- 講談社 (2018年10月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784065135884
作品紹介・あらすじ
帝国陸軍から自衛隊に引き継がれた“負の遺伝子”とは? 日本が保持する「戦力」の最大タブーとは?――身分を偽装した自衛官が国内外でスパイ活動を行う、陸上自衛隊の非公然秘密情報部隊「別班」に迫った日本で唯一の書! 別班と三島由紀夫の接点、別班と米軍の関係、海外の展開先、偽装工作の手法、別班員になるための試験問題……災害派遣に象徴される自衛隊の“陽”とは正反対の“陰”の実体!
■帝国陸軍から自衛隊に引き継がれた、“負の遺伝子”とは?
■日本が保持する「戦力」の最大タブーとは?
■災害派遣に象徴される自衛隊の“陰”とは?
・・・・・・・・・・
本書は、身分を偽装した自衛官に海外でスパイ活動をさせている、
陸上自衛隊の非公然秘密情報部隊「別班」の実体に迫ったものである。
「別班」は、ロシア、中国、韓国、東欧などにダミーの民間会社をつくり、
民間人として送り込んだ「別班員」に、ヒューミントを展開させている。
日本国内でも、在日朝鮮人を抱き込み、北朝鮮に入国させて
情報を送らせる一方、在日本朝鮮人総聯合会にも協力者をつくり、
内部で工作活動をさせている。
たしかに、アメリカのDIA(国防情報局)のように、海外にも
ヒューミントを行う軍事組織は存在する。
しかし、いずれも文民統制(シビリアンコントロール)、あるいは政治の
コントロールが効いており、首相や防衛相がその存在さえ
知らされていない「別班」とは明確に異なる。
張作霖爆殺事件や柳条湖事件を独断で実行した旧関東軍の謀略を
持ち出すまでもなく、政治のコントロールを受けずに、
組織の指揮命令系統から外れた「別班」のような部隊の独走は、
国家の外交や安全保障を損なう恐れがあり、極めて危ういといえるのだ。
「別班」はいわば帝国陸軍の“負の遺伝子”を受け継いだ“現代の特務機関”であり、
災害派遣に象徴される自衛隊の“陽”の部分とは正反対の“陰”の部分といえる。
・・・・・・・・・・
〈本書のおもな内容〉
第1章 別班の輪郭
中野学校の亡霊/別班と三島由紀夫の接点/別班と米軍の関係 ほか
第2章 別班の掟
海外の展開先/偽装工作の手法/別班員になるための試験問題 ほか
第3章 最高幹部経験者の告白
別班を指揮する正体/元韓国駐在武官の証言 ほか
第4章 自衛隊制服組の独走
事務次官と陸上幕僚長の反応/防衛大臣の対応/別班OBたちの言葉 ほか
みんなの感想まとめ
自衛隊の秘密組織「別班」に関する深い取材が展開されており、著者は多くの関係者からの情報を基にその存在に迫ります。取材の過程や著者の苦労が伝わる一方で、読者からは内容が難解であるとの声も聞かれますが、興...
感想・レビュー・書評
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2024シーズンのTBSドラマは『不適切にもほどがある』で盛り上がってるけど、ここはやっぱり『VIVANT』!
と、ドラマ好きが集まる宴会にむけて読破。(動機!)
これはネタ元の一つだわ!と疑いようのない内容でお腹いっぱいになった。前半がルポ、中盤からは取材ドキュメンタリーという周回構成。どのくらい真相に迫っているかは確かめようもないが、ミステリーのようにベールが解かれていく様はハラハラする。思わず二度読み。
真偽はともかく、考えるべき点が2つ用意されている。
1.別班はシビリアンコントロールから外れとるよ
2.別班は人権侵害しとるよ
ジャーナリスト視点なので批判的なスタンス(名古屋弁ではない)。折しも第二次安倍内閣による秘密保護法の採決が迫るなかで本書はリリースされたが、法案は可決。残念ながらその思いは国民(の代表)まで届かなかったことになる。
知る権利と国防とは常に緊張状態。手綱を緩めれば諜報機関の独走→集団的自衛権の容認→いつか来た道(侵略戦争の可能性)だと、さるすべりのような議論でいつも脅される。つい懐疑的になってしまうのは私が無傷だからか。はたまた平和を信じすぎなのか。
あるいは別班に選抜されてしまった隊員の人生は、ドラマの堺雅人よろしくプライベートも一切許されない幽霊にされる危険性がある。万が一の時には凄惨な死すら待っている。
とはいえSPY×FAMILYはみんな好きよ。
遠い異国の人ならいいの?という迷いを、日本に生まれたからには常に抱え続けなければならない。一人称の平和安定。もしも別班がそこに貢献しているとして、感謝する手立てもない。せめて感謝させてよ。
本書内には以下の表現もあった。
──別班のメンバーは精神が壊れるか、その世界にどっぷりハマるか(要約)
どっちも怖いんだけど、後者フォージャーさんのパターンが危ない。その力が盾として適切に使われるよう、政府のしくみを考えなくてはいけない、んだろうけど。
明日トントンと肩を叩かれて、「キミ、明後日から仙台に転勤ね」という勢いで別班行きを命じられないことを祈る。(不適切か)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
こんなに面白い新書は初めてだ。図書館で借りたが直ちに買い直そうと思う。
別班について取材を続けてくれる記者が増えることを願う。
この本はシビリアンコントロールを逸脱した秘密部隊があって良いのかという立ち位置だが、
この本には書かれていないことだし、これはあくまで私個人の考えだが、私は別班のようなとんでもない特殊部隊が海外にいてくれているからこそ、日本にテロが起きていない、何があっても国民が大量に犠牲になることが避けられるのではないかとすら思う。
もちろん国際政治的に、他国からすれば自分の国に日本の工作員がいることは許しがたいことだと思う。だからこそ日本の防衛省も認めないだけなのではないか。
この平和ボケした国が巨大テロに襲われないのが不思議だった。
総理も防衛大臣も知らないを突き通すし、実際小野寺は本当に分からないんだ、なぜ自衛隊は教えてくれないんだろうという、態度だった。
やはりこの国を握っているのは軍(あえてそういうが、自衛隊)なのかもしれない。
別班OBたちの言葉
心理戦防護課程は完全な洗脳教育だった。
心理戦防護課程以降、妻子に対しても心の中で壁をつくってしまう
喜怒哀楽など、自らの感情を完全にコントロールできるようになってしまった
心理戦防護課程から、親友がいなくなった。人生を変えられてしまった
心理戦防護課程の教育を受けた結果①洗脳される②何も感じなくなる③壊れるの3タイプの人がいる
本来とは違う自分をいかにつくるか。そしてそれを相手にどう信じ込ませるか
防衛省が別班は現在も過去も存在しないと言ったときはショックだった
別班の存在を国が認めなければ、ろくでもない情報しかとれない
国が正式に認めた正しい組織をつくってほしい
おわりに
この原稿を出したことでその後、連絡が取れなくなってしまった関係者は少なくない。
先日元別班員の一人から
市ヶ谷の別班の本部にはあなたの顔写真と経歴が貼ってあり『要注意』と書かれている -
気になる所だけ掻い摘んで読めばGood!!
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TVドラマで初めて知った別班の存在。どうも架空の組織ではないらしい、と言う事を早くから疑念に思っていた著者のスクープ記事。
別班の輪郭、別班の掟、最高幹部経験者の告白、自衛隊制服組の独走、と4章でなる。が、ほとんどリアル中心には近付いてないと思う。何故なら誰も何も知らないと言うスタンスだから。記者としての苦労が前面に出ていた。 -
自衛隊の秘密組織「別班」について当時の取材をもとにまとめた一冊。多少複雑で、興味が惹かれるのは難しいかと。
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別班:陸幕の情報部に設けられた対外情報活動班 をレポートしたのが本書です。
実際にあるのかどうかはわかりませんが、海外邦人の保護、脱出、敵地潜入、攻撃対象の特定など、安全保障上の組織存在のニーズはあると思います。ただ法的に保障されていないだけ、シビリアンコントロールの支配下にはないことが本書の骨子です。
筆者の執拗な取材の中から、浮かび上がっていく不気味な組織といった印象をうけました。
その対象は、ロシア、中国、朝鮮(含む韓国)であり、海外に拠点を設けている。
シビリアンコントロールの外にあり、防衛相、首相にもレポートされていない。
血税を使われているにもかかわらず、入手した情報については、非合法であるために、日本の政策に反映されていない。
別班の長は、中野学校などの流れを汲み、小平学校心理戦防護課程出身者の幹部で占められている。
海外での邦人救出などを意図する特殊作戦群という精鋭部隊を海外で展開するために情報収集するために、別班を一体運用しようと検討されていた。
著者の石井氏、および、所属していた共同通信が、この”事実”を発表する前に、防衛庁に4日前に事前通知をしていたことには驚きました。
その意図は海外の別班のメンバーを国内へ保護する時間を確保するため。
このことが逆に、別班の存在を示唆しているようにも感じられました。
別班のメンバーは、情報のプロとして、各省庁のメンバーとして派遣されていて、何かあった場合のために、公務員としての身分保障がされている。
陸だけなく、海にも、空にも同様の組織はあるとのこと、そしてそれらは、米軍の施設内にあって米軍とは緊密な関係という。
ひょっとして、米軍の下部組織としても、活動しているため、日本の国策には組み入れられず、独自の動きをしているのではと、疑ってしまいます。
・別班は三島由紀夫の「盾の会」と通じていた
・ムサシ機関=小金井機関、背後に日米軍事情報特別訓練の協定等、米軍とも密接な関係がある
・小平学校の校長ですら入れない部屋が小平にはある。
・防諜の対象が、ロシア、中国、朝鮮に集中していて、CISに向けられている
・統合幕僚長や、情報本部長にはレポートされていたが、副幕僚長や、情報課長にはレポートされていない。なぜなら、公表されたときに組織全体を崩壊を防ぐため、サブが生き残れるようにしている。
・三矢研究:朝鮮有事の際のシミュレーションの現代版が、特殊作戦群との一体運用。PKO派遣などでの最悪のシナリオを自衛隊としては用意する必要があった
目次は以下です。
はじめに
第1章 別班の輪郭
第2章 別班の掟
第3章 最高幹部経験者の告白
第4章 自衛隊制服組の独走
おわりに -
日本人って自衛隊が好きだよね。
災害が起こったときには、自衛隊が派遣される。そのことにビックリするほど感謝する。
もちろん、プロフェッショナルな方々への感謝は大事だ。でも、他のエッセンシャルワーカーらへの感謝と比べて、自衛隊へのそれは大きすぎないか?と感じることはよくある。
自衛隊という名称のせいで誤解しがちだけど、自衛隊は立派な戦力だ。
もしコントロールが効かなくなれば、先の大戦時のように、軍部の暴走という結果につながってしまう。
だけど、そのことを真剣に考えている国民はいったいどれくらいいるのだろうか…と思う。
本書は、そんな自衛隊に対して深くメスを切り込む。
取り扱うテーマは自衛隊の「別班」について。
ほとんどの政治家や自衛隊関係者はその存在を知らない。ごく一部の上層部のみが知る、自衛隊の別働隊。
国会の場では「別班などは存在しない」と防衛大臣に否定されてきた。
だけど、実際には存在する。日本版のCIAといった組織。
予算は青天井。訓練内容はスパイそのもの。まるでフィクションのような話だ。
横田空域を知った時のような衝撃。
このような部隊が日本に存在していたのか、と大変驚いた。
いやむしろ、海外に諜報機関があるのだから、それが日本に無いほうがおかしい。
ただ、それが自衛隊にあるということが衝撃だった。
災害救助などで見られるのは、自衛隊の表の顔。
こんな裏の顔があったのかと、大変学びの多い一冊だった。
別班の存在を知らずして、自衛隊については語れない。 -
本書は、身分を偽装した自衛官に海外でスパイ活動をさせている、陸上自衛隊の非公然秘密情報部隊「別班」の実体に迫ったものである。
「別班」は、ロシア、中国、韓国、東欧などにダミーの民間会社をつくり、民間人として送り込んだ「別班員」に、ヒューミントつまり情報工作活動を展開させている。
日本国内でも、在日朝鮮人を抱き込み、北朝鮮に入国させて情報を送らせる一方、在日本朝鮮人総聯合会にも協力者をつくり、内部で工作活動をさせている。
たしかに、アメリカのDIA(国防情報局)のように、海外にもヒューミントを行う軍事組織は存在する。
しかし、いずれも文民統制(シビリアンコントロール)、あるいは政治のコントロールが効いており、首相や防衛相がその存在さえ知らされていない「別班」とは明確に異なる。
張作霖爆殺事件や柳条湖事件を独断で実行した旧関東軍の謀略を持ち出すまでもなく、政治のコントロールを受けずに、組織の指揮命令系統から外れた「別班」のような部隊の独走は、国家の外交や安全保障を損なう恐れがあり、極めて危ういといえるのだ。
「別班」はいわば帝国陸軍の“負の遺伝子”を受け継いだ“現代の特務機関”であり、災害派遣に象徴される自衛隊の“陽”の部分とは正反対の“陰”の部分といえる。
帝国陸軍から自衛隊に引き継がれた“負の遺伝子”とは?
日本が保持する「戦力」の最大タブーとは?
――身分を偽装した自衛官が国内外でスパイ活動を行う、陸上自衛隊の非公然秘密情報部隊「別班」に迫った日本で唯一の書!
別班と三島由紀夫の接点、別班と米軍の関係、海外の展開先、偽装工作の手法、別班員になるための試験問題……災害派遣に象徴される自衛隊の“陽”とは正反対の“陰”の実体!
ドラマ「VIVANT」で話題となった自衛隊の秘密情報部隊「別班」。
その由来は、旧日本陸軍の秘密情報部隊「中野学校」で、「別班」のメンバーを訓練する陸上自衛隊小平駐屯地での「心理戦防護課程」が「中野学校」の流れを汲む調査学校と業務学校が合併したもので、調査学校の校長や教官が中野学校出身者が務めていること、「心理戦防護課程」の教育内容は中野学校での訓練内容と同じ。
「別班」の海外展開は、冷戦時代に始まり主に旧ソ連や中国や北朝鮮に関する情報収集と工作を目的に常時3箇所程度を維持して活動し、最近ではロシアや韓国やポーランドなどで活動中。
非公然組織だった「別班」が公に知られるきっかけは、1973年8月8日に起こった金大中事件でKCIAが金大中拉致を実行する前に金大中の張り込みを「別班」がしていたことが判明し、1975年2月に共産党による自衛隊や「別班」内部からの告発が「別班」についてあり「別班」含む「青桐グループ」の詳細が知られるようになって、2013年に共同通信が「別班」について報道し、ドラマ「VIVANT」の脚本を執筆した福澤克雄がドラマ「VIVANT」のストーリーを思いついたきっかけの報道だった。
ドラマ「VIVANT」の参考図書とだけでなく、世界の裏の歴史を知る入り口にあるルポルタージュ。 -
2018年に発行された本書が、ドラマVIVANTの放送で話題になったらしい。ドラマは見ていないが、図書館で借りてみた。
「陸上自衛隊の秘密情報部隊「情報部別班」が、首相や防衛相に知らせずに、独断で海外で情報活動(いわゆる諜報活動)をさせてきた、文民統制を逸脱しており、自衛官は身分を偽装」という記事が2013年11月に共同通信から発信された。そこに至る5年余りの取材活動が記されている。当然、自衛隊などから行動をマークされるだけでなく、命を狙われる可能性もあったという。この本で取材内容などを公表するのは、そういった勢力から見を守る意味もあるらしい。
文民統制の逸脱は、軍部が暴走して戦争に突き進んだ過去を繰り返す懸念、身分の逸脱は、現地での違法行為につながるだけでなく、不測の事態が起きたときに、当人が「トカゲの尻尾切り」となる危険もあると指摘する。情報部の教育は、心理戦防護過程で行われており、旧陸軍の中野学校で行われたスパイ養成の流れを組んでいるという。過酷な教育により、洗脳される、何も感じなくなる、壊れる、など精神をやられる人も多いらしい。
海外での情報活動そのものが悪ではなく、例えば邦人の安全を守るために情報を収集するなど、必要な活動もあると述べられる。しかし、他の国では、基本的には公表された機関により、政治が活動をコントロールして行われているという。諜報活動は対象に身分を偽ってかかわることが多いのではと思うが、別班の場合は、自衛隊のデータベースからも情報が消され、内部でも存在が隠されることが問題だという。 -
ドラマなどで別班を知った人は、どういう組織で、どんな人が、どんなことをしてるのか?が知りたい。取材の苦労話やある無し論に終始しており、著者の自伝って感じで残念。
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VIVANT放送からはちょっと時間が過ぎたけど、別班の存在を探ったもの。
大臣、陸上幕僚長が「存在しない」とうたう別班こと陸上幕僚監部運用支援・情報部別班について、5年半のべ50人以上の関係者(OB含む)に取材して記事にした内容。
たとえ存在するとしても、国家の安全のためになるのか、外交や安全保障を脅かすものか、特殊精鋭かはたまた組織の盲腸か。
存在するとしても一度否定したことに対して、明るみに出てこないだろうな。
あれはドラマとして面白かったということにしよう。
297冊目読了。
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別班について、徹底的に取材された本。
やたらと難しく書かれているので時間はかかるが、別班について書かれていることだけ読めば、誰もがそれなりに充実できる。
ただ、ここまで労力をかけたのだから、全文読むのが礼儀な気がして全てのページに目を通した。 -
話題のドラマ「VIVANT」の参考文献。自衛隊の秘密組織「別班」の存在を巡る、記者と防衛省の攻防。まさに、命をかけて取材である。読み応えあるノンフィクションだ。
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最近流行ったテレビドラマの中で言及が在った存在の「実際」ということで、2018年に登場した本書に脚光が当てられていた。関心の在る分野でもあるので、本書を入手して紐解いてみた。
ゆっくり読んでみた。「“謎”が更なる“謎”を招じる?」というような側面が在る内容だとも思ったが、興味深く拝読した。
「特定秘密保護法」というモノが在る。2013年に成立して2014年から施行されている。「防衛」「外交」「スパイ活動防止」「テロリズム防止」という4分野の中の特定の項目に関連する情報を「特定秘密」に指定し、その取扱い方を定めて情報漏洩を防止するという主旨であるという。そういうようになると、「特定秘密」に「何が指定される?」ということになる。更に「政府が知られたくない情報を指定すると、国民が知るべき情報の隠蔽も在り得る?」ということにもなる。
こういう中、「自衛隊の密かな活動?」がそういう「恣意的(?)な隠蔽の対象?」となって行くのではなかろうか、また自衛隊の密かな活動そのものが、適正な自衛隊の運営という見地で大きな問題が在ると見受けられるということで、一部に話題になる場合も在った「別班」なるものに注目したというのが本書だ。
結局、通信社の記者である著者は、「別班」なるモノが存在するということを、5年以上に及ぶ取材を通じて纏め、記事を配信している。本書はその記事を纏めるに至った過程にも紙幅を割きながら「別班」なるモノに関して論じている。
秘匿性が高いと見受けられる事項を扱うようなグループを、組織機構の「編成表」の隙間のような部分に紛れ込ませて、それが活動等を継続する中、例えば「別班」というような通称で一部に知られるようになるというのは在るのかもしれない。そういうことが在り得るとしても、最上級の幹部が通暁しているのでもなく、担当大臣も全く知らない中で、形式的に隊員の身分を外して国外で諜報活動をしているらしいというのは、「酷い逸脱?」という点が本書の問題意識である。
英語で言う「インテリジェンス」の情報関係の活動、または諜報というようなことに力を注ぐというのは必要なことなのかもしれない。そしてそういう分野は秘匿性が高い。だからと言って「逸脱?」が善い筈もない。「逸脱?」という形で入った情報は、或いは取上げられず終いに終始するのではないか?
国際関係が難しくなり続ける中、自衛隊のような機関が情報を独自に収集して行くことに「ダメ!」と言う方は少ないと思うが、「やり方」は大切であろう。
本書は何年間にも亘る著者の地道な活動や、所謂“スパイ活動”に関する研究、密かな活動の経過が長く存在する事等、非常に興味深い内容が満載である。色々な事を考える材料として、御薦めしたい一冊だ。 -
VIVANTからこの本に辿り着いた。まるで映画の世界。フィクションを読んでいるのかという錯覚を得た。謎に迫っていく鬼気迫る様子がこちらにも伝わってきた。「ない」とされるものを「ある」と証明することは非常に困難であることは想像に難くない。石井氏には、さらに突っ込んだ取材を期待したい。
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TBSドラマ VIVANT で話題となった別班。やはりというか取材源の秘匿ばかりで実態はわからない。政府の公式見解は過去にも現在も別班は存在しないというものだが「長くても2年くらいしかいない大臣になんて言うはずがない」(小野寺元防衛大臣)というのが真実なのではないか。
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この取材におけるキーパーソンが、質問に対して笑顔か困った顔をするのがヒントになったという話が面白かった。あと、「痴漢のでっち上げに注意しろ」「ホームの最前線で待つな」という言葉。スパイ養成学校の小平学校の主席(しかもその上で一定の基準を満たしている)じゃないと別班に入れないというのもこの組織の厳しさを象徴している。最後の別班OBの「親友を失った。誰にも本心を明かせず、心が壊れる。自分が死んだ時に家族がどうなるかずっと心配だった」という本音がリアルだった。
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今、テレビドラマで話題の別班。この組織は、実在する。帝国陸軍の中野学校の流れをくむ。
陸上自衛隊の非公然の秘密情報部隊で、豊富な軍資金をもちながらも、総理大臣、防衛大臣にも内緒で秘密諜報活動を行っている。
驚くべき事は、本当に別班はあるということだ。 -
別班を調べる記者の話。ドラマVIVANTがめちゃくちゃ好きで続編が始まる前に読みたいなと。ドラマはフィクションかなと思っていたから、実際の別班が知れて良かった。別班入る試験がドラマで見たな?ってことだって別班の存在にそわそわする。
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