サトコたちはアブダーラがナダを大切にしてくれる人か不安と期待、本人に伝えるか否かで葛藤する。
車越しに一瞬だけという、ちょっとドラマチックな逢瀬?で終了。
その一方で、イスラーム女性の結婚に関して、難儀な側面が紹介される。
ナダの意思とは関係なく、遺産の分配、結納金の話など、男性だけで商談のような話し合いをしていたこと。
「女性に仕事の話をしたって…」と、無意識的な女卑発言がナチュラルに飛び出すラフマンに怒りを覚えるナダ。…これもサウジの現実だろうか。
「時代おくれよ!笑うがいいわ」
ギャグタッチにしているけれど、泣いているナダにちょっと心が痛い。
イスラームのもう一人の女性・パキザ(既婚者)のアドバイスは嫁姑問題に、イスラーム特有の複数の妻を持つという事に反対を表明する。
一言でイスラームの女性と言っても、それは国や価値観によって多様であることが伺える。
親の決めた見合い結婚でも、恋愛結婚でも、本当に幸せになれるかどうかはわからない……
イスラームの話ばかりではなく、友人のミラクルを通してプロテスタントにもちょっと触れている。
名誉殺人についても言及。その中に、コーランにそれらは明記されていない事を紹介。
そう、イスラームとはコーランに書かれていること以外にも、その地域の土着風習も混ざっている!だから国によって異なる解釈もしている。
カーラ・パワー『コーランには本当は何が書かれていたか?』( https://booklog.jp/item/1/4163903380 )を思い出した。 -
ナダの婚約者アブダーラさん。突然のアメリカ来訪。周囲の友人たちとは会えたけど、ナダとは空港にいく車から一瞬会えただけ。自主性を尊重してくれない兄への反発、時折見せるサウジの慣習を奇異に思うんでしょ!と言う憤り。けど、お互いに違いを認めつつも、自分のところに引き寄せすぎず、過剰にそこへ入り込もうとせず、穏やかな距離感が保たれていてホッとする。後半は、サトコが教会のボランティアで様々な立場の人々を目の当たりにしたり、日本人コミニュティに入って新鮮な思いをしたり、と。
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ゆったりと多文化に触れることができる漫画。
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ナダの婚約者の訪問。
空港へ向かう車での対面は、昭和のドラマを思い出す。
海外の高額医療費は怖い。 -
異文化に触れること、相手を思うことの大切さを感じた。
自分の常識は、相手の非常識で、住む国や地域が違えば暮らしが全く変わってしまう。若い時は異文化に触れたくて仕方なかったのに、今は随分保守的になったなーと思ってしまう。
いいことも悪いことも含めて、いろんな価値に出会って自分の世界を広げたいと思う。 -
好き〜
帰れる故郷があるということは幸せなこと
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うん、彼ならナダを任せても良いんじゃない?
熱くるしくなく淡々としているようで、しっかりと絆みたいなのが感じられる、このふたりの友情はほんとにすてきだな。
国やら文化やら違くても、違うからこそ相手を知りたいと思い、尊重する。
国どうしもこういう姿勢でいたいよなぁ。 -
2018-5-23
ユペチカの作品





