- Amazon.co.jp ・本 (450ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065127056
作品紹介・あらすじ
官邸は迷走し、首都電が責任回避に奔走するばかり。原発メルトダウンの危機は確実に進行する。表向き救世主として振る舞う鷲津は、けっして本当の狙いを明かさない。原発事故の危機のカウントダウンと、ハゲタカ鷲津の巨大買収劇が、同時並行で進む、リアル金融サスペンス。驚愕と感動の結末へ向かう!
感想・レビュー・書評
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このシリーズは毎回面白い。ただ今回はやや予定調和になっている感じはあったかなと思う。
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首都電株の過半数獲得を目指す鷲津。政府内にも最小限のコストで首都電を再建できるのは鷲津率いるサムライファンドだけではないかという意見も出始める。そんな中、株の大量保有報告義務違反の疑いでサムライファンドに家宅捜索が入る。鷲津にも逮捕状が請求されているという報道も。裏で絵を描いているのは誰か。鷲津の首都電買収、再建は成功するのか。電力会社はコストが上がればコストを使用者に転嫁できる仕組み、だから儲かる。展開のテンポにハラハラさせられ気づけば本の世界に吸い込まれ読み終わってしまっているそんな作品です。
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東日本大震災をモチーフに、無能な首相、政府から首都電を奪った鷲津。
最後はちょっと尻つぼみだった気がする。
首都電の濵尾会長の扱いなど、明確にしてほしかった。
実際の東京電力の会長も曖昧な責任のままだから、せめて小説のなかだけでも。 -
ヒリヒリするようなバトルが続く下巻。ただし、最後は急ぎすぎかな。あっけなく終わってしまった感じ。もう少し先の展開まで読みたかったなぁ。
それにしても『グリード』の時も思ったが、現実とフィクションの境目が分からなくなる。まるで本当のことと思わせる上手さがある。「福島第一」に関して参考文献に挙げられている物を読んでみたくなった。 -
首都電力(東京電力)の買収をもくろむハゲタカ鷲津がテーマ。途中までは、2011年3月11日の首都電力(東京電力)の磐前県(福島県)原発事故について書かれています。すべて仮名ながら、おおよそ誰とわかります。業界でしか知られていない内容なども書かれ、かなり多数の人に取材したものと思います。原発事故当時の首相は、高校の先輩なので、ボロクソに書かれているのには(気持ちはわからんでもないですが)ちょっとだけ弁護したくもなりました。
下巻の半分くらいまで、(手に汗握る?)原発事故対応の内容。「これだとハゲタカっぽくないな」と思っていると、後半からいよいよ首都電力買収交渉です。政界、財界、検察、メディアを巻き込み、本当のディールの舞台裏も、きっとこうだろうと思える緊張感で読めました。 -
危機的対応の悪さは旧民主党も自民党も
何も出来なかったと読み返して思う。
コロナ禍も今後数年続くのかとため息が
でます。 -
下巻。
「情報が命」まさにこれが体現されていたラストだった。
今回も敵が悪質なために最後に得られたカタルシスも大きかった。
結末のあと、どうなったかはとても気になる。 -
12月-23。3.5点。
ハゲタカシリーズ、電力会社の買収攻防、下巻。
下巻の前半、少し中だるみのような感じで、政治の話が続いたが、後半はさすがのスピード展開。
ラストはシリーズ史上、最もかっこよい感じがした。
続編はいつ頃だろう。楽しみ。 -
政府との駆け引き。
実際3.11があった後に水面下で
こう言うやりとりがあったのかは定かではないが、
事故を思い出しながら読んでいたら心が痛かった。
いま、あれから10年近くが経って、
世論は東電をどう思っているんだろう。
著者プロフィール
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