ペンチメント

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 44
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065128350

作品紹介・あらすじ

ペンチメント=後悔の意。派生し、画家が書き損じた作品の上から別の作品を描くことをいう。
大学生の沙織がアルバイトを始めたいと言い出した。恋人の武(たける)はそれならばとアインシュタインにそっくりな親父が切り盛りするレストランを紹介する。店一面に書かれた不思議な絵。聞けば、むかし美大生だったアインシュタイン親父が自分で描いたものだという。アインシュタイン親父の奇妙な魅力にだんだんと引き込まれていく沙織だが――。宇宙の中で、人間は孤独なのか? という根底の問いを恋愛未満の好意の中に描き出す、表題作「ペンチメント」。
高校時代の同級生から突然届いた招待状によって、その同級生のホームパーティーに招待された二人の中年男。たどりついた大豪邸で行われるパーティーに集まる人たちは……。人生の選択と分岐、その結果としての運命。中年期の孤独と尊大さを、繊細な機微で描く「フレンチ・エキジット」
現代人の孤独を透明感溢れる世界観で描き出した、日常のすぐ横にある、ちょっと不思議な世界の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 「ペンチメント」後悔、塗り直し、の意。
    「フレンチ・イグジット」挨拶もせず帰ってしまうフランス風の別れ方。
    2つの短編集。
    誰しも後悔や上書きを繰り返して生きているなぁ、と思わせる本質探しのような作品。
    ふわふわとした描きかたなので、読みやすくもあるけれど、童話を読んでるくらいの感覚。

  • 塗りなおしと、後悔の繰り返しでこの世界は作られてきたという。
    なら、その後悔は、決して後ろ向きなものだけではないのではないでしょうか。

    そんなことを思う一冊。

  • 短編2つ。
    どちらもよくわからないような内容で最後までパッとしないけど、グングン話に引き込まれる。不思議。。。

  • <学生選書コメント>
    ♯ペンチメントは、切なく、甘く、
    そして生きることそのもの  
    by茂木健一郎
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著者プロフィール

脳科学者。ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー。慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科特別招聘教授。「クオリア」をキーワードに、脳と心の関係を探究しつづけている。1962年、東京生まれ。東京大学理学部、法学部卒業後、東京大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。理学博士。
著書『脳と仮想』(新潮社、第4回小林秀雄賞受賞)『今、ここからすべての場所へ』(筑摩書房、第12回桑原武夫学芸賞受賞)『脳とクオリア』(日経サイエンス社)『脳内現象』(NHK出版)『感動する脳』(PHP研究所)『ひらめき脳』(新潮社)ほか多数。

「2013年 『おぎ・もぎ対談 「個」育て論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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