七都市物語(3) (ヤンマガKCスペシャル)

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  • 講談社 (2018年11月20日発売)
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Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ) / ISBN・EAN: 9784065135549

作品紹介・あらすじ

西暦2192年、ブエノス・ゾンデ市では独裁者エゴン・ラウドルップ執政官の恐怖政治が横行。事態を重く見た他の六都市は大同盟軍を結成した。アクイロニア軍AAA、ニュー・キャメロット軍ケネス・ギルフォード、プリンス・ハラルド軍ユーリー・クルガンら名立たる名将が、若き天才ギュンター・ノルトの牙城に迫る!地軸が90度転倒した世界で七都市の興亡を描く珠玉のSF戦記、第3巻!

感想・レビュー・書評

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  • ポルタ・ニグレ終幕とペルー海峡攻防戦。
    エゴン・ラウドルップの夢の終わりの3巻。

    ペルー海峡攻防戦での連合軍の内輪もめ。結局のところ、無私に徹する、自己犠牲の極みなんてことはできないもので。大義名分は、欲望を隠すための風呂敷でしかないのだなぁ、としみじみ。この戦いでAAA、ギルフォード、クルガンたちの偽悪ぶりが、作者の風味が存分に出ていると思います。
    それでも、口に出すことのできる彼らはまだマシなほうで。一番かわいそうなのは、彼らの対比とされた部隊司令官だったりするよなぁ。きっと、その中にもAAAたちと同じように感じている人間も多くいただろうに。立場や実績、そして個人の性格によって任務に忠実であることを選ぶしかなかったんだろうなぁ、と無駄に感情移入してしまう。

    勇気で戦車が動かないことぐらい、誰だって知ってるさ。でも、言うしかないだろう。こんな状況じゃあさあ。

    っていうのを飲み込んでいる、飲み込まざるを得ない悲哀。


    そして、悲しみを飲み込み抱え続けたギュンター・ノルト。悲願が達成され、楽園へと旅立つはずだった彼の目の前に現れた景色は、無自覚な奴隷の脅迫による栄光。

    後味の悪さが残るペルー海峡線。
    というか、七都市物語だけでないけど、田中芳樹は勝者の栄光という絢爛豪華なタペストリーを、必ず裏から見るよなぁ。七都市物語は、より顕著な気がするなぁ。

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著者プロフィール

1952年熊本県生まれ。学習院大学大学院修了。1978年「緑の草原に……」で幻影城新人賞を受賞しデビュー。1988年『銀河英雄伝説』で第19回星雲賞(日本長編部門)を受賞。2006年『ラインの虜囚』で第22回うつのみやこども賞を受賞した。壮大なスケールと緻密な構成で、『薬師寺涼子の怪奇事件簿』『創竜伝』『アルスラーン戦記』など大人気シリーズを多数執筆している。本書ほか、『岳飛伝』『新・水滸後伝』『天竺熱風録』などの中国歴史小説も絶大な支持を得ている。

「2023年 『残照』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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