ベスト本格ミステリ2018 (講談社ノベルス)

  • 講談社
3.30
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本棚登録 : 62
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065118214

作品紹介・あらすじ

本格ミステリ作家クラブが選んだ2017年のベスト本格ミステリ短編&評論のすべて!

小説◎
夜半のちぎり 岡崎琢磨
透明人間は密室に潜む 阿津川辰海
顔のない死体はなぜ顔がないのか 大山誠一郎
首無館の殺人 白井智之
袋小路の猫探偵 松尾由美
葬式がえり 法月綸太郎
カープレッドよりも真っ赤な嘘 東川篤哉
使い勝手のいい女 水生大海
山麓オーベルジュ『ゆきどけ』 西尾維新
ヌシの大蛇は聞いていた 城平京

評論◎
吠えた犬の問題 有栖川有栖

感想・レビュー・書評

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  • 法月倫太郎作品がさすが

    他はまぁまぁかな。

  • すでに読んだのもあり残念。癖の強い話が多め?岡崎琢磨と大山誠一郎と東川篤哉がよかった。

  • 様々なアンソロジーで読んだものもあったが、改めて面白い。虚構推理は次から次へと推論が出てきた上で結局は、というのが楽しい。

  • 「夜半のちぎり/岡崎琢磨」
    シンガポールの新婚旅行で奥さんが殺される。そこで元カノも結婚していて、彼と来ている。その彼が実は今の奥さんとも付き合っていて犯人というだけの話。

    「透明人間は密室に潜む/阿津川辰海」
    これは力作ですね。なぜか肌が透明になる人たちが現れてきて、そうなると透明人間は不便。人とぶつかるし、食べ物は見えるし、病院で患部の診察もできない。それでメイクを施すことになる。透明であることを利用して殺人事件を試みるのが出足。倒叙ということになる。身体に吸収したものは老廃物でも透明だがそれ以外は見えてしまうので爪の間の垢、歩いた時についた泥なども危ない。人通りの少ないところを探すのに数日をかける。殺す相手は透明化を直す薬を発見した博士。それなら助かるんではないかと思うが。慎重の上にも慎重に殺害を実行するが、夫にはバレバレで後をつけられている。殺人は成功するが、犯人がどこにいるか分からない。ガラスをばらまいたり、指し棒を無秩序に振り回すがいない。実は、死体の上に横たわってたいというアイデアが面白い。さらに動機。実は透明を利用して他の人になりかわっていたので、透明でなくなるとそれがばれてしまうというもの。透明人間のディテイルから、透明人間の殺害のあれこれ、動機まで腹いっぱいのアイデアが詰まってました。

    「顔のない死体はなぜ顔がないのか/大山誠一郎」
    顔のない死体とクビのない死体は違う。ともに通常は別人に思わせるためのトリックというのが定石だがそれを覆すアイデア。顔がないと身元が判明しないので、歯型から歯医者を探すことになる。どこの歯医者にかかっていたのか分からないので近くの病院に照会をかける。実は死体の女性はその歯科医と不倫していて、元夫の犯人は、自分の子がその歯科医の子どもなのではないかと疑い、彼のDNAを採取したくて企んだもの。なかなか面白い。

    「首無館の殺人 白井智之」
    これはひどい。殺人後雪が降っていたが足跡がないことから密室状態。本館から別館に移るのにロープはない。死体の腸をひっぱりだしつないでロープにしたというもの。

    「袋小路の猫探偵 松尾由美」
    袋小路で女性モノのハンドバックを持った泥棒の若者とそれを追いかける警官と会うが警官だけが消えてしまう。いかなるトリック?泥棒は警官姿で、警官が若者の格好だった。袋小路は泥棒の家があるところだった。シンプルなディスミレクション。

    「葬式がえり 法月綸太郎」
    ある場所で「杜若」を謳っている悪霊が出るという噂を逆手にとって悪霊のせいにして殺人を行う。

    「カープレッドよりも真っ赤な嘘 東川篤哉」
    カープのCのマークは外国の球団に同じものがあり、カープファンではなく、外国の球団だったというオチ。それがマニアックなチームの話で分かるというのもので、無知のワタシには面白くないが、そういうトリックもあるんだというところでは面白かった。

    「使い勝手のいい女 水生大海」
    元彼を殺したと錯覚する描写をさせて、実は違ってたというミスディレクション。文章表現のトリックが面白い。

    山麓オーベルジュ『ゆきどけ』 西尾維新」
    動機について、全く動機のない殺人がある。成績が下がって試験に落ちるのが嫌で、弟を殺す。その用事のために替え玉受験をさせる。替え玉受験のための殺人。

    「ヌシの大蛇は聞いていた 城平京」
    沼に死体をすてた犯人。どういう意図があったのか。警察にその沼をさらってもらいかった。沼の主、大蛇とのやりとり。

    評論
    「吠えた犬の問題 有栖川有栖」

    出来不出来が激しい。これが今年のベストとは到底思えない。本格ミステリ作家クラブ選ということで限られたものだからかもしれない。

  • 2018年6月講談社ノベルス刊。10編の短編小説、評論を収録。アンソロジー。2018年版は、本格ミステリへのこだわりに驚く。謎と謎解きのための世界構築が、いずれの作品も半端ではなく、執念さえ感じる。楽しめました。

  • 2018.8.22読了。

  • 【収録作品】「夜半のちぎり」岡崎琢磨/「透明人間は密室に潜む」阿津川辰海/「顔のない死体はなぜ顔がないのか」大山誠一郎/「首無館の殺人」白井智之/「袋小路の猫探偵」松尾由美/「葬式がえり」法月綸太郎/「カープレッドよりも真っ赤な嘘」東川篤哉/「使い勝手のいい女」水生大海/「掟上今日子の乗車券 第二枚 山麓オーベルジュ『ゆきどけ』」西尾維新/「虚構推理 ヌシの大蛇は聞いていた」城平京/評論 「吠えた犬の問題-ワトスンは語る」有栖川有栖

  • 昨年発表された本格ミステリ短編のベスト集。
    同じ趣旨の『ザ・ベストミステリーズ』(こちらは広義のミステリ短編)と比べられがちだが、ここ数年は後者の方がバランスが良くて面白かった。だけど、今作は数年の不振を一掃する位に傑作が揃った。本格好きとして大いに喜ばしい。
    特に大山誠一郎さんの作品は凄い。犯人が被害者の顔を潰す理由で、こんなに斬新なアイデアを考え付くとは! これだけでこの一冊を読んだ価値あり。

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著者プロフィール

岡崎 琢磨(おかざき たくま)
1986年生まれ、福岡県出身。京都大学法学部卒業。元々ミュージシャン志望であったが作家を志すようになり、大学卒業後に福岡県に戻って執筆を続け、第10回『このミステリーがすごい!』大賞の最終選考に『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』が残った。手直しして刊行されたところ、大ベストセラーとなり第1回京都本大賞を受賞。のちに「珈琲店タレーランの事件簿」シリーズ化された。
ほかにもミステリ作を多数刊行しており、新刊に『夏を取り戻す』『九十九書店の地下には秘密のバーがある』。

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