マンガ雑誌は死んだ。で、どうなるの? マンガアプリ以降のマンガビジネス大転換時代 (星海社新書)
- 星海社 (2018年7月27日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065123874
作品紹介・あらすじ
マンガアプリは「コミックス売上至上主義」を終わらせる――『ウェブ小説の衝撃』の著者が贈る、大転換時代の最新マンガビジネス論。
感想・レビュー・書評
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面白かった。問題点を指摘する際に必ず代案を出していて好感。
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マンガアプリ乱立の背景がよくわかる。
講談社や集英社は持ち直してきているが、このまま持続してゆくのか。 -
というか、マンガアプリができて、さぁどうなる?
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●2017年コミックスの電子版売上は1711億、とうとう紙の1666億を上回った。
●アプリ展開すると、AppleやGoogleに3割抜かれる。web展開ならそれがない。
●最初からスマホタブレットに最適な1ページめくり前提で描かれた漫画の方が、電子版コミックスの販売では有利かも。
●自社で紙媒体の編集部を持っている会社では、ヒエラルキー上、アプリに投入される新作はパッとしない場合が多い。しかし、どちらが上という考えはやめ、もはやデジタルの方が上と考えるべきでは?
●①プラットフォーム②ストア③自社新作連載④コミュニティ
●漫画家志望の動きも変わる。ブランドが機能しないと、即物的になる。同人や電子書籍で描いた方が儲かるし手答えがあると感じる。
●漫画キャラの広告は、芸能人と違いスキャンダルの心配が少ない。
●人々にブランドを作るのは、広告宣伝ではなく、体験(商品に結びついた感情や感覚)である。
●「アプリのダウンロードページに飛ばされる」「1話目に飛ばされる」よりも、その場でユーザが見せたいページやコマをシェアでき、ついでに貼られたURLをクリックすると該当ページに飛べると言う仕様にしてくれた方が、はるかに拡散効果は高い。シェアされてきた元ネタが気になって、読んでみようかなと言う気にもなる。
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マンガビジネスの転換過渡期にある現状を記した興味深い本、自分としても雑誌を読まなくなって久しいので、サバイバルな現状と未来にむけての予想は、面白かった。
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1968年の少年ジャンプ創刊から半世紀、日本の生み出した最強コンテンツ、マンガについてもコミックの売り上げが減少!と出版不況もいよいよここまで来た…みたいな語られ方をしている今、「お前はもう死んでいる」ケンシロウ的な書名に思わず本書を手に取りました。ネガティブなインパクトですが、もちろん死んでいるのはマンガ雑誌であってマンガではなく、マンガのこれからについての希望の書でもありました。ジャンプ600万部時代から思考停止している自分としては、マンガアプリに触れたこともなく、この本を読んでLINEマンガをいそいそダウンロードした次第です。マンガというあるジャンルについてのデジタライゼーションがテーマですが、プラットフォーマーとコンテンツメーカーとの関係の見取り図として、初めて理解出来た話が満載でコンテンツビジネスの教科書として読ませていただきました。例えばストリーミングの音楽配信サービスがアルバム文化を変えていったように版元のパッケージ商品としての雑誌ブランドが必要無くなっている現状とか、ふむふむです。その時の作家が育つコストを支えるのはファンとの直接関係で、それを創出するのがデジタルとイベントのトータルプロデュースであることも、他のジャンルで起こっていることと一緒だと思いました。この変革をチャンスと見る人だけマンガの未来に参加出来るのでしょうね。そう、LINEマンガが読めるのが、過去の名作サイボーグ009とかだけの自分にとっては読み手としてのアップデート必要なのかな…とため息つきました。
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マンガビジネスはどう転換していけばいいのか?『マンガ雑誌は死んだ。で、どうなるの?』著者・飯田一史さんに聞く
https://xn--nckg3oobb0816d2bri62bhg0c.com/interview63-ichishiiida/ -
webマンガを集めた棚作り
紙の本の方が儲かる
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紙の売上を電子が上回った中で、最先端のマンガ事情すなわちマンガアプリ事情がわかる。広告や課金といったようにマネタイズ手法が多様化することで、創作も変わるという話にワクワクした。これからどんな作品に出会えるんだろう。