- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065118481
作品紹介・あらすじ
明治二十三年、ミナこと皆川真次郎は西洋菓子店を開いた。店には、旧幕臣の「若様組」の面々や、女学校に通うお嬢様・沙羅が甘い菓子と安らぎを求めてやってくる。しかし平和そうに見える世の中に、不穏な空気が漂いはじめていた。数年以内に“戦争”が始まるかもしれない――。
明治になって現れた「成金」のひとり、小泉琢磨は、戦へと突き進む一派の意向を押さえるべく動いていた。が、このままでは開戦派のやりたいようになってしまうという懸念から、今いる仲間以上に人を集めようと考える。
その秘策がなんと、「若様たちのお見合い」だったのだ! はたしてその成り行きは――?
感想・レビュー・書評
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明治を舞台にした日常の謎的な話
謎解きはそんなにメインではないけど、明治時代の描写や登場人物の心理がなかなか面白い
主人公の普段の生活があっさりしか書いてないので、爺やとの生活や巡査の仕事がどんな感じなのか具体的に描写があるとよかったかなと思う詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本当に頭のいい人が、そんな作戦を考えるかしら?と思わなくもないけれど。
女性が自立するのが困難な時代に、行動を起こす人のことを考えると、私もダラダラせずにと気が引き締まる最後でした。 -
複数のシリーズ小説を続けている人気作家、畠中恵。
その中で、明治時代を舞台にした『若様組』シリーズの3作目が文庫化されていたので、読むことにしました。
江戸から明治へと、時代が変わって約20年。
江戸を生きた親世代と、明治に育った子世代。
旗本の家系に生まれた、子世代の“若様”たちが、主人公です。
今は警官として働く、若様たち。
そんな若様たちが集められ、知らされたのは、「この国が戦争することになるかもしれない」ということ。
動揺する彼らにさらに告げられたのは、「なので、君達に見合いをしてもらう」という言葉。
なぜ見合いをすることになったのか、自分たちはどうなってしまうのか・・・という始まり。
5つの話で構成された、 連作短編集の構成になっています。
それぞれの話では、若様組メンバーの縁談がテーマになっています。
果たして、彼らは結婚することになるのか?
その展開とあわせて、彼らに降りかかる「謎」を解決できるか?ということが、本作品の読みどころになっています。
若者たちの恋の行方を見守る。
大きく時代が動いたこの時代の、空気を味わう。
人生の岐路に立つ、若者の不安と希望に共感する。
さまざまな角度から読める作品でした。
続くともこれで終わりとも思えるラストですが、次回作の文庫化を楽しみに待ちたいと思います。
若様組シリーズ第2弾
『若様組まいる』畠中恵
https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4062775409
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沙羅さん、しっかりしてますね。強い。がんばれ。
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久々若様組!だったので、どんなんだったか思い出せないまま読んだけれど、大丈夫でした。問題なし。
それぞれが一歩踏み出したところでおしまい。続くのかな?園山さんのその後が気になる。 -
安定の畠中さん。前作から随分間が空いてしまったので、設定も何もかも忘却の彼方でしたが(汗)、読みかければ大体話についていけるのは、あらすじまじりの親切な字の文のおかげかと。
話は畠中さん王道パターンという感じですが、長瀬くんの活躍の場が少なかったのと、結末や後日譚を最後にワチャワチャッとまとめてしまっているところが残念。真次郎くんと沙羅ちゃんの話は、またこの先、新たに語られることになるのかしらん? -
明治って、色んな狭間だなっって思い直します。
元武士な若様たちが今では巡査。。。
でも、各々が何だかんだと頑張ってるのが
心地よし。 -
今回は若様達を始め、皆の旅立ちの時でしたね。園山さんのことがけっこう気に入っていたので、結婚してしまったらさみしいな・・・と思って読んでいましたがさて、どうなったんでしょうか。
その後の皆にまた会いたいですねぇ。 -
園山さんかっこよかった。恋模様もよかったし、裏に潜む謎もおもしろかった!ラストは寂しいけれど爽やか。園山さんかっこよかった。
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若様達のお見合い話。
明治の頃はまだお見合い結婚が多数派だったのかな。
著者プロフィール
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