- Amazon.co.jp ・マンガ (194ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065134467
作品紹介・あらすじ
優勝候補の筆頭・益子泪を破りベスト4に勝ち上がった羽咲綾乃は、母親の状況を知り混乱した状態のまま、春の選抜の覇者・志波姫唯華に戦いを挑む。同じプレイスタイルを持つ2人の戦いは、ネット前のスピード勝負に。唯華の巧みな試合運びになかなか攻撃の糸口を掴めなかった綾乃は、驚異的な身体能力を発揮し反撃を開始する。
感想・レビュー・書評
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対志波姫。唐突なお母さんの病気設定が出てきたのをきっかけにしてしまったのは展開として微妙だったが、途中から無我夢中な感じで勝ちを取りに行ったのはまぁよし。プレイスタイルは志波姫のほうがすきだけど。
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前巻において命の限界まで挑むような凄まじい勝負を見せつけたなぎさとコニーとはまた違うタイプの勝負が行われる綾乃と唯華の戦い。そうした面もあってか前巻のイメージを引きずったままだと少し物足りなく思えてしまう部分はある
勝負中であっても素早い分析と対応によって綾乃の弱点を探ってくる唯華、有り余る才能を用いてそれに猛追する綾乃
しかし、試合途中から唯華に釣られてどう試合を進めるか、どうすれば唯華を倒せるかと綾乃が分析し始めるのは意外な展開
泪が言うように超常的な感覚で戦うことこそ綾乃の本領なのにね
その戦いが変化したのは綾乃の「なんで私に笑いかけてくれたの…?」と純粋すぎる質問をしてからか。
綾乃と唯華は非常に相性が悪いタイプだから戦いも困難を極めるものになってしまう。それが実力者である唯華にとっては好意的なものに映ってつい笑いかけてしまったのだろうね
しかし、その行為こそ綾乃に付け入る隙を与えてしまう。相手に興味をもつことこそ綾乃が集中モードに入る鍵だから。ここで唯華が綾乃の心をへし折るような言葉を返せていたなら後の展開は変わっていたかもしれないけど、つい優しい言葉を返してしまう。それはやはり唯華がリーダー基質であり後輩を育てる意識を持ち合わせていたからか?
その感情は後の試合展開へそのまま影響してしまう
それを契機として集中モードに入った綾乃に翻弄される唯華
もしここで彼女らを支える人が居なければ試合はそのまま展開していただろうけど、監督・コーチの言葉、何よりも友人の激励によって両者は思考を切り替える
綾乃は超感覚に根拠を加えて締まったラリーが出来るようになり、試合の先に求めるものを確かにする。それは確かに進化と呼ぶものだろうね
予想外だったのはここで唯華も進化を見せたこと。
分析を行い試合を進める唯華は良くも悪くも自分の分析に従ってしまう。だから負け試合であればその流れを自分の力で変えることが出来なかった。そんな唯華が「勘」によって綾乃の切り札クロスファイアを読み切る。これは本当に意外な展開だった
進化した唯華に対して隠し札を切った綾乃。あれはもしかして唯華の肘を破壊する技なのか…?