100万分の1回のねこ (講談社文庫)

  • 講談社
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本棚登録 : 744
感想 : 43
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065139981

作品紹介・あらすじ

佐野洋子『100万回生きたねこ』への、13人の作家によるトリビュート短篇集

江國香織「生きる気まんまんだった女の子の話」
岩瀬成子「竹」
くどうなおこ「インタビューあんたねこ」
井上荒野「ある古本屋の妻の話」
角田光代「おかあさんのところにやってきた猫」
町田康「百万円もらった男」
今江祥智「三月十三日の夜」
唯野未歩子「あにいもうと」
山田詠美「100万回殺したいハニー、スウィート ダーリン」
綿矢りさ「黒ねこ」
川上弘美「幕間」
広瀬弦「博士とねこ」
谷川俊太郎「虎白カップル論」

感想・レビュー・書評

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  • 個人的には江國香織さん、角田光代さんが印象深かった。
    角田光代さんは読んだことがなかったけれど、これを機にほかの作品も読んでみたいと思った。

    • 胡桃さん
      ジョゼ★さん初めまして、胡桃と申します。ご挨拶どちらにしたらよいものかと、こちらへ失礼いたします。私も絵本や児童書からミステリー、ファンタジ...
      ジョゼ★さん初めまして、胡桃と申します。ご挨拶どちらにしたらよいものかと、こちらへ失礼いたします。私も絵本や児童書からミステリー、ファンタジーが大すきで、ジョゼ★さんと好みのジャンルが近かったことが嬉しく、僭越ながらフォローさせて頂きました。マイペースな更新なので亀のようにゆっくりですが、どうぞよろしくお願いいたします(、..)、 ペコッ
      私も「100万分の1回のねこ」読んでみようと思います^^*
      2019/01/16
  • 2021.6.27読了

    1977年に発売されて以来、多くの読者に支持され続けるロングセラー「100万回生きたねこ」への思いを込めた13名によるトリビュートアンソロジー。

    大好きな作家が何名かいたらもちろん、例え知らなくてもこれから大好きになるかもしれない方との出会いがあるかもと思えるから、アンソロジーは割と好き。

    しかも涙なしで読めない、何度読んでも泣けてくるあの名作童話絵本を称賛する方々による作品集ときたら、嫌でも興味がそそられる、と思って手に取った。

    江國香織  …生きる気まんまんだった女の子の話
    直木賞作家。文章が好き。
    「100万回生きたねこ」のテーマ、世界観のままのお話。佐野さんの生前最後のエッセイのタイトル「死ぬ気まんまん」へのオマージュに愛情を感じる。

    岩瀬成子  …竹
    児童文学で長く活躍されている方。自分は初めて知った。初めて知ったと言えば、ラフカディオハーンが割と好戦的な猫好きだったとは。竹と八兵衛のネーミングに時代を感じてほほえましくなる。

    くどうなおこ…インタビュー あんたねこ
    佐野さんの絵の絵本を出版するなど、佐野さんと仕事上のお付き合いがあった方のよう。
    「あんたねぇ」と繰り返されるフレーズがくせになる。

    井上荒野  …ある古本屋の妻の話
    直木賞作家。初めて知った。味わい深いお話しだった。
    「ねこ」は象徴としての役割。古本屋の妻は、繰り返される退屈な日常、誰からも求められない自分を持て余し、すぐに打ち消すものの「死」への欲求すら瞬間的に思い浮かべてしまう日々を送っている。
    ある日夫が、買取依頼として送られたダンボールの中から、封筒に入った遺書を見つけ、妻にどうしようかと相談する。封書に書かれた宛先へ直接手渡そうとの妻の主張によって、買取依頼主へ持参するも、すげなく追い返される。
    持ち帰ったその手紙を「捨ててしまえ」と言われたら、自分を取り巻くすべてを捨ててこの家から出ていこうと決めていた妻に対し、意外にも夫は、死んでしまった猫と共に埋めてやろうと言う。

    角田光代  …おかあさんのところにやってきた猫
    直木賞作家。映像化された作品が多く知名度が高い。
    飼い猫として大切に可愛がられつつ自由がない生活と、命の保証はないが自由だけはある生活。わたしが選び取ったのは、後者。でも、死を前にして、飼い猫として大事にされた記憶と飼い主のことを大切に思いながら、生まれ変わる。

    町田康   …百万円もらった男
    芥川賞作家。元パンクロッカー。
    この作品群の中にあって、唯一猫自体が出てこないお話し。星新一や筒井康隆にありそうな、世にも奇妙な物語のような、才能を百万円で売る男の話。大真面目なのに人を小ばかにしているような文章がとても楽しい。

    今江祥智  …三月十三日の夜
    児童文学、絵本の分野で受賞歴多数。2015年に逝去。
    大阪大空襲に遭遇した猫の話。素朴で重い。

    唯野未歩子 …あにいもうと
    ゲゲゲの女房(映画版)、きのう何食べた?等に出演している女優であり、脚本家、映画監督。
    あにいもうととして生まれ変わりを繰り返すいもうと猫が人間の女の子として生まれ、平凡な人生を生きる中で、あに猫が関わってきて自身の生活を脅かすようになり、結局自分の手で最後を迎えさせることとなるという話。予想はしていたが結末がショッキング。

    山田詠美  …100万回殺したいハニー、スウィート ダーリン
    直木賞をはじめ、数々の文学賞を総なめしている学生時代大好きだった作家。
    「100万回生きたねこ」がそのまま作品内に出てくる。私が語るミックの話。
    百万回生きて、百万回死んだねこは、愛を知って、ようやくちゃんと死ねた筈だったのに、また新たな読者の心の中で生き返ってしまうかもしれない。

    綿矢りさ  …黒ねこ
    いわずもがな芥川賞作家。
    しっくいに塗り込められた奥さんと猫の話。  

    川上弘美  …幕間 
    芥川賞作家、他受賞歴多数。独特なゆるやかな雰囲気が大好きな作家さん。
    ファンタジーのようなゲームの中のような、不思議なお話し。猫だけじゃなく、人間も何度も生まれ変わる世界。

    広瀬弦   …博士とねこ
    佐野さんのご子息。
    良かれと思ってしている好意であってもその当人にとって喜ばしいものとは限らないというお話し。

    谷川俊太郎 …虎白カップル譚
    佐野さんの元夫。
    100万回生きたねこは佐野洋子の見果てぬ夢であった。それはこれからも、誰もの見果てぬ夢であり続ける

  • ずっと読みたかった本。ようやく入手。
    ●江國香織「生きる気まんまんだった女の子の話」
    ……世界観がそのまんま。いいねえ。
    生きる気まんまんだった女の子は、なんだかんだで幸せな人生を送ったのだろうな。

    ●岩瀬成子「竹」
    ……よく分からなかった。児童文学の作者なのに、やや難解。

    ●井上荒野「ある古本屋の妻の話」
    ……夫婦は仲良くありたいね。分かりやすく。誤解を招かずにすむくらいに。

    ●角田光代「おかあさんのところにやってきたねこ」
    ……いろいろ深読みしたくなってしまう短編。
    飼い猫の幸せ?野生の幸せ?
    親の子知らず、子の心親知らず。
    人生の因果、幸福とは?

    そして、元絵本でねこが、王様や船乗りやおばあちゃんや女の子を大きらいだった理由も。


    ………中略…………飽きたから?むつかしいハナシが多いから?………

    ●町田康「百万円もらった男」
    ……意味不明。「ねこ」はいずこ?

    ●綿矢りさ「黒猫」
    ……綿矢りさは「インストール」だけ読んだことアリ。なかなか面白い作品だったから機会が合えば他の作品を読んでみたいと思っていたので丁度良かった。
    ……今回の短編集では一番好きかも。綿矢りさ、よし、「蹴りたい背中」を読んでみよう。
    それと、元ネタの「黒猫」も読んでみたいとも思った。

    ●川上弘美「幕間」

    ●広瀬弦「博士とねこ」
    ……それぞれ、「白いねこ」との出会いの直前をイメージして描いたのだろうと思われる。
    ……「博士と・・」が、原作の文体で書かれているのが心地よし♪

    ●谷川俊太郎「虎白カップル譚」
    ……こちらは逆に「その時」と「その後」か?
    ラストを飾るのが谷川俊太郎さんだというのが、しみじみくる。原作のテーマにも通ずるような・・・。

    ★3つ、7ポイント。
    2019.10.15.新。

    ※芥川賞だとか「●●賞」だとかの受賞者たちによるアンソロジー。
    「直木賞」だとか「本屋大賞」だとかではなく・・・。

    読んでいていまいち熱くなれずにいたこと、「むつかしい…」「意味わからん…」「つまらん…」と思えてしまった作品が多かったのは、
    エンタテイメントではなく“ブンガク”系の作家さんによる物語だったから?

    ・・・と考えたら、自分で自分が「ちょっと残念なやつ」に思えてしまった(苦笑)。

  • 「生きる気まんまんだった女の子の話」だけ目にしたことがあって、その他は初見。江國作品を目当てにオムニバスを買うとたいてい江國さんと似た感じの話ばかりのに当たることが多いけど、このオムニバスはかなりそれぞれの作家さんでカラーが違っていて自分には目新しかった!
    話によって好き嫌いがあるので星はつけず、、
    いわゆる王道って感じの物語もあれば戦時中の話があったり、はたまた詩だったり
    あくまで100万回生きたねこをトリビュートしているだけなのでねこ関係ないやんって話もあった。あらすじは覚えているもののディテールがわかんないといまいち伝わらない…と思ったお話があったので、もう一度あの絵本を読んでからじっくり咀嚼したい
    ショートショートっぽくて斬新だったのは町田康さんの「百万円もらった男」
    おもしろかったけど想像していたのと違う最後に唖然とした、シンプルに結末がしんどい唯野未歩子さんの「あにいもうと」
    山田詠美さんはさすがだなあ〜と感心した、ハマらない人にはなんの話よって思われそうだけど個人的にはただただすごく好き
    川上弘美さんの「幕間」も切ない

  • 初読み作家さんばかりで、新しい作家さんに出会えた。角田光代さん、綿谷りささん、川上弘美さんのが好き。
    それにしても凄く豪華。

  • 町田康のを読みたくて、悩んだけど買いました。
    他の作家はすごく豪華やけどそこまで心惹かれるのはなかった。

    町田康はすごく分かりやすく読みやすい町田康だった。話も面白かった。別に猫じゃなくていいはずなのに書き手も読み手もなぜか猫を期待してしまう中で、町田康は唯一猫いっこも関係ないからね。100万の方に焦点当ててて。町田康は紛うことなき猫作家なのに。パンクロックの人だから。
    町田康以外では川上弘美のが面白かったと思う。

  • なんといっても6話目、「百万円もらった男」である。
    私は声を大にして言いたい。
    「猫関係なくなってるやん」と。

  • “100万回生きたねこ”へのオマージュとしての短編集だが,各著者の温度差が大きく,ジェットコースタに乗っているような気分.

  • ちょっと期待が大きすぎたかな…

  • 角田光代さんのやつがとても響いた。猫は好きでも嫌いでもないけど、文鳥をもっと大切にしようと思った。うちの文鳥が何考えてるか、こんな風にはっきり分かったらいいのにな。今の想像するかんじも好きだけど。

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著者プロフィール

江國香織/東京生まれ。『こうばしい日々』(あかね書房)で産経児童出版文化賞、坪田譲治文学賞、『ぼくの小鳥ちゃん』(あかね書房)で路傍の石文学賞、『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』(ホーム社/集英社)で山本周五郎賞、『号泣する準備はできていた』(新潮社)で直木賞など、受賞作多数。また『オズの魔法使い』や『ゴールデン・バスケットホテル』(ともにBL出版)などの翻訳も数多く手がけている。

「2021年 『ひとりぼっちのもみの木』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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