- Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065139660
作品紹介・あらすじ
空港も鉄道もない、ラオスの奥地の辺鄙な村。そこに佇む瀟洒なホテルのような施設に、世界中から選ばれた者たちが訪れる。コクーン・ルームで記憶の奥深くにアクセスし、その人に最も必要なものを見せてくれる<トリートメント>という施術を受けるために。心に深く傷を負った私は、レモネードという名前を与えられ、客室係の仕事をはじめるが……。表題作「うつくしい繭」をはじめ、愉悦に満ちた文章が、あなたを魂の旅に誘う。
感想・レビュー・書評
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やわらかな光のように再生する、物語たちだった。この櫻木さんの作品はこれから多くの人たちに読まれていくようになると思う、「珠」のように多層な現実、過去、未来、幻惑、自然、時間、空間のイメージを読者に喚起させ想像させる。そしてひとりの人間の個にある心情風景たちがさざめき、彩りを強くしながら過去から現在にいる自分につながり、未来へ。
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『ゲンロン』SF創作講座出身の著者によるデビュー作。
正直、『ゲンロン』方面はあまり熱心にチェックしていなかったのだが、創元ともハヤカワとも雰囲気が違うタイプで、割と叙情性というか、センチメンタル系の作風だと思う。
今回は短編集だったので、次は長いものを読んでみたい。 -
短編小説集
巡りものを読むのがおおい。
関係の進展。
悩み、こじらせていることを終わらせたい。
ちゃんと、新しい巡り合わせはくるのか。
モヤモヤ。 -
〈声〉とか〈魂〉とかと言っても、スピリチュアル系とは違う、あえて言うならやはりSFということになるのだろうか。不思議な物語だった。
全ての物語が緩く繋がっているのだけれど、前半の『苦い花と甘い花』『うつくしい繭』が私はよかったな。 -
面白かった
なんだかんだ表題作のうつくしい繭がいちばん好き。断片的で、あえて削がれた情報による空白が抒情的だった。 -
上質な文章に魅了されました。
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【静かに深く,人生を潜る】
短編ごとがつながっているようで,敢えてつながりは放棄しているような?
自分が読み解けてないだけなのか.
ただ,今思い返してみると,どの一遍も,「好きかもしれない」と思わせてしまう短編集. -
コークスが燃えているが良かったのでデビュー作を読んでみた。
4話あってどの話も風景や情景が美しく描かれていたのが印象的。ストーリーはSFみがあって好みが分かれそうだなー。現実か非現実か曖昧なふわふわした感じがよかった。
著者プロフィール
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