すぐ死ぬんだから

著者 :
  • 講談社
3.64
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本棚登録 : 565
レビュー : 87
  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065125854

作品紹介・あらすじ

78歳の忍(おし)ハナは夫岩造と東京の麻布で営んでいた酒店を息子雪男に譲り、近所で隠居生活をしている。
年を取ることは退化であり、人間60代以上になったら実年齢に見られない努力をするべきだ、という信条を持つハナは美しさと若さを保っており、岩造は「ハナと結婚してよかった」が口癖の穏やかな男だ。
雪男の妻由美には不満があるが、娘の苺や孫の雅彦やいづみにも囲まれて幸せな余生を過ごしているハナだったが、ある日岩造が倒れたところから、思わぬ人生の変転が待ち受けていた。
人は加齢にどこまで抗えるのか。どうすれば品格のある老後を迎えられるのか。
『終わった人』でサラリーマンの定年後の人生に光を当てた著者が放つ新「終活」小説!

感想・レビュー・書評

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  • あっという間に読み終わった。
    が、爽快感もなかったな。

    ハナさん、オシャレで若々しい、ステキな「おばあちゃん」かもしれないが、人間的には…あまり好きじゃない。
    自分磨きをサボっている人に、心の中で毒づくのは勝手かもしれないけど、とにかくまぁ、一言一言に品がないというか。
    登場人物達もいまいち好感度低い。
    逆に犯罪者呼ばわりされた側の方が好感が持てたかも…皮肉なことに。

  • 78歳の忍ハナ。おしゃれで若さを保つ。夫の岩造は穏やかな人であり、中の良い夫婦であった。「人は中身よりまず外見を磨かねば」と思うハナは、ハナとは違い外見を気にしない、画家を目指す息子の嫁・由美に苛立ちを思いながらも娘や孫と仲良く暮らしていた。しかし、ある日、岩造が倒れ、予期せぬ事態に…。
    ハナほど菩薩(の心の域)になれずともハナの心境が、少しでも理解できた(ハナよりずっと年下だけれど、私も若くないしね)、ハナに憧れを持ちつつ、痛快の最後まで突っ走って読了、面白かったね。老いること、老いることの美学、参考にできました。品格ある衰退のお話なんだけれど、難しい。いや、物語自体は癖のあるおばあさんながらもリズムよく(ハナの性格で読み手に好き嫌いが出そう)、滞りなく進むんだけれど。高齢化社会だし、誰しも老いる、一つの物語として読んでみてもいいのでは。老いるには自覚や覚悟が必要かな。そして何よりもハリが必要ね。自分らしく、否定せずにね。

  • 主人公のハナさん、お齢はなんと78歳!
    ふつうだったら、夫と二人都内のマンションで余生を送るバアさん(失礼!)の日常など
    読んでいてそう面白くもないだろうに。。。
    しかしハナさんは違う。頭の回転の良さに口の悪さと少々の意地の悪さが加わってなんとも魅力的な人物なのだ。

    80歳近くなって、見た目も、内面も「イタイ若作りでない若々しさ」「楽に流されないおしゃれ心」を維持することは
    想像以上に大変なんだろうな。
    今50歳過ぎた私だって、『めんどくさ!』ってつい思ってしまうのだから。。。

    『すぐ、死ぬんだから』という言葉を言い訳に使うか
    前向きに進むために使うのか、、、
    『品格のある衰退』か『セルフネグレクトによる老衰』かの違いはその辺りにあるのだろう。

  • 評価は3.

    内容(BOOKデーターベース)
    終活なんて一切しない。それより今を楽しまなきゃ。78歳の忍ハナは、60代まではまったく身の回りをかまわなかった。だがある日、実年齢より上に見られて目が覚める。「人は中身よりまず外見を磨かねば」と。仲のいい夫と経営してきた酒屋は息子夫婦に譲っているが、問題は息子の嫁である。自分に手をかけず、貧乏くさくて人前に出せたものではない。それだけが不満の幸せな老後だ。ところが夫が倒れたことから、思いがけない裏を知ることになる―。人生100年時代の新「終活」小説!

    最初は自分を持っているハナが魅力的でぐんぐん読み進められたが、ニ号とその家族が出てきた辺りからハナがただの年寄りにしか見えなくなった。相手が傷つくことをネチネチネチネチ・・・にもかかわらずハナに人生を相談するニ号の子どもが意味不明。後半大失速。

  • ハナ78歳は老いたりとはいえ68のときに発心して外観磨きを怠らず、見た目は70前後。ありのままとか人は中身とかの言説をバッサリ切ってババ臭いことは大嫌い。
    仲の良い夫にもそれを強制している。
    その夫に先立たれ茫然自失だったが、夫に愛人と隠し子が居たことが発覚。
    読み出したら止まらない面白さ、物語がどう転ぶのか楽しめた。

  • 78歳後期高齢者のハナは、年相応に見られることを厭い、自分に手をかけ美しくいるよう常に意識をする女性。
    夫とは仲が良く、家業の酒屋を長男夫婦に任せた後の隠居生活を送っていた。

    スパッとしたハナの性格に少し戸惑いました。
    自分を大事にし自分に意識を向け、若くい続けることは大事。
    でも、人は人なんだから、と思いながら読んでいました。

    途中に判明する大きな出来事、それ以降のハナの様子はカッコ良かった。
    最後に菩薩の域にまで達する、そんな歳の取り方が出来たらいいですね。

    ハナの今後は、さらに楽しいものになりそう。
    頑張れ、おばあちゃん♡

  • すぐ死ぬんだからすぐ死ぬんだからって最も執着してるのはお前じゃないかよって思ってしまいました、でも、大体小説はこんなもんだろうなぁと思います。ありえない展開が多すぎます、ありえない展開だからこそ小説なんだとも思うし、まぁこんなもんだろうなぁと思って読み終わりました、絶賛されてたから期待値が大きかったのかもしれない

  • さすが内館牧子さん。映像が目に浮かぶよう。
    前半 岩造とハナが仲良く暮らしてるあたりが1番面白かったかなぁ。岩造がなくなって 実はもうひとつ家庭があって
    子供もいてっていうのが あまりに急展開すぎて しっくりこなかったし 森薫親子とのやりとりも なんだかなぁ。
    やっぱり この人は作家ではなく 脚本家だなぁとしみじみ思った。

  • 印象に残ったこと。
    裏を見せ、表を見せて散る紅葉。
    自分のための趣味を楽しみながら、死ぬ日を待つしかないのか。
    フェイドアウト。
    品格のある衰退。
    快適な文章運びで面白く可笑しく読めました。
    その中に考えさせられること有りでした。
    品格のある衰退を考えねば。

  • 内館牧子さんの本はこれが初めて!
    こんなに面白いことを書く人だったとは!
    もちろん、面白いだけではなく、
    人生の捉え方がまた素晴らしい!
    僕は色々なところで共感してしまった。
    まだ死なない人も、まだまだ死なない人にも
    薦めます、ぜひ読んでみて下さい!

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著者プロフィール

脚本家、作家。「毛利元就」「ひらり」をはじめ多くの脚本を手掛ける。「終わった人」「義務と演技」「大相撲の不思議」など著書多数。

「2019年 『きれいの手口』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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