ナショナリズム (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 23
レビュー : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065140925

作品紹介・あらすじ

2001年9月11日、ニューヨークで同時多発テロが起きる。続くイラク戦争を経たあと、世界秩序は混乱を深め、とどまることを知らぬグローバリズムの裏側では、ナショナリズムが台頭していく。──そのすべてを予期していたかのようにして著者が本書を書き上げたのは、まさに「9.11」が世界を震撼させた頃のことだった。
 折しも、日本では同じ年の1月に雑誌『SAPIO』が新世紀特大号として「ニッポン・ネオ・ナショナリズム宣言」を謳う特集を掲載したように、新たなナショナリズムが勢いを増しつつあった。そんな状況の中、著者は改めて「ナショナリズム」という奇怪な現象の本質に迫ることを試みる。この現象は「憧憬と鼓舞」を喚起する一方で、「嫌悪と痛罵」ともつながる、きわめて両義的なものである。その力を侮ることは決してできないし、誰もがその力から完全に自由であることはできない。その事実は、本書が執筆されてから今日に至る、およそ20年のあいだに世界と日本で起きたことを考えれば、疑うべくもないだろう。
本書は、第I部でナショナリズムというものをどのように捉えられるのかを、代表的な学説を明快に整理しながら押さえる。そして、第II部では日本のナショナリズムを「国体」との関連に置き、思想史的な系譜を追うことで、その力の源泉にあるメカニズムの秘密を解き明かす。
本書の考察は、今日も有効であるどころか、ますます重要性を増している。だが、驚くほど世界情勢が変化したこの20年間の変化を受けて、学術文庫版には著者渾身の書き下ろしによる新稿を収録する。ここに刊行される「完全版」を手にすることで、今の世界をよりよく理解し、これからの世界を正確に見定めることができる。

【主な内容】
第I部 ナショナリズムの近代
第II部 「国体」ナショナリズムの思想とその変容
 第一章 基本的な視座
 第二章 「国体」思想のアルケオロジー
 第三章 「国体」の近代
 第四章 「国体」の弁証法
 第五章 戦後「国体」のパラドクス

感想・レビュー・書評

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  • <図書館の所在、貸出状況はこちらから確認できます>
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=337803

  •  2001年に刊行された『ナショナリズム』が文庫化された。
     7年くらい前に旧版の古書を読んだときも思ったのですが、タイトルは『国体』の方が自然かと。
     サイトはこちら。
    http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000310097


    【簡易目次】
    学術文庫版序文
    はじめに

    第I部 ナショナリズムの近代

    第II部 「国体」ナショナリズムの思想とその変容
    第一章 基本的な視座
    第二章 「国体」思想のアルケオロジー
    第三章 「国体」の近代
    第四章 「国体」の弁証法
    第五章 戦後「国体」のパラドクス

    むすびにかえて
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著者プロフィール

姜尚中(かん さんじゅん)
1950年、熊本県熊本市生まれの政治学者。専攻は政治学・政治思想史で、専門はポストコロニアル研究。国際基督教大学準教授、東京大学大学院情報学環・学際情報学府教授などを経て、聖学院大学教授、同学長を歴任。東京大学名誉教授。
主な著作に『マックス・ウェーバーと近代』、『反ナショナリズム』、『在日』、『母―オモニ』など。特に亡き息子との共作とも語る『悩む力』、そして震災や生死、亡き息子への思いをテーマにする『心』などが代表作。

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