妻のトリセツ (講談社+α新書)

著者 :
制作 : 黒川 伊保子 
  • 講談社
3.68
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  • (70)
  • (27)
本棚登録 : 3780
感想 : 489
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065133392

作品紹介・あらすじ

理不尽な妻との上手な付き合い方とは。
女性脳の仕組みを知って戦略を立てよう!

妻が怖いという夫が増えている。ひとこと言えば10倍返し。ついでに10年前のことまで蒸し返す。いつも不機嫌で、理由もなく突然怒り出す。人格を否定するような言葉をぶつけてくる。夫は怒りの弾丸に撃たれつづけ、抗う気さえ失ってしまう。
夫からすれば甚だ危険で、理不尽な妻の怒りだが、実はこれ、夫とのきずなを求める気持ちの強さゆえなのである(俄には信じ難いが)。本書は、脳科学の立場から女性脳の仕組みを前提に妻の不機嫌や怒りの理由を解説し、夫側からの対策をまとめた、妻の取扱説明書である。
「妻が怖い」「妻の顔色ばかりうかがってしまう」「妻から逃げたい」という世の夫たちが、家庭に平穏を取り戻すために必読の一冊でもある。

【本書の内容から】
◆妻の不機嫌や怒りの理由を、むやみに解明しない
◆妻は夫に問題解決を求めていない
◆妻は夫に共感してもらいたいだけ
◆地雷を避ける、会話の“黄金ルール”
◆「おうむ返し」で共感のフリをしよう
◆事実の否定は、心を肯定してから
◆妻を絶望させるセリフ集
例1「今日何してたの?」
例2「だったら、やらなくていいよ」
◆夫には見えていない家事がある
◆「~っぱなし問題」を放置するな
◆直感で決める妻、比較検討で選びたい夫の妥協点
◆メールせよ!「今、小田原通過。満席」
◆記念日を軽んじてはいけない
◆されど記念日の“サプライズ”は逆効果
◆「心と裏腹な妻の言葉」の翻訳集
例1「勝手にすれば」→訳「勝手になんてしたら許さないよ。私の言うことをちゃんと聞いて」(「好きにすれば」は同義語)
例2「どうしてそうなの?」→訳「理由なんて聞いていない。あなたの言動で、私は傷ついているの」

感想・レビュー・書評

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  • 刺さりました

    白熱しまくってる黒ひげ危機一髪の終盤戦か!ってくらい刺さりまくりました

    でももう手遅れです

    いや嘘です
    無理です
    手遅れじゃなかったとしても無理です
    たとえ今この瞬間タイムマシーンが目の前に現れて新婚時代に戻ってもいいよ!ってなんか青い顔した丸い奴にエスコートされても無理です
    「お気持ちはありがたいんですが、同じことを繰り返すだけなんで、他の方に使ってあげて下さい」って謹んで辞退申し上げます

    いやだってねミッションがことごとくムズすぎるわ
    例えばこんな感じよ

    「妻のオチのない話に共感せよ!」

    いやいやいや、そもそもオチのない話が無理だもん
    聞いてられないもん
    わいなんかあれよ?オチのない話を撲滅するためなら憲法改正も辞さない覚悟よ?
    もうオチのない話を聞くくらいなら政権交代して法改正を目指しますよ

    とにかく無理ー!

    っていうかすぐに無理とか言っちゃう姿勢がダメなんじゃね?(冷静な第三者視点)

    • 1Q84O1さん
      そんだけ分厚い取説もめんどくせーですね…
      ┐(´д`)┌ヤレヤレ
      けど、そのボタンちょっと押してみたいかも!w
      ((o(´∀`)o))ワクワ...
      そんだけ分厚い取説もめんどくせーですね…
      ┐(´д`)┌ヤレヤレ
      けど、そのボタンちょっと押してみたいかも!w
      ((o(´∀`)o))ワクワク
      2024/02/19
    • 土瓶さん
      広辞苑?
      ペラペラ?
      ひまわりめろんさんと1Qさんの取説はページどころか、1行、いや4文字で充分じゃないすか?

      お だ て る
      広辞苑?
      ペラペラ?
      ひまわりめろんさんと1Qさんの取説はページどころか、1行、いや4文字で充分じゃないすか?

      お だ て る
      2024/02/19
    • 1Q84O1さん
      実際、その4文字で十分かもしれません…
      家族からおだてられた記憶すらない…_| ̄|○ il||li
      実際、その4文字で十分かもしれません…
      家族からおだてられた記憶すらない…_| ̄|○ il||li
      2024/02/19
  • 【感想】
    読みながら、背筋が寒くなった。
    家に帰ってきたら、妻がどこか不機嫌。そういえば少し前から何かに悩んでいるようだったが、特に思い当たるフシはない。顔色を窺いながら理由を聞いてみると、とたんにこう返される。
    「なんで怒ってるのかわかる?」
    長らく結婚生活を続けているとよくある光景なのだが、夫にとってはこの世で一番理不尽な詰められ方だ。こうした女性の「わからなさ」に辟易してしまい、つい声を荒げ、その後の夫婦仲を悪化させてしまう人が多い。

    ではいったい、夫はどうするべきなのか?それに答えるのが本書、「妻のトリセツ」である。妻が理不尽に夫を叱る理由や、家事や育児のやり方で妻とかみ合わない場合の対処法などを、脳科学の見地から解説していく一冊となっている。

    さて、夫は妻の怒りにどう応じるべきなのか。
    筆者の答えを端的にまとめると、「ごめんなさい、女性はそういう生き物だから、何とか頑張って共感してください」というものだ。

    例えば妻が夫に相談するのは、解決策が欲しいからではない。単に「話をただ聞いて、ただ共感だけしてほしい」からだ。
    妻と夫の価値観が異なるのは、持っている脳の構造が「女性脳」「男性脳」と違うからだ。女性脳の最も大きな特徴は、共感欲求が非常に高いことである。「わかる、わかる」と共感してもらえることで、過剰なストレス信号を沈静化させる機能が脳にある。よって、女性の意見に対して「君はこういうことを気にしているけど、それはこういう風に解決すればいいんじゃないかな」と建設的なアドバイスをすることは、女性が求めている「共感」を与えない。そればかりか、「話を聞いていない」「否定」になる。ここからすれ違いが生まれ、妻は「夫が話を聞いてくれない」「寄り添ってくれない」という評価を下していく。
    厄介なのは、男性脳は共感が非常に苦手だということだ。男性脳は論理的で会話に結論を求める脳だ。妻の煮え切らない意見を聞くたびに「何が言いたいんだよ......」という思いが沸いてくる。

    では、感情の女性脳と論理の男性脳がぶつかったとき、どちらが一歩引くべきなのか。男の役割と女の役割を見直す動きが盛んな昨今、はっきりとした結論を出すのは難しい。が、やはり男が一歩引くべきなのだろう。本書によれば、女性脳が拗ねたり、怒ったり、口うるさかったりするうちは、まだ夫に惚れている証拠である。夫は妻の言動が理不尽だと思っても「一種のツンデレ」だと受け止め、自分のために何とか仲良くやっていく。要所要所で男が我慢することで、長期的に幸せが訪れるのだ。

    ――察することが愛だと思う女性脳。褒めて、認めてもらいたい女性脳。自分だけを特別扱いしてほしい女性脳。ときには、愛の言葉や甘い優しい言葉も欲しがる女性脳。どれもこれも、男性脳からすると難儀な脳ではある。しかし、女性脳が拗ねたり、怒ったり、口うるさかったりするうちは、まだ夫に惚れている証拠。妻のためと思わずに、自分のリスクヘッジのために、妻の女性脳をせっせと慰撫しようではないか。
    ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

    【まとめ】
    1 妻が旦那に理不尽に怒るのは、男と女で脳が違うから
    妻の怒りの理由は、「今、目の前で起きたこと」だけではない。過去の関連記憶の総決算として起こるものである。女性は、感情に伴う記憶を長期にわたって保存し、しかも「みずみずしく取り出す」ことが得意な脳の持ち主だからだ。
    母性本能は、生まれつき女性脳に備わっているもので、恋人時代から「理不尽な不機嫌」の萌芽はあるが、特に周産期(妊娠、出産)と授乳期に強く現れ、子育て中はほぼ継続していく。やがて、男性脳を理解して、男への期待のありようを変えられた女性は、自らの感情をだだ漏れしないようになるが、男に期待し続ける女性は、死ぬまでそれが続くことになる。
    「怒り」は「期待」の裏返し。夫一筋、家庭一筋の妻ほどこうなる傾向にある。つまり、かわいい妻ほど豹変し、夫一筋のうぶな妻ほど一生それが続くことになる。

    過去の体験記憶を臨場感たっぷりに想起し、何十年分もの類似体験記憶を一気に引き出す力は、女性脳が子育てのために備えている標準装備だ。女性脳は目の前の問題解決のために、過去の関連記憶を瞬時に引き出してダイナミックな答えを出す、究極の臨機応変脳だからだ。

    女性脳の最も大きな特徴は、共感欲求が非常に高いことである。「わかる、わかる」と共感してもらえることで、過剰なストレス信号が沈静化するという機能があるからだ。それによって、怖かった、悲しかった、痛かった、寂しかった、惨めだった、辛かったという神経回路のストレスが軽減される。逆に共感が得られないと一気にテンションが下がり、免疫力も下がってしまうのだ。つまり、女の会話とは、「日常のささやかな体験」を相手にプレゼントし、受けたほうは共感で返して、「しばしの癒し」をプレゼントする、いわば共感のプレゼント大会なのだ。

    周産期・授乳期の妻は、激しいホルモン量の変化に翻弄され、栄養不足で、寝不足で、自分で自分をコントロールすることもままならない「満身創痍」の状態である。「おっぱいをあげている間はしょうがない」とわかっているだけで、ちょっと楽になれるはず。この時期は、オトコ風を吹かせず、妻の女友達のように接することを心がけよう。
    たとえば、帰宅するなり、「○○(子どもの名前)が、寝かせると泣くから、ず~っと抱っこしていて、腰が痛くなった」と訴えられたとする。その場合になんと答えるべきか。妻が求めている正解は、「一日中、抱っこしてたの?そりゃ腰だって痛くなるよ。本当に大変だったね」だ。解決策は必要ない。
    あとは、「今日一日がどんなに大変だったか」を「うん、うん、わかるよ」「ひゃ~、そりゃ大変だ」と頷きながら聞いていればよい。共感のフリは男性脳にとってストレスだが、地雷を踏んで一晩中泣かれるよりはずっとマシ(しかも、一生言われる可能性もある)。面倒くさくても、周産期・授乳期にしっかり「女友達」をやっておくと、妻の心には「私が本当にしんどかったとき、夫は優しく寄り添ってくれた」という記憶が残る。その後、多少、気が利かないことをしても、共感してくれなくても、「冷たく見えるけど、実は優しいところがある夫」としてインプットされるのだから。「おっぱいあげている間はしょうがない」と呪文のように唱えながら、ここは乗り切ってほしい。


    2 妻が本当に夫にしてほしいこと
    「~っぱなし」に妻がキレる理由がわからない男性には、ぜひ、こう考えてもらいたい。「妻が家庭でやってほしくないことは、すなわちセキュリティ問題なのだ」と。
    たとえば便座。夫にとっては、「上がっていたら、下げりゃいいだけ」だし、「スリッパを適当に脱いだら、多少見栄えが悪い」くらいのことだ。しかし、もし、妻が便座が上がっているのに気づかず腰を下ろしたら、お尻を便器に打ちつけたり、便器に嵌ってしまったりする。これが、年老いた親や小さな子どもであれば、大きな怪我をする可能性もある。このような先へ先へのリスクヘッジをしているのである。何度言っても改善しないと、「ちょっと不安」「なんか怖い」といった感覚がたまっていって、ある日、閾値を超えネガティブトリガーを引く。無意識の感覚なので、理路整然と説明はできないのだが、突き詰めてみれば、明らかに高リスクの事象に、女性脳は反応している。

    ふだん何気なく夫が口にするセリフにも、妻をひどく傷つける言葉がある。その代表格が「言ってくれれば、やったのに」。「察してなんぼ」の女性脳にとって、「言ってくれれば、やったのに」というセリフは、察することを放棄した言葉であり、「僕はあなたになんの関心もない」「あなたを大切に思っていない」と同義語なのである。
    このような場面で、言うべきなのは「気がつかなくてごめん。僕がやるべきだったね」だ。察したい気持ちを伝えるこのセリフは、ときには愛を伝える言葉にもなる。


    3 ポジティブトリガー
    家庭というプロジェクトを夫側からうまくコントロールしていくためには、ふだんから心がけて、できるだけ妻のポジティブトリガーを増やしておくことが肝要。その最大のポイントが結婚記念日だ。

    記念日をより幸せな記憶にするための、二つの方法がある。それが予告と反復だ。
    まずは予告から。「来月の結婚記念日には、ふたりの思い出のあのイタリアンに行こう」と、少なくとも1ヵ月前には伝えよう。
    肝心なのは、「時間」をあげること。女性脳は、点と点の間を面で埋める。つまり、月に1回のデートの約束があれば、デートの前の2週間を予告として楽しみ、デートの後の2週間を余韻として楽しむ。こうしてみると、1~2ヵ月に1回のデートと、ちょっと豪華な週末家ディナーを適度にスケジューリングするだけで、機嫌よく過ごしてくれる女性脳って、ちょっとかわいく思えてくるのではないだろうか。

    注意点してもらいたいのは、予告が好きだからこそ、どんなに夫が準備に手間暇かけたとしても、サプライズを喜ぶ妻はほとんどいないということだ。
    誕生日にデートしようと誘われて出かけると、予告もなしに連れて行かれたのが高級フレンチレストラン。食事が終わり、キャンドルの炎が揺れるバースデーケーキが運ばれてくる。と、同時に、楽団がバースデーソングを演奏し始め、あらかじめ預けておいたバラの花束を渡されて......と、こんなロマンチックな演出をされても、あまり嬉しくない。どころか、その場に合わない(と男性は気づいていないが)服装や、完璧でないヘアやメイクの姿のまま注目を浴びることが恥ずかしいし、惨めに感じていたりする。何よりもその日を思い描きながらドレスを選んだり、美容院に行ったりする、そういう楽しみを全部奪われてしまったことが悲しいのだ。


    4 わたしだけを見てほしい
    女性脳は、家事をしていても、仕事をしていても、愛しく思う相手の顔がふと頭に浮かぶ。用事が一段落すれば「今頃何しているかな?」と思い、昼どきになれば「何食べているかな?」と思い、外出先で美味しそうなお菓子を見つければ、「買って帰ったら喜ぶかな」と思っている。それが女性脳にとっての「愛」なのだ。

    哺乳類のメスは、自分が健康で快適な状態でないと子孫が残せない。自分を大切にすることは、そのまま種の保存につながる。種の保存は、生物における最も基本的な本能である。したがって、自己保全に対する要求は、哺乳類のメスの最も大切な本能なのである。
    だから、女性は自分の体調変化を男性の何十倍も敏感に把握している。ちょっと寒ければ寒いと騒ぐし、ちょっと暑ければ暑いと文句を言う。おなかがすけば不機嫌になるし、足が痛ければ歩けないとのたまう。
    男から見ると、ただのわがままに見えるが、これは常に、自分を快適な状態においておかなければならないという、責任感からくる言動だ。交尾さえ遂行すれば、その場で死んでも種が残せるオスとは、その責任の重さがまったく違っているのである。

    ちやほやされたいのも同じ理由だ。誰よりも優先されるということは、自分と自分の子どもの生存可能性が確実にアップする。女性脳は、自分と自分が大切に思う人のことを最重要視し、愛情と時間を注ぎたい、究極のえこひいき脳なのだ。
    だから、いつもどんなときも相手を思うことを、愛の行動だと信じている。

    女性脳は、決まりきった言葉を欲しがる癖がある。特に、夫のことが大好きな妻は、「私のこと好き?」「私がいないと寂しい?」と、同じ質問を繰り返す。答えは「もちろん大好きだよ」「寂しいに決まってる」と、これも定型の肯定を繰り返すだけでいい。へそ曲がりな男は、この決まりきった質問に対して「どうかな?」とか「そういう君はどうなの?」と、変化球で返そうとするが、この場合に茶化すのは得策ではない。
    男にとって問題なのは、定型の肯定が欲しいくせに、変化球で聞いてくる妻だ。むしろ、ほとんどの妻の質問は変化球だと思ったほうがいい。ツンケンした態度をとったり、不機嫌になったり、口をきかなくなったりする。
    しかし、求められている答えは一つ。「どうでもいいなんて思ってないよ。君のことが大好きだよ」でいい。

    「君が僕のためにずっとずっとやってきてくれたことを、僕はちゃんとわかっている」というメッセージは、どんな愛の言葉より、妻の心に響く。


    5 そんな面倒くさい妻とも、別れないほうがいい理由
    同居期間が20年以上の熟年離婚が増えている。
    厚生労働省が発表しているデータによると、同居期間が20年以上の離婚件数について、1985年には2万434組だったが、2015年には3万8641組に変化。つまり、この30年で熟年離婚は2倍近く増えていることがわかる。同居期間30年以上の離婚件数に至っては、この30年で約4倍に増えている。
    妻にとっては、昨日今日、別れを思い立ったわけではなく、夫の定年、子どもの独立、親の介護などをきっかけに引きずり出された、過去のネガティブトリガー総決算の結果なのだ。

    しかしそれでも、妻がいたほうがいい理由がある。
    現実的なことを言えば、まず、健康寿命が違う。「日本の配偶関係別健康余命」によると、妻と離別した男性は、妻がいる場合と比べて、40歳時での健康余命が約10年短くなるという結果がある。

    妻がガミガミ言うのは、夫と長く一緒に暮らしたいからなのだ。歯磨きをサボって歯周病になれば、歯を失うだけでなく、心疾患や糖尿病のリスクも高まる。テーブルだって同じ。1回熱い鍋を置いただけでは、なんの変化も起きないテーブルも、長い文脈で物事を見る女性脳は、2回、3回と夫が同じことを繰り返しているのが見える。そして繰り返すうちに、テーブルの塗料が剝げて、ダメになっていく未来も見える。
    妻は男の守り人なのである。
    察することが愛だと思う女性脳。褒めて、認めてもらいたい女性脳。自分だけを特別扱いしてほしい女性脳。ときには、愛の言葉や甘い優しい言葉も欲しがる女性脳。どれもこれも、男性脳からすると難儀な脳ではある。しかし、女性脳が拗ねたり、怒ったり、口うるさかったりするうちは、まだ夫に惚れている証拠。妻のためと思わずに、自分のリスクヘッジのために、妻の女性脳をせっせと慰撫しようではないか。

  • 献本されたのでとりあえず読了しました。(^_^)
    結構なベストセラーな本みたいですね。

    男性脳と女性脳の差異や女性の出産・育児といった人生の画期特有のものの考え方などを基本に夫に対しこのようにふるまえと指南している書ですね。
    本の裏のピックアップにある通り、
    ・妻は夫に問題解決を求めていない
    ・妻は夫に共感してもらいたいだけ
    ・「おうむ返し」で共感のフリを
    ・事実の否定は心を肯定してから
    ・妻を絶望させるセリフ
    ・夫には見えていない家事がある
    ・「~っぱなし問題」を放置するな
    ・メールせよ!「今、小田原通過」
    ・記念日を軽んじてはいけない
    などなど、身につまされる金言はいろいろとあるものの、そういう妻もいるけどそうでない妻もいるよね!?という思いもかなり強くあり、これは作者自身のしてほしいことを書きならべただけの内容なんじゃないかなー。(^_^)

    中身はそれほど深いものでないので、すぐに読めてしまいます。
    不機嫌な妻の攻撃に晒されている夫諸君はとりあえず読んでみてもいいのかな。(笑)

  • 次は旦那さんに読んでもらおうと思う
    これを読んでもらえると思うだけで、ストレスが溶けていきそうです

    わかるわかるが多すぎて、びっくりしました
    この本に書いてあることを旦那さんがしてくれたら、イライラは格段に減るし、もっと優しくできそう

    でも、妻ばっかりは不公平だから、夫のトリセツも買ってきます!!

  • 妻の誕生日に夜遅く家に帰ったら妻はすでに寝ていて、机の上にこの本が置いてあった。
    次の日に「あれ読んだ?」と言われたので、これは読まなきゃだめだというこなんだなと、急ぎ読んだ。

    色々と書かれてはいるが、結局のところ何かを言われたときは、理由を求めているわけではないのだから、思い切り共感すればよいのだ、ということと理解した。
    そして、色々と言わているうちが華だということも。

    思えば、夫婦でなくても、留保なく共感してもらえる相手がいるというのは、とても安心するものだ。家族とはそういうものであるべきだということなんだろう。それはよし。

    この本を通して気になるのは、男脳と女脳の違いを強調しすぎること。しかも、遺伝的にそうだと言ってしまう。例えば女脳は男脳よりも脳梁が太いので、右脳と左脳の連携がよい、とか。脳を遺伝的な観点で語るときの問題のひとつは、脳の発達そのものが環境によって大きく左右されるものであり、その違いを強調しすぎたり、遺伝的な違い(つまり、個人の行動で左右できない)で説明するのは、少なくとも科学的なポジションとしても正しくないし、トレンドでもない。もし、仮に男と女との間に違いがあるとすれば、それは脳による説明よりもよほど置かれた社会的環境による説明の方がおそらく説明できる範囲が大きいだろう。

    でも、要するにそういうことは大事なことではないのだ。この本の目的は、背景にあるロジックを説明することではなく、いかに行動するべきなのかであり、そのための実践的なコツが書かれているのだ。何といってもそのタイトルが「トリセツ」なのだから、書いている方からしても、家電のトリセツはろくに読みもせずに捨てているかもしれないけれど、長いこと使うものなんだからまあ騙されたと思ってとにかく読めということだ。

    そして、読んだ?と聞かれたらこう言うのだ、「うん、ためになった」
    もちろん、「だよねー」って言うのだ。

  • 世の中の旦那さん、みんなー読んでくれー
    っめ思った。

    ほんと、旦那に読んでほしい。
    その通りって思うことばかり。

    当たり前なんだが、嫌な一節が
    主婦に定年は無い…
    そーだよなぁ…

  • 本当は「夫のトリセツ」を探していたのだが棚になくてこちらを手に取る。

    私は妻側なので、読みながらそうそう!と笑ってしまうところばかり。
    特に「心と裏腹な妻の言葉」の翻訳。
    「勝手にすれば」
     →勝手になんてしたら許さないよ。私の言うことをちゃんと聞いて。
      「好きにすれば」は同義語。
    「自分でやるからいい」
     →察してやってよ。察する気がないのは愛がないってことだよね。
    「なんでもない」
     →私、怒ってるんですけど?私、泣いているんですけど?放っておく気なの?
    「みんな私が悪いんだよね」
     →えっ?それって私が悪いの?私のせいなの?あなたのせいでしょ。

    我が家は夫の方が細やかで女性的思考、私はがさつで他人より自分大事なので男性的思考だよねと話したことがあるけど、妻のトリセツに納得してしまうということは、私もやはり女なのかも!!
    まぁ、共感力はちと弱いけど。

    このトリセツは妻に限らず女性の同僚にもあてはまりそう。
    相手の会話に解決策を出さず、共感を大事にして、より円滑に仕事ができるようにしてみよう。

    それと男性上司への対応。
    女性がプロセス重視なら男性は結果重視。
    いくら私達女性が厳しい期日設定のなかで休憩返上で必死に仕事を仕上げても、
    間に合ったという結果だけ見れば、何だかんだ言ってもできる→大変じゃない。むしろ簡単だろう→仕事が軽んじられる→増員されない、期日はいつも厳しいまま。
    毎度私達女性の優秀さに助けられている上司よ!
    このままにはしないぞー!
    ということで、引き続き夫のトリセツを読もうと思う。

    そしてこの本は夫に渡します!

  • 感情への共感最優先。
    あえて雷に打たれる必要性。
    セリフ(実際かなり言われている…)の裏の真意。
    内容的に様々な角度からの批判も多いと思うが、パートナーとの関係性に悩んだことがある人には刺さると思う。

  • すごく勉強になった。
    あぁ、このミスやったことある。これと同じように怒られたことがある、のオンパレードだった。
    心の共感を大事にしたい。

    • kurumicookiesさん
      しんべいさん、

      こんにちは。私も自分の行動を照らし合わせたりして、納得していました。 笑
      しんべいさん、

      こんにちは。私も自分の行動を照らし合わせたりして、納得していました。 笑
      2021/06/13
    • しんべいさん
      kurumicookiesさん、

      はじめまして!コメントお寄せいただきありがとうございます。
      このアプリをはじめてから初めてコメントをいた...
      kurumicookiesさん、

      はじめまして!コメントお寄せいただきありがとうございます。
      このアプリをはじめてから初めてコメントをいただいたので大変嬉しいです!

      妻を持つ男ならある程度共感できそうですね笑
      いつか妻に褒めてもらえる日が来ると信じてこれからも頑張りましょう!
      今後ともよろしくお願い致します(^^)
      2021/06/13
  • 恋愛中で恋人に不満を持っている人、特に男性、または女性を大事にしたいと思ってる男性全般、自分が何者か知りたい女性にオススメな本です。

    大学2年間で大学の授業よりも勉強した恋愛。この本に書いてあるほとんどのことは経験し、彼女との対話によって学び、乗り越えてきました笑。非常に、苦労しました。徹夜でラインとかもした記憶あり。無駄じゃないかと心折れかけた時もあったが、諦めず頑張って良かった。ある程度普遍的なことみたいで、自分もきちんと社会勉強できているなと実感。

    女性にとっては、話を聞いてもらうときは最悪、「演じてもらう」ので満足らしい。これは自分の彼女にも言われたことで、男のじぶんにとっては非常に不思議。そんな嘘っぽく話を聞いても共感すれば、満足するんだなあと。「聞き上手であれ」っていうどこで教わったことは納得したが、「演じて共感」は今でも理解できない。さらに彼女は「女性ってめんどくさいね」とも自覚済み。でも自分を変えようとは努力をしない。不思議すぎてもはや魅力を感じちゃう。ただし、個人差はあるはずなので、絶対の答えはないし、女性全員が当てはまるとも限らないと思っている。女性の謎は一生勉強して、一生わからないまま死ぬのだろう。

    帯にも書いてあったが、女性である筆者が女性のことを「理不尽」と言ってくれてることで、男である自分は非常に救われた。
    実際、この本に書いてあるようなメソッドは男性脳にとって非常にストレスだから、疲れてる時にこれを実践するのは難しいのだ。だから読み進めていくたびに「将来は職場でも家庭でもゆっくりする場がない」んだなと絶望してしまった。結婚はできる気がしない…と。しかしこの「理不尽」を当たり前にすることこそ、二人で築いていく家庭を唯一無二のすげーあったかい場所にさせていけるんだなと思いました。将来はいいパパになりたいと思ってたから、女性脳を勉強させてくれてる彼女、そして本書には感謝ですね。
    そして、うちパパはこういうことができてるから幸せな家庭を築けてるんだなと強く実感。うちのパパすげぇ。女心というか「女マインド」をよくわかってるわ。パパになるって、すげー器大きくなることなんだなと思った。



    これから本を読む人にとって、特に女性はタイトル・本文の言い回しに気にくわないところがあると思う。しかし、女性は誰しも、男性(恋人)に求めてるものは少なからずあるはずだから、その女性脳的要求の理解に関して男性を助けてくれる本だと思えば、本書は男性だけでなく、多くの女性にとってもプラスになるものではないだろうか。

    脳科学って、茂木健一郎とか怪しい人がやってる分野だなーとしか思ってなかったけど、本書で少し興味が出てきたのでこれから他の脳科学に関する本も読んでみたいと思った。



    [余談1]
    第2章では女性をポジティブな感情へと導くための「ポジティブトリガー」について話が展開されており、「オセロのように石を置く位置も重要だ。置く位置次第で、黒い石(負の感情を持つ記憶)が、白い石(幸せな感情を持つ記憶)へと、パタパタと全てひっくり返ってしまうことさえある」という記述がされていた。このことについては自分の実践例がある。
    それは一昨年のクリスマス直前、クリスマスディナーの予約をせねばならなかったが、直前すぎたのでどこのレストランもいっぱい。彼女も頑張って探してくれたが予約は取れず。どうやら彼女はイライラしていたようだが、「俺も頑張ってんだからそんな怒んなくてもいいでしょ…」と思っていた。が、そこでふと思いついたのが初デートで行ったイタリアンレストラン。あそこはリーズナブルだしあんまり人がいないから予約が取れるだろうと見て電話したところ、案の定予約がすぐに取れた。その報告を彼女にすると、ものすごく喜んでくれ、その場にいた女友達にも自慢したほどだという。
    自分は予約を取れたからとりあえず良かった、という思いしかなかったが、彼女にとってはとてもいい記憶として残ったそう。棚からぼたもちではあるが、こういうことで女性を喜ばすことが出来るんだ、と身をもって知ることができた。これこそ女性脳特有な事例なのでは?

    [余談2]
    これだけ男性脳と女性脳の違いがあるなら、一夫多妻制もいわゆる「自然」な状態なのかなと思ったり。言い方が適切かわからないが、人間が高度に社会的、文化的になっているほど本書の通り、男性が女性に寄り添って行動ができるんだなと思えた。

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著者プロフィール

黒川伊保子(くろかわ・いほこ)
1959年長野県生まれ。奈良女子大学理学部物理学科卒業。
(株)富士通にて人工知能(AI)の研究開発に従事した後、コンサルタント会社、民間の研究所を経て、2003年(株)感性リサーチ設立、代表取締役に就任。脳機能論とAIの集大成による語感分析法を開発、マーケティング分野に新境地を開いた、感性分析の第一人者。また、その過程で性、年代によって異なる脳の性質を研究対象とし、日常に寄り添った男女脳論を展開している。人工知能研究を礎に、脳科学コメンテーター、感性アナリスト、随筆家としても活躍。著書に『恋愛脳』『成熟脳』(新潮文庫)、『人間のトリセツ ~人工知能への手紙』(ちくま新書)、『妻のトリセツ』(講談社+α新書)、『定年夫婦のトリセツ』(SB新書)、『息子のトリセツ』(扶桑社新書)、『思春期のトリセツ』(小学館新書)、『恋のトリセツ』(河出新書)など多数。

「2022年 『女女問題のトリセツ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

黒川伊保子の作品

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