天空の矢はどこへ? Where is the Sky Arrow? (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 585
レビュー : 46
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065118177

作品紹介・あらすじ

カイロ発ホノルル行き。エア・アフリカンの旅客機が、乗員乗客200名を乗せたまま消息を絶った。乗客には、日本唯一のウォーカロン・メーカ、イシカワの社長ほか関係者が多数含まれていた。時を同じくして、九州のアソにあるイシカワの開発施設が、武力集団に占拠された。膠着した事態を打開するため、情報局はウグイ、ハギリらを派遣する。知性が追懐する忘却と回帰の物語。

感想・レビュー・書評

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  • カイロ発ホノルル行き。エア・アフリカンの旅客機が、乗員乗客200名を乗せたまま消息を絶った。乗客には、日本唯一のウォーカロン・メーカ、イシカワの社長ほか関係者が多数含まれていた。
    時を同じくして、九州のアソにあるイシカワの開発施設が、武力集団に占拠された。膠着した事態を打開するため、情報局はウグイ、ハギリらを派遣する。知性が追懐する忘却と回帰の物語。
    「講談社BOOK倶楽部」内容紹介より

    話が進むにつれ、あり得る未来だなと思う.以前に他のシリーズで読んだ話とリンクしていて面白い.これに何の意味があるんだろうと思っていたことが、こういう意味があったんだなと納得する感じ.

  • 僕はあなたが去るのを見ていた
    私はあなたが見つめているのを知っていた

    こうして僕とあなたは離れ
    私はあなたと別れた

    100年後にまた会いましょう
    その時どんなに変わっていても
    きっとあなたを見つけられるように

    二人にしかわからない
    暗号を忍ばせて

  • 人間と人工知能、ウォーカロン、その間にある谷が、どんどんなくなってきている。
    昨今、人工知能に仕事を奪われる可能性が論じられているけど、なんとなくそのことを思い出す話だった。
    ハギリ博士の虚しさに引っ張られたような感じ。
    でも、ハギリ博士を見てる限り、人間はペットにはならないんじゃないかなぁ…ハギリ博士が特別だというのもないとはいえないけど、人間が好意を持って生み出したモノなら、やっぱり人間とはいい関係を築けると思うのだけど…知能に差はあっても。

  •  トランスファがさらに人間らしくなってきて、人工知能とトランスファの違いがさらに無くなってきて、ちょっと話が分かりにくくなってきたのできちっとその辺を意識しないとついていけなくなる。
     今回は、日本のウォーカロン・メーカーのイシカワの工場が謎の人工知能に占拠されてしまったという話で、当然ウグイやハギリ博士がそこに関係していくことになる。
     前巻からそうだが、もうハギリ先生はどんな危険な場所へもウグイに連れられていくというのが基本となってしまったようだ(笑)。
     でも今回活躍したのは、キガタ・サリノ。危険な宇宙空間での任務をサリノが達成し、サリノがウグイに抱きしめられるというシーンはウグイ・ベストシーンのトップ3には入ると思う。
     ちなみにWシリーズを実写化したらウグイ・マーガリィ役はベタだけど綾瀬はるかさんが似合うと思う。綾瀬はるかさんが、シックなスーツ姿で、指先を顳顬にあてて通信する仕草とか、常に無表情なんだけど、戦闘シーンではきりっとしたりりしさで敵をやっつける姿なんて・・・もう簡単に想像できる(笑)
    次巻の最終巻でウグイ、ハギリ博士、サリノ、アネバネがどのような結末をたどるのか・・・。気になって眠れない。

  • Wシリーズ9作目。
    あらすじやら、帯やら見ると、イシカワのチャーター便が行方不明にって所が前面に押し出されてるけど、いやいや、そこは問題じゃないって。イシカワのゴタゴタよりもあるけど、そこでもない。読んでて「この巻のメインは何だろう?」てずっと考えてた。登場人物(※人工知能やトランスファ含む)が増えてきて、整理しないといけない感じにもなってきたけど、要は、整理しなきゃいけないくらい、人間、ウォーカロン、トランスファ、人工知能の境目がわからなくなってきている。ポスト・インストールしていないウォーカロンや、クローンに焦点が当たっていて、倫理的な議論もなされてる。今の時代はどう考えても叩かれるし、Wシリーズ内でも世間の反発があるとハギリ博士が認識している。だけど、もし本当にこんな未来が来るのなら、倫理観って何なのかなって思ってきちゃうんだろうな。
    答えが薄ぼんやりとも見えないので、私の頭では難しいテーマだ。
    さて、次巻で完結するらしいこのシリーズ。今までシリーズ内で出てきたテーマに結論が出るのかどうか……。それすらも読めない(笑)

  • 人工知能が当たり前の世界。人間の存在意義は薄くなって当たり前か。便利な機能が追加され続ける車や家電。人が自分の頭や身体を使ってすることが段々と少なくなるのは、社会が進化しているのか人が退化しているのかどっちだろう。

  • 百年シリーズとのリンクにはドキドキするけれど、なんとなく繋ぎっぽいなぁという印象。もしかすると、自分が人工知能などについてもっと知識が増えた頃に読み直すと面白いのかもしれない。今はまだあの人工知能ネットワークというか世界観についていけない。

  • 今さらだけど。何シリーズも交錯して。XとWなんてリアルタイムで読むからこその相互干渉がある気がして。そのために刊行時期もコントロールされてる気がして。凄すぎない?と改めて思う9巻。

  • 科学の進歩によって言葉が意味を変えたり失くしたりすることがある。
    百年シリーズとWシリーズでは「ウォーカロン」という言葉の意味が違っていた。
    これからもっと変わる。
    「人間」という意味に変わるかも知れない。
    「人間のように〜」なんて問うのは次巻が最後かも知れない。

    ハギリが知見する未来の社会、Wシリーズ九作目。

  • 「人間はいつか死ぬのです。いえ、あらゆる生命は、いずれ生命活動を停止します。生命だけではありません。あらゆる運動が、いずれ止まります。それが宇宙の原理であり、真実です」

    『オーロラも大人になった。否、みんな大人になった。大人になったままである。』

    「安全側ね、たしかに、工学の基本だ ー そうしてみると、国家どうしの争いも、結局はお互いが安全を求めすぎて起こる、ということですね?」
    「そのとおりです。ただ、安全を求める思考が問題なのではなく、安全を求める姿勢がときとして問題となります」
    「思考と姿勢の差は、何ですか?」
    「相手に、それが見えるかどうかです」

    『こういう不自由な状況が、僕は嫌いだ。近づきたくない。抵抗しようとまでは考えないが、離れたいとは思う。僕が持っている正義は、その程度の大きさなのだ。』

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著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2020年 『森メトリィの日々』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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