ブロックチェーン 相互不信が実現する新しいセキュリティ (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 239
レビュー : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065144350

作品紹介・あらすじ

参加者が誰もお互いを信用し合っていないからこそ、正確な計算結果が世界中で未来永劫保存される──。
暗号通貨(仮想通貨)ビットコインを支える仕組みとして登場したブロックチェーンは、かつてのインターネットのように新たなインフラへと育ちつつある。その本質は、構造はどうなっているのか?
社会を一変させる可能性を秘めた新技術の根幹と限界を見きわめるべく技術解説書のトップ著者が挑んだ、「これ1冊で網羅できる」ブロックチェーンの決定版入門書!

感想・レビュー・書評

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  • ブロックチェーン技術の解説書。ブロックチェーンやビットコインのことが、何となく分かりかけたのだが、まだ今一つイメージが掴みきれていない。ちょっと消化不良だ。とはいえ、とりあえず理解できたことを列記してみる。

    ・ブロックチェーンは「参加者が誰も信用できなくても、計算結果が信頼できる」仕組みであり、「ブロックチェーンが証明するのはトランザクションの正当性」である。一度書き込まれた取引データは改竄することができず、不正な取引データであっても消すことがは出来ない。

    ・ブロックチェーンの実態は、「ブロック状にまとめられたデータが、数珠つなぎに接続されてチェーンを形成しているもの」であり、このブロック状のデータ(ブロック)は、取引データの塊にハッシュ値の生成などの一定の処理が施されたものであり、各サーバーに共有されてチェツクを受けることによって、データの正当性が担保される。

    ・ビットコインの場合には、トランザクションプールにトランザクションが一定量貯まると、各マイナーが競ってトランザクションデータからハッシュ値を求めてブロックを生成する(マイニング)。そしていち早くブロックを生成してチェーンに追加したマイナーに多額のマイニング報酬が(ビットコインで)支払われる。

    ・過去からのすべて取引データは、ブロックチェーンの中に消されずにずっと残っている。

    ・マイナー達がブロックを生成するために行っている膨大な計算は、無味乾燥な意味のない作業で、アイルランド一国と同等規模の電力を消費してしまうほど。

    う~ん、マイナー達のーの膨大な計算量、半端ないなあ。相互監視によりデータ改竄を許さない便利な仕組みということだが、まあ無駄の多いこと。データ処理の負担はどんどん増えていくみたいだし、長期間維持できるものなのだろうか。

  • 入門者向けにとても分かりやすく説明されていると感じました。

    ブロックチェーンの仕組み自体は素晴らしいものだということが良く分かります。
    しかし、この仕組みを何かに実装し運用を続けていくための維持コストは膨大です。
    続けるためのモチベーションも保つのが大変そうに思えます。

    現在実運用中の仮想通貨のシステムが今後どのような方向に行くのか?
    ブロックチェーンを利用した新しいビジネスが生まれるのかを注意して見ていくことにしよう。

  • いきなりハッシュ値の話から始まるので驚くが、ブロックチェーンは暗号技術の応用・発展形であることが述べられる。
    その文脈において、ビットコインに代表される仮想通貨のブレイクが位置付けられているので、見通しがよい。
    そして、バラ色の技術として語られがちなブロックチェーンもまた、技術的・社会的な理由で頭打ちになることが予測されている。
    私もバラ色であることを期待していたので冷や水を浴びせられたのだが、でも納得感はある。

  • ブロックチェーンについて初心者対象に書かれた内容とのこと。
    前半部分では、「互いを信頼しない利用者同士が大規模に協力しあう仕組み」の説明。(この部分はネット上でもよく解説があるのもの)
    もう一つは、技術核にあるハッシュの内容と利用の仕方が解説されている。暗号について基本を知るといういみでこの部分の解説はわかりやすい。ここは特に読む価値があると感じた。
    後半部分は、暗号資産との関連やブロックチェーンの真の評価(利点もあれば欠点もある)が書かれている。改めて、この部分も読んでおく価値がある。比較的わかりやすく解説されている。

  • ビットコインにはあまり関心がないが,「相互不信が実現する新しいセキュリティ」という副題にひかれて読む.
    ブロックチェーンがどういう技術なのかがよくわかるように書かれているすぐれた入門書.デジタル署名,ハッシュ関数,P2Pなど既存の技術を非常にうまく組み合わせて,信頼が連鎖する仕組みをつくっているのがわかる.とてもおもしろい.
    ビットコイン以外にどういうところに応用が可能なのか知りたくなった.

  • すごくわかりやすかったのでスラスラ読めました
    今までよくわからなくてもやもやしていたことがなるほど、という気持ちです

  • 公開鍵暗号、電子署名といったブロックチェーンの前提知識を丁寧におさえつつ、仮想通貨以外の応用例や将来的な展望にまで議論を拡張したまさにお手本のような入門書。

    インターネット, AI, そしてIoTが辿ってきたハイプの濁流に今まさに加わろうとしているブロックチェーン技術。 
    その過剰なまでの期待感に水をさしつつも重要性を訴えかける、ある種の強い思想を感じる一冊。

    それにしてもブロックチェーンというものは実に現代的な技術だ。
    可用性や信頼性に病的なまでにこだわり抜いたこの革新的な技術は、果たして仮想通貨市場を飛び越えイノベーションの起点たりうるのだろうか。

  • 参加者が誰もお互いを信用し合っていないからこそ、正確な計算結果が世界中で未来永劫保存される──。
    暗号通貨(仮想通貨)ビットコインを支える仕組みとして登場したブロックチェーンは、かつてのインターネットのように新たなインフラへと育ちつつある。その本質は、構造はどうなっているのか?
    社会を一変させる可能性を秘めた新技術の根幹と限界を見きわめるべく技術解説書のトップ著者が挑んだ、「これ1冊で網羅できる」ブロックチェーンの決定版入門書!

  • ブロックチェーン自体の技術面をもう少し詳しく…と思いつつも、前段となるハッシュ・暗号化やブロックチェーンが抱える課題・根底の理念がバランス良く構成されていたのは良かった。

    ○特定の管理者がいない、参加者がすべて信頼できない状況で、事前の取り決めに抵触するようなデータ処理を認めず、処理の透明性を確保し、データ変更や改ざんが不可能なDB
    ○システム変更の頻度が高い、即時性を求める、信用できる管理者をおく、機密性の高いデータを扱う…ようなシステムには向かない

    第1章 なぜ社会現象になったのか
    第2章 特定の値を導く「ハッシュ」
    第3章 さまざまな事象への「ハッシュ」の応用
    第4章 不正できない構造が連鎖していくしくみ
    第5章 ブロックチェーンが抱える課題と他分野への転用
    終章 最初の理念が骨抜きにされると、普及が始まる

  • 「ブロックチェーンの入門書と銘打つには専門的すぎる一冊」

     途中かなり技術的な話を深く掘り下げており、まえがきに記載のあった本書の到達目標である「会社で業務を振られた時に、受け答えができるレベル」をこえていた。

     その分の記述を、ブロックチェーンの応用例だとか、ビットコイン以外の話に割いて欲しかったというのが個人的な感想である。


    〜個人メモ〜
     ブロックチェーンへの理解としては、以下の通り。
    ○各取引をマイナーが集めてブロックを作る
    ○そのブロック同士をハッシュ値でつなぎ合わせ、信用度を担保(この様がチェーンのようなのでブロックチェーン)
    ○チェーン構造により信用を担保できているため、権威者がいらない構造となる。

     残った疑問は以下。
    ○ブロックチェーンを用いる際には、プライベートチェーンにしろ、マイナーが大量に必要になってしまうのではないか?スマートコントラクトのような自動で進むブロックチェーンの想像がつかない。

    ○匿名性は担保されているにしろ、全データを意味のない数列にはできていないのではないか?つまり、マイナーにはブロックチェーン内の一部の情報が見えてしまっており、機密性の高い情報を取引物として扱えないのではないか?

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著者プロフィール

(おかじま・ゆうし)
中央大学大学院総合政策研究科博士後期課程修了。博士(総合政策)。富士総合研究所、関東学院大学准教授、同大学情報科学センター所長などを経て、現在は中央大学国際情報学部教授、学部長補佐。専門分野は情報ネットワーク、情報セキュリティ。
朝日新聞出版「大学ランキング2016」メディアへの発信度(教員:書籍)で8位。
著書『ブロックチェーン』『セキュリティはなぜ破られるのか』『構造化するウェブ』(講談社ブルーバックス)ほか、NHKテキストや技術教本、ライトノベルなど、執筆活動は多岐にわたり180冊を超える。

「2020年 『5G 大容量・低遅延・多接続のしくみ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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