寄生獣リバーシ(1) (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 202
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065124284

作品紹介・あらすじ

人類とパラサイトの生存競争は、終わる事無く世界中で続いている。新一とミギー、伝説の陰で繰り広げられた、もう一つの生存競争がここに明かされる。大量バラバラ殺人を捜査するベテラン刑事・深見。彼は、通報者の高校生・タツキの冷静さに、違和感を覚える。その違和感の源は、タツキの家族に在った…。不朽の名作「寄生獣」、その裏側を描く物語がここに開幕!

感想・レビュー・書評

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  • まだ 1 巻しか読んでないが,寄生獣の一件を,広川 (とその息子) の側から描いたストーリィ.寄生獣に肩入れする広川が,バビロンの新域域長の斎とダブる,と感じた.

  • 不可解なバラバラ殺人事件の通報者・タツキと、パラサイトによって相棒を殺害されたベテラン刑事・深見。二人が追跡する殺人犯・海老沢は無軌道に殺人を重ねていく中、パラサイト・野田と遭遇する。この出会いが、人類とパラサイト双方に危機を呼ぶ!タツキと深見、海老沢と野田。彼らによって伝説の陰で繰り広げられた、もう一つの生存競争がここに明かされる!(Amazon紹介より)

  •  稀代の傑作『寄生獣』の連載終了からおよそ四半世紀、映画化もされ、プロによる二次制作の長編が登場してもおかしくない。この作品は『寄生獣』を前提にしているので、まあ読んでないとわけがわからない。ここでは『寄生獣』のネタバレは避けない。
     リバーシというのは、おそらくオセロ・ゲームと同様のヨーロッパ起源のボードゲームのことであろう。白黒の駒を裏返す。これは『寄生獣』のスピンオフとはいえないか、サイドストリーといういい方はできるかも知れない。新一とミギーの物語の裏側で、『寄生獣』には登場しなかった人物を主人公として語られる物語。つまり、広川市長をリーダーとして、パラサイトたちが支配しようとする町(この作品では東福山市と命名されている)を舞台にする。時系列的には、広川は市会議員で、これから市長選に出ようとするところだから、これから広川集団と新一たちが遭遇することになるという時期。

     作品冒頭は謎を秘めたまま物語の核心を提示する。
     主人公の高校生タツキと左腕をまくり上げた男が対峙している。2人のあいだにバラバラになった何人かの死体。『寄生獣』の読者ならパラサイトの仕業だということがわかる。立ち去る男。だがどちらが手を下したのかはわからない。
     警察の取り調べを受けるタツキ。犯人の顔は見ていないと答える。殺人現場を前にしていたのに、まるで感情なく落ち着いていたタツキの姿をいぶかる刑事。『寄生獣』の読者なら感情がないのはパラサイトではないかと思う。しかもタツキは広川の息子なのだ。そして、パラサイトの存在は人間の天敵として「有り」だと思うと述べつつ、自分が見たのはそれよりもおぞましい悪だという。

     するとこの「おぞましい悪」とはだいたい何だか想像はつく。左手にパラサイトを宿し、頭は乗っ取られずにすんだシリアル・キラー。これは『寄生獣』で提示されなかったパターンである。新一/ミギーのリバーシということだ。そして、もしかすると物語自体がパラサイトと人間が裏返り、正義と悪が裏返る展開なのかも知れない。パラサイトの力を持ったシリアル・キラーにただの高校生が立ち向かえるわけがないのだし。

     太田モアレの画は、岩明均とはもちろん違うのだが、広川市長や田宮良子など『寄生獣』の重要な登場人物の再現が見事。しかもそれが太田モアレの画風に違和感なく溶け込んでいるのが不思議。

  • どう展開していくのかまだこれからだけど、名作を無茶苦茶にするような辻褄の合わないサイドストーリーだけは勘弁

  • 『寄生獣』は昔読んでいたし、大好きな作品である『鉄風』の作者である太田モアレが描いていることもあって、これは読まねばと。
    物語が始まって早々に『寄生獣』の重要な登場人物である広川や田宮良子が出てきて、ああ、なるほどあの辺りのことが語られるのかと思う。ここから先も楽しみだ。

  • まだまだ序盤だが、おもしろ空気ビンビン。2巻も勿論買う。

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著者プロフィール

1979年生まれ。
2007年『囚われクローン』が「アフタヌーン」四季賞を受賞し、デビュー。
代表作に『鉄風』。

「2021年 『寄生獣リバーシ(8)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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