千年図書館 (講談社ノベルス)

著者 :
  • 講談社
3.60
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本棚登録 : 444
感想 : 48
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065139646

作品紹介・あらすじ

ラスト1行まで何がおこるか分からない!
優しく、そして切ない5つの物語。

大ヒット「どんでん返し」ミステリ
『私たちが星座を盗んだ理由』の衝撃、再び!

全てはラストで覆る!
強烈な余韻があなたを襲う5つのミステリ

死後の世界と禁忌の谷に心を囚われた少女の物語「見返り谷から呼ぶ声」
村で凶兆があるたび若者が捧げられる図書館の秘密「千年図書館」
地球侵略中の異星人に遭遇した大学生の奇妙な日々「今夜の月はしましま模様?」
大きく奇怪な墓を村のあちこちに建てる男爵の謎「終末硝子(ストームグラス)」
呪われた曲を奏でた傷心の高校生におこる不可思議「さかさま少女のためのピアノソナタ」

感想・レビュー・書評

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  • 感嘆の瞬間を楽しめた一冊。
    架空の世界、不思議な設定で紡がれる5つの物語。
    どれもそれぞれ雰囲気が違い、飽きることなく読めた。
    全てはラストで…これを頭に入れてはいたけれど、正直 理解不能状態に陥り二度読みした作品もあるぐらい。

    そして理解し、訪れた感嘆の瞬間。なるほど…!ね。


    なかでも絶妙なせつなさ、抜群の衝撃と戦慄さ、不思議と優しさの絡み合いを味わえた作品が印象的。
    やっぱり表題作「千年図書館」が衝撃といいページの使い方といい、一番かな。

    全体的に楽しめた、満足感味わえた作品だった。

  • 塔の話が面白かった。連作短編なの?短編なの?

  • 片山若子さんの絵にひかれてジャケ買い。
    私がジャケ買いする片山表紙の作品って意外と純粋ハッピーエンドというよりどこか怖い感じがする。
    これも何だか少しホラー系の匂いがするミステリー短編だった。
    千年図書館が一番考えさせられたな~
    ミステリなのに。

    見返り谷から呼ぶ声…見返り谷と呼ばれる北海道東部のある洞窟(アイヌ語でラィポール:死の谷を意味する)と死後の世界に意識を向けるクロエ。ハカセとユウキは変わり者のクロエの行動に恐怖を覚える。実は彼らはクラスメイトと見返り谷で肝試しを行い、クラスメイトが一人行方不明になった。その事実が発覚するのを恐れた二人がとった行動は…。一人称がユウキだと思ってたらやられた!

    千年図書館…登場人物がペルとかヴィサスとかフォウッカで、急にファンタジー?と思ったけど、実は氷河期に入りかけた地球の北欧のとある地域の話。
    正直に言うと、最後のあのマークを見てもピンと来なくて、おんかろというキーワードもピンとこなくて、調べて初めて( ゚д゚)ハッ!となった。
    このマーク、もっと警告性を示すために変えた方がいいとヨーロッパで一部変わったらしいけど、確かに、マークから全く連想出来なかったから、変えた方がいいと思う。

    今夜の月はしましま模様?…月に謎の物体が飛来してしましま模様になっていた。大学生の仁科佳月の自宅から、ラジオを乗っ取ったという音楽生命体の声が聞こえる。地球侵略の危機に人類はどうなるか。

    終末硝子…気象学と塔葬の関係。男爵はあの朝、どういうつもりで斧を持ち出したんだろう?
    襲うつもりが本当にあったとは考えにくいけど、
    奥様の件もあるしなぁ…?

    さかさま少女のためのピアノソナタ…音楽の道をあきらめ一般大学を受験したのに、それも落ちて、失敗したら両腕が吹き飛ぶという呪われた楽譜の曲を自暴自棄な気持ちで弾き続ける。弾いている間に時間が止まる。じゃあ逆弾きしたら…?

    • 地球っこさん
      ゆずさん、こんにちは♪
      この「さかさま少女のためのピアノソナタ」は、この間あったテレビドラマ「世にも奇妙な物語」のなかのお話の原作ですね!...
      ゆずさん、こんにちは♪
      この「さかさま少女のためのピアノソナタ」は、この間あったテレビドラマ「世にも奇妙な物語」のなかのお話の原作ですね!
      ゆずさんのレビューを読ませていただいて気づきました。
      ホラー系の匂いのするミステリー、これからの季節にぴったり、読みたいです(*^^*)
      2019/06/17
    • ほしこさん
      地球っこさん、コメントありがとうございます!
      世にも奇妙な物語で映像化されてたんですね(≧∇≦)知らなかったです!
      ホラー系は怖くて読め...
      地球っこさん、コメントありがとうございます!
      世にも奇妙な物語で映像化されてたんですね(≧∇≦)知らなかったです!
      ホラー系は怖くて読めないんですけど、これは大丈夫でした!
      2019/06/18
  • 「全てはラストで覆る!強烈な余韻があなたを襲う5つの物語」。ラストで真相が明らかになる掌編5つ。同じパターンのものはなく、どれも楽しめた。先のページを見ないように注意しながら読む必要がある。
    「終末硝子(ストームグラス)」が一番好きだったかな。船長の奇怪な行動の裏の理由に、最後まで守り続けた船長に黙祷。「さかさま少女のためのピアノソナタ」は世にも奇妙な~で少し内容を変えて、昨日放送されたらしい。全く知らずに読んで、一瞬だけテレビで見た時間の止まったシーンを思いだして、調べてみたら間違いなかったので驚いた。
    本を読んでいると、意図しない偶然がよく起こる。連続で読んだ本におなじ偉人の話が出てきたり、それほどメジャーではないモチーフが被ったり。とても不思議な気持ちになる。

  • 久々の北山さんです。

    本の後ろに書いてある『全てはラストで覆る!』がすべて。
    なので、「この短編あと何ページくらいかな?」ってうっかり最後のページ見ちゃうともれなく後悔します。

    SFちっくなものや青春小説みたいなものもあり多彩で読みやすく、しかも最後におぅ!と唸る工夫がある素敵な本です。

    楽しんで読めました。

  • 一番驚いたのは
    表題作『千年図書館』のオチの意味が
    自分は全く分からなかったこと。
    ページめくった瞬間、?なんの記号だっけ?となってしまい
    ググってやっと理解した。

    自分がこのマーク見るとしたら、病院くらいか。
    とりあえず生活圏内にはないんだよな
    でも皆さん分かるみたいだから、自分の常識不足を恥じるのみ。

  • 最後の一行で物語が一変する短編集。終末硝子とかほんと鮮やかに印象が一変!さかさま少女のためのピアノソナタってドラマかなんかしてなかった?めっちゃ見たことある話やった。

  • おもしろくないとは言わない

    その逆も然り。表題作があまりにつまらなかったって書きすぎかなぁ。

  • 全てはラストで覆る!と大きくうたっている、どんでん返し系短編集。
    個人的には表題であった「千年図書館」が本当に最後のページでうわってさせられて、しばらく余韻がスゴかった。そうして改めて話を振り返ると色々腑に落ちて、またうわぁ…ってなる。純粋なファンタジーだと思っていたのに…何だか考えさせられた話だった。
    「見返り谷から呼ぶ声」は割と最初の方でオチに気付いてしまっていたので驚きはなかった。クラスメイトたちの残酷さの方に驚いたくらい。
    「今夜の月はしましま模様?」は設定が面白かっただけに最後のオチは肩すかしだった。普通にラジーと佳月のその後見たかった。
    「終末硝子」は結局男爵に救われたオチだったけど、男爵は分かっていたからあえて暴れたんだろうか?
    「さかさま少女のためのピアノソナタ」は世にも奇妙な物語か何かで映像化されていたのでネタバレしていた。

  • 表題作のオチがギョッとさせられて、良かったな…

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著者プロフィール

2002年、『『クロック城』殺人事件』(講談社ノベルス)で第24回メフィスト賞を受賞しデビュー。代表作として、デビュー作に端を発する一連の〈城〉シリーズなどがある。

「2022年 『月灯館殺人事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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