異セカイ系 (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 127
レビュー : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065125557

作品紹介・あらすじ

第58回メフィスト賞受賞作。

作者(おれ)が、きみもセカイも救ってみせる。

キャラクターをめぐる小説は愛をめぐる哲学の試みである。
――東 浩紀 感嘆!

セカイ系をなろう系に改装し、新本格と重ね合わせる最強のワイドスクリーン・メタフィクション!
――大森 望 絶賛!


小説投稿サイトでトップ10にランクインしたおれは「死にたい」と思うことで、自分の書いた小説世界に入れることに気がついた。
小説の通り黒騎士に愛する姫の母が殺され、大冒険の旅に……♪
ってボケェ!! 作者(おれ)が姫(きみ)を不幸にし主人公(おれ)が救う自己満足。書き直さな! 現実でも異世界でも全員が幸せになる方法を探すんや!
あれ、何これ。「作者への挑戦状」って……これ、ミステリなん?

感想・レビュー・書評

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  • 小説投稿サイトに自らの小説「臥竜転生」をアップする名倉編はその小説世界に飛ばされる。小説世界と現実世界を行き来する事で、小説を手直しする必要に迫られ…不具合を正すために、更に新たな世界を作り…と、現実と小説世界でとてもややこしいが、事が起きるたびに、厳しいルールをかいくぐり、様々な策で解決させる名倉編の手際がスゴイ!そして、後半はミステリーの様相まで呈してくる。読んでいると本当にややこしいんだけど、ズルズルとこの世界に引きずり込まれた。それにしても名倉編、なんて優しい男なんだ!!

  • 「まじめに。正直に生きていれば。きっとさいごにはしあわせになれます」

    『真相はまだない。犯人も。正当化も。これからおれが推理するとこではじめて決まる。
    書かれるまえの小説のように。
    それがおれの推理 ー いや。創造であり想像。』

    『答えるまえに答えはなく。答えてはじめて答えが生まれる。そういう問いに答えることは「発見」ちゃう。「創造」やとおもう。』

    『おれがこの世界にもちこんだ小説が
    この世界を変えた。
    京極夏彦が西尾維新が森博嗣が舞城王太郎が村上春樹が村上龍が町田康が円城塔が冲方丁が野﨑まどが鳥山明が荒木飛呂彦が冨樫義博が増田こうすけが柴田ヨクサルが林田球が美川べるのが尾玉なみえが。
    この世界を大きく変えた。んか。』

  • あああ、すごかった…
    この小説には読み進めていくと、いくつかの仕掛けがされていることがわかります。それがとても楽しい!
    そして、やっぱり主人公がいい人すぎなのです。
    全部救おうと悩み、考え、実行する。
    創作をされる方には手にとってほしい!キャラクターが作者の自己満足であらぬにはどうすればいいのか?
    とてもおもしろかったです!

  • 中盤からついていけなくなった。タイガじゃなければ手を出してないジャンル。

  • この本を読み終わると優しい気持ちになれたし、みんなに優しくしていこうと思った。

    今まで見たことのない小説の形で読み進めるうちに何度も驚かされて、文章が関西弁なところもなんだかほっこりした。

  • これまた奇抜な作品を選んだなぁメフィスト賞。    
    もう何が現実で何が小説で何が異世界なのか分かんねえよこれ。    
    関西弁なのはいいとしても平仮名ばかりで読みにくいよこれ。でも関西弁だと平仮名になっちゃうのか。       
    まぁなんか最後までよく分かんなかったけど、面白かった。ような気がする。

  •  第58回メフィスト賞受賞作だそうである。SNS等でタイトルは知っていたので、何となく手に取ってみたものの…自分にとっては難物であった。歴代のメフィスト賞受賞作の中でも、かなり読者を選ぶのではないだろうか。

     読み始めてすぐ、肌に合わない文体だと感じた。難解ではないが読みにくい。舞城王太郎氏との類似性を指摘する声も見かけたが、まったく比較にならない。さっさと読んでしまおうと、機械的に文字を追う。やがて飛ばし読みに近くなる。

     そもそも本作は、ミステリーかどうか以前に、小説なのか? そんな疑問すら浮かんでくる。どちらかといえば、作者の創作論と捉えた方が腑に落ちる。はたまた禅問答か、哲学か。作者の自問自答が、ぐるぐると渦を巻く。

     小説にしろ漫画にしろ、キャラクターというのは発表された時点で読者のものになる。作者と読者それぞれの、キャラクターへの愛のスタンスは、異なるだろう。例えば、作者が重要視していないキャラクターに、大ファンがいるかもしれない。

     名倉編という新人作家は、作者側と読者側、両方の立場で板ばさみになっているような印象を受ける。商売と割り切る作家の方が多数派だろうし、それが悪いとは思わない。こんなことで悩んでいたら、商業作家としてやっていけない。

     誰でもネットという場に作品を発表できる時代である。自分だって「いいね」されると嬉しい。だから、玉石混交のネット空間に、ダイヤの原石が埋もれている可能性を否定はしない。名倉編とは、既存の枠にはまらない才能には違いない。

     などとぐだぐだ書いてみたものの、やはり、小説の体をなしていないと言わざるを得ない。自分には、本作を受け入れる度量がなかったということだ。

  • 2018年96冊目。入りの地の文で危険な香りはしたけど、読み進めるうちに慣れていった。この突き抜けてる感じは嫌いじゃない。最後がややこしくなってしまったのは致し方ないとは言え勿体なかった。

  • 読ませられた、という感じ。序盤はどうなるのかなと思っていたけれど、読み進めていくと不思議な感覚に陥った。
    作者さんの熱量が伝わる。楽しく読めた。

    ただ後半は良くも悪くも二重三重と重なってくどく感じた部分はある、かなぁ。
    読者を選ぶ作品ではあった。

  • メタに次ぐメタでその構造は面白い。
    ジャンルは何だろう?アンチ小説?

    ラノベ系文体+関西弁が個人的には読みにくかったけれども、それでも面白いと思える出来映えでした!

    次作どうすんだろ、と期待してしまいます。

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著者プロフィール

【名倉 編(なぐら・あむ)】
京都府出身。「ゲンロン 大森望 SF創作講座」をへて『異セカイ系』で第58回メフィスト賞を受賞しデビュー。

「2018年 『異セカイ系』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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