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Amazon.co.jp ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784065117293
作品紹介・あらすじ
現代日本を考えるためのヒントを歴史に学ぶ。明治維新150年に必読の一冊! 「日英同盟」か「日中親善」か、「格差是正」か「地租減税」か――。日本近代史の碩学が外交と内政の歩みを描き、現代日本の進むべき道を問い直す決定版!
現代日本を考えるためのヒントを歴史に学ぶ。明治維新150年に必読の一冊!
「日英同盟」か「日中親善」か、「地租減税」か「格差是正」か――、日本近代史の碩学が外交と内政の歩みを描き、
現代日本の進むべき道を問い直す決定版!
「日英同盟」と「格差是正」とを近代日本の外交と内政の中心に据えてみると、本書執筆時の二〇一八年のわれわれも、ほとんど同じ問題に直面していることにあらためて気づかされる。外交の中心は「日米同盟」であり、内政の中心は「格差是正」である。本書で「外交」の中心に据えた「日英同盟」は、当時の人びとが想定していたよりも、はるかに脆いものであった。「内政」の中心に置いた「格差是正」は、日中戦争から太平洋戦争にかけての総力戦時代を除けば、ほとんど実現しなかった。二〇一八年の今日も「日米同盟」の脆さが露呈しつつあり、「格差是正」の実現は一向に進んでいない。政治家やオピニオン・リーダーだけではなく、国民全体が日米同盟弱体化以後の日本の安全保障政策の再構築と、あまりにも多様化し、深化してしまった「格差」の是正について、真剣に考え直さなければならない時代を迎えているのではないだろうか。――「本書」より
みんなの感想まとめ
現代日本の課題を歴史的視点から考察する本書は、外交と内政の重要なテーマを深く掘り下げています。特に「日英同盟」と「格差是正」という二つの柱を通じて、過去と現在の問題がどのように繋がっているのかを示して...
感想・レビュー・書評
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坂野潤治氏の本は4冊目。本書は近代日本の基本的な対立を、『日英同盟』と『日中親善』、『民力休養』(=地租軽減)と『格差是正』の2つに絞り込み、それぞれ章を分けて検討しようというものである。この二つの基本対立軸の設定は、2010年代の日本の政治と外交を強く意識したものである。現在日本は尖閣諸島の領有権をめぐる中国との対立を『日米同盟』の強化で切り抜けようとして、集団的自衛権を認める諸法律を制定した。それは満蒙権益の奪回を日本に迫る中国に対して、『日英同盟』を頼りに21か条要求をつきつけた1915年の日本政府を想起させるものである。しかし、当時の日英同盟よりも今日の日米同盟のほうがはるかに強固である事には疑いの余地がない。一方日中関係の方は戦前のような主導権は日本にはなくなっており、日本は戦前に比べて、はるかに劣位にあるのである。第二の対立軸の『民力休養』と『格差是正』も今日の日本政治への批判として設定されている。『民力休養』とは当初は約50万の有権者が代表する農村地主の減税要求つまり地租の軽減を表す言葉で、『格差是正』は言うまでもなく持てる者と持たざる者のあいだの社会的格差の縮小を指し、この問題は普通選挙制の成立以後も、政治対立の基底であり続けたのである。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file10/naiyou28004.html詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
斎藤隆夫は粛軍演説で有名だけど、生存競争の落伍者言うてる時点でクソ野郎。
中央公論1937年6月号の論戦は新日イズムを感じる。
令和ジャップよりも大ジャップ帝国時代の方がよほど闊達に議論できていたと思うなぁ -
本館開架(新書) [日本 -- 歴史 -- 明治時代]
http://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB26085735 -
う〜ん、分かったような分からなかったような。
既存政党が社会政策(社会的弱者への利益誘導)に関心を向けなかった理由がよく分からない。 -
近代日本政治史を、外政では「日英同盟」対「日中親善」、内政では「民力休養」対「格差是正」という2つの対立軸からなぞるもの。著者の狙いはわかるが、読むほどにむしろこの枠に収まらない複雑な様相が見えてくる。
外政では、権益重視の英の黙認を背景に21箇条要求を突きつけるのは確かにこの対立軸のとおりだ(明石元二郎参謀次長の手紙に明らか)。しかしその後出てきた多国間協調の幣原外交も、陸軍中堅将校たちによる「日本帝国第一主義」も、この対立軸のいずれでもない。また、英の期待に一番近かったという田中義一内閣の対中強硬外交も、結局英と利害が一致しなかったため、この対立軸というより同盟管理の失敗ではないかと思える。更に著者は、小川平吉らアジア主義者による、満州支配だけに留める、後には南京陥落時点で日中戦争を終結させるとの主張を「日中親善」の例として挙げているが、今日の視点からはそれを「親善」と呼ぶのには抵抗も感じる。
また内政では、「民力休養」論は地租軽減を指し都市中下層民には恩恵はなかったことや、リベラルな憲政会・民政党が「格差是正」には無関心だったことは初めて知った。他方、明治期にはむしろ「民力休養」と「富国強兵」の対立の方が目立つ。昭和期になり「格差是正」論の受け皿になったのは合法社会主義勢力だが、この頃になるとこれと対峙するのは「民力休養」というより既成政党全般だ。
なお、1章・2章で、それぞれ各対立軸の視点から詳細に時系列で見ているが、各章の末尾で又は終章で総括する構成だったらより頭に入りやすかった。 -
東2法経図・6F開架 B1/2/2479/K
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東2法経図・6F開架 B1/2/2479/K
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210.6||It
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