- Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065134450
作品紹介・あらすじ
例えば、どこか遠くで暮らすとしたら――。息つく暇のない生活を送るサラリーマン・三宅が再就職で行き着いたのは、穏やかに時間が流れる月輪島。女子高生が案内人の、新たな暮らしが始まる! 潮風薫るリラックス・ドラマ開幕!!
感想・レビュー・書評
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例えば、どこか遠くで暮らすとしたら――。息つく暇のない生活を送るサラリーマン・三宅が再就職で行き着いたのは、穏やかに時間が流れる月輪島。女子高生が案内人の、新たな暮らしが始まる! 潮風薫るリラックス・ドラマ開幕!!
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都会の生活に疲れた三宅が再就職したのは、島の簡易郵便局だった。
陽だまりのようなスローライフ。島の自然や街の風景、どこかの家から漂ってくる夕食の香り、食卓のあたたかさなど、手触りのある島の描写が素晴らしい。一番好きなのは庭の裸電球と夜の匂いがするところ。こんな島に自分も行きたくなるね。
人間ドラマもやわらかく丁寧に描いていてよかった。
とにかく1話目の日和子のこの言葉が大好き。
「三宅くんの代わりはたくさんいるんだよ!局長になりたい人なんて探せばいくらでも見つかるのっ…だからここに残らなきゃとかそんな責任感じる必要まったくない」
こんなにやさしい「代わりはたくさんいる」は聞いたことなかった。誰でも代わりになれる、それなら自分のやりたいことを選べばいい。その時のやりたいって思った気持ちは、間違ってなんかないんだから。
あと、特に好きなのは3話目。由樹が翻訳の仕事を志したきっかけの話が心に残る。
「夏目漱石は『I love you』を『月が綺麗ですね』って訳したでしょ」
「一緒に月を見る しかも綺麗な月 ただ『愛してる』って言うよりも もっと特別な関係のように思えてくるね」
「遠回しの表現でもそれが一番しっくりくるならそれは正解なんだよ」
この漫画でも描かれるけど、愛してるって言葉じゃなくてもそれを伝えているものってたくさんあるんだろうね。それを自分が訳せるかどうかだけで。
著者プロフィール
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