累(14) (イブニングKC)

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  • 講談社 (2018年9月7日発売)
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Amazon.co.jp ・マンガ (226ページ) / ISBN・EAN: 9784065125670

作品紹介・あらすじ

他者の顔を奪う口紅とともに、舞台の上で輝き続けた累。累はその口紅の力を捨て、真実(ほんとう)の姿のまま舞台に立つ願いを羽生田に告げる。その提案を一笑に付した羽生田だったが、誘の手紙から己への想いを知り、素顔の累を演出することを決意する。再び始動する「宵暁の姫」、累が舞台の上で見せる演技とは――。美醜に翻弄されし“累”の物語――、最終巻。

みんなの感想まとめ

美しさと醜さ、そしてそれに伴う傲慢さや卑屈さが交錯する物語が展開されます。特に、野菊の言葉が示すように、異形であることの真実が深く響きます。登場人物たち、特に累の葛藤と成長が生々しく描かれ、彼女が自ら...

感想・レビュー・書評

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  • 他者の顔を奪う口紅とともに、舞台の上で輝き続けた累。累はその口紅の力を捨て、真実(ほんとう)の姿のまま舞台に立つ願いを羽生田に告げる。その提案を一笑に付した羽生田だったが、誘の手紙から己への想いを知り、素顔の累を演出することを決意する。再び始動する「宵暁の姫」、累が舞台の上で見せる演技とは――。美醜に翻弄されし“累”の物語――、最終巻。

    長かった累もついに最終巻。ここでようやく母いざなの気持ちが明らかに。そうか、透世とのことでも色々あったけど、その前に海道凪とこんな悲恋があったのか。
    累と野菊が一応和解できたのは嬉しかった。あの野菊から姉さん呼びしてもらえる日が来るとは。しかしだからこそ結末は悲しい。
    それにしても累のコンプレックスは根深かったな。仕方がないんだろうけど、あれほど場数を踏んでいたのに、素顔だと全然ダメだったのはちょっと意外だった。最後には色々乗り越えて、素顔のままに演じ切れて本当に安心…しただけにあの結末はね…。今までに色々あったし、ニナのお母さんからすれば本当に苦しめられただろうし、当然の報いなのかもしれないけど…切ないなぁ。

  • 最終巻。累が累の姿で宵を演じることになった舞台。累が本来の姿だと今までのような演技ができずもがき苦しんでいるところは見ていて辛かった。いざなの恋も辛かったなぁ。羽生田さんがいざなを想っていたのも、凪を見捨ててでもいざなを助けた気持ちもよくわかった。累はニナの母親に、ニナの日記だけじゃなく永久交換の方法まで教えてあげてたってこと?罪を犯してきたわけだから罰を受けるのは仕方ないとしてもうーんと思ってしまった。面白かったけど。ニナも羽生田さんも累は死んだと思ったのか。最後の羽生田さんが丹沢宅を訪れているのは累が別の姿で生きてるって気付いたってことでいいのかな。もう少し累の演技を見ていたかった。累が本来の姿で演じた宵に惹き込まれるようだった。

  • 「私にとっては 人から醜いとされる者も 人から美しいとされる者も 同じ‟異形”でしか無いわ」
    野菊の言葉に真実が溢れている。

  • 全巻読了。
    中弛みせずひたすら最初から最後まで続きが気になって読み終えた。
    作者これがデビュー作なことに驚き…

    作中それぞれのキャラ、特に累の執着と葛藤の表現が
    生々しくて良かった。
    それが段々後半にいくにつれて、自分を受け入れていく流れになっていくのも、綺麗だった。
    最後の終わり方は切ないけど、それぞれの犯した罪を考えるとまあ自然なのかもしれない。
    最後の羽生田が気付くかどうかだけど、本当の累を見つめるように一度はなってるから、気づいて欲しいなーと思う。

    全体で特に印象に残った部分は、
    暁と宵の練習中の
    私たちは他人と鏡の前でしか自分のことを認識できてないのかもしれないというところ。
    たしかに、途中まで野菊、累、幾ともに自分を通したフィルターでしかそれぞれを見てなくて、
    そのイメージにずっと囚われていた。
    そして自分自身のことも、自分が哀れという認識でしかなかった。
    しかし、累と幾は舞台を通してそれぞれ逆の立場を演じることでお互いが少しずつ理解していくという部分が、芸術の真髄のようなものを感じて面白いと思った。
    演劇含め芸術作品は、普段の自分とは違うフィルターで物事を見つめ直すきっかけになる。
    特に累は演劇を通して狂っていったが、やはり最後も演劇を通して自らを見つめ直すというのが、作品として一貫してて美しいなと思った。

    野菊は演劇は行っていなかったけど、いざなと透世の生き様を知る、彼女らの背景を深く知っていくことで変わっていったと思う。
    それもまた、演劇の脚本の真意を読み取るのと同じような時間を過ごしたからこそ、累に対する想いが変わったんだと思う。

    トータルして非常に完成度が高い作品だった!

  • 美しさと醜さ、それに付随する傲慢さと卑屈さ。美も醜も異形であるという野菊の言葉は真理なのかもしれない。個人的には羽生田の最低で身勝手、しかしただ1人に直向きな所が、どうにも嫌いだと割り切れず心に刺さった。

  • ぐいぐい引き込まれるストーリーだったけど、主人公の累の素顔が現実味が無さすぎてもう少し人間味のある顔にすれば良かったなーと思いました。実写の映画も見てみたい!

  • 私にも全く似つかない異父妹がいるので、気持ちに共感できる作品だった。

  • ものすごい完成度。しっかりと読みたい作品。
    他の方も同様の感想を抱いていましたが、手塚作品を思い出します。

  • 予想外な所へと着地した。

    演劇物が好きで『累』を読み出したが、これは演劇物というより「入れ替わり物」だなと思った。
    演劇物っぽさが出てきたのは、『星・ひとしずく』から。

    罪は罪として罰を与える。
    フィクションの王道をいった。
    野菊の売春ネタがもっと入り込んでくるかと思ったが(舞台美術の人にバレたあたり)そこだけは何もなく終わってしまってやや残念。

    累のしたことを考えると、女優を絶たれたラスト(ギンゴはつぐみに辿り着いたが、老婆が女優として活躍していく未来はあまり見えない)も仕方がないのかもしれないが、醜い者はやはり成功しないというメッセージにも思えてしまい、少し残念だった。
    やれる役が絞られる中、累がどこまで何を演じられるのか見たかった。

    とはいえ、あのラストだったからこそのカタルシスはある訳で、そこはやはり賞賛したい。

    まだしばらく『累』を噛み締めて数日過ごしたい。

    松浦先生、お疲れさまでした。

  • 醜女としての出演を一度は断られるが…
    誘の凪にあてた手紙を読む
    羽生田→誘→凪→浪乃という全員片思い状態
    すべてを見透かされた凪の前で浪乃の罪滅ぼしとして死のうとするがなんやかんやあって誘は助かって凪が死ぬことに

    思うような演技が出来なかったりと紆余曲折あったが千秋楽は大成功
    これからというところでニナの母親が襲う
    野菊も刺され、累はニナの母に仕返しとして顔の永久交換をされた上で累(中身ニナ母)は死亡
    ニナ母(中身累)は真実を語ることもなく殺人の罪で投獄されたまま老いた体で余生を過ごす


    自分のすべてを認めた累は美しかった

  • とても綺麗な作品だったように感じました。
    作品全てを通して劣等感の塊だった主人公が最後の最後だけでも、自分を受け入れたようで、救われました。
    また、しっかり罪は罪と一線を引いて全て主人公の望み通りの世界。といった描写にならない所も良かったです。
    ストーリーも無駄な所が無く、まとまっていて気に入ったのでまた読み返したいと思います。

  • 一気に読んだわ

  • 最後まで先の展開が読めず、どんでん返し。
    面白かった!

  • おもしろかったー!一気によんだー。絵のかんじとか、ダークな感じとかちょっと手塚治虫っぽい。みんな闇抱えすぎで迷子になりかけたけど、読むに値する作品。映画みたいなー!!

  • 最終巻。

    主人公である醜い容姿のかさねが不思議な道具の力で美しい顔を手に入れて上へ!光ある世界へ!とガツガツやってる時は凄くスリリングで楽しかったんだけど、風呂敷を広げ始めてからどうも同じ場所で足踏み続けてるみたいで微妙だったかな。
    かさねがサキとして与えられた役も、かさね本人として与えられた役のも「やれない出来ない芝居が出来ない」とモダモダしてる時間か長すぎてちょっと飽きてしまった。

    オチとしては割と好きな方だったけど、劇場を出てから顔を入れ替えられてしまうまでの間が「あれ?何ページか見落としたか?」てなる感じだったのが、こう…勿体無かったなって。


    ともあれ、お疲れ様でした。

  • 『美』について
    儚く、恐ろしく、そして悲しく描いた作品でした。


    すべてがハッピーエンドとはいかなかったけど、

    考えうるなかで最もマシな最後だったのではないかと、、、

  • 山岸凉子『アラベスク』に匹敵する名ラストシーンではなかろうか。気迫の最終巻。「美しく在る」ということの可能性を問うてますね。ニール・ヤングの「ヘイ・ヘイ・マイ・マイ」がぴったりだと思います。すごい漫画でした。

    「この世にはまだ、お前を形容するための言葉が存在しないんだな、きっと」

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著者プロフィール

イブニング新人賞ゆうきまさみ大賞及び宇仁田ゆみ大賞にて、共に優秀賞を受賞。2013年より同誌上にて連載を開始した『累―かさね―』が、テレビをはじめとする各メディアで絶賛され、今最も注目を集める若手漫画家としてその活躍を期待されている。本作『誘―いざな―』はこの『累―かさね―』の前日譚を小説として執筆したもので、松浦だるまの小説家としてのデビュー作となる。

「2014年 『誘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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