うちの旦那が甘ちゃんで 3 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.40
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本棚登録 : 174
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065149898

作品紹介・あらすじ

最近江戸で「九両強盗」というものが流行っていた。「らしい」という情報が奉行のもとに届くが、盗難届がない。とはいえ、奉行所としては対応しておきたい事件だった。江戸の刑罰では、「十両以上の盗み」は打ち首である。九両なら遠島。ぎりぎりの線を狙った強盗である。そのうえ、強盗はかなりのイケメンで、人も傷つけないし、女も犯さない。「綺麗な盗賊」ということで、むしろ「押し入ってもらってスリルを味わいたい」という金持ちまでいるほどである。いつか凶悪事件になるかもしれない、ということで、奉行は「雲を掴む」ような事件を月也に命じる。奉行所が調べたところによると、この強盗は「繁盛している飲食店」を狙って月に1,2回強盗をしているらしい。最大で九両。四両くらいのときもあるらしい。売掛金が入るときを狙ってするりと入り込むという手口である。しかし、江戸には料理屋は多い。繁盛している店といっても千軒はある。そこで沙耶が考えたのが、「評判になる店」を自分で作ることであった。沙耶と牡丹を中心として「若衆料理」屋を始めることにしたのである。従来の「若衆茶屋」は、従業員は夜の相手をする。が、沙耶の店は「いい男」を集めた料理屋であった。手軽に若衆が見物できるということで、沙耶の店は一気に話題になる。そのうえで、沙耶たちは「九両強盗」を待ち受けるのだった……。

感想・レビュー・書評

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  • うちの旦那が甘ちゃんでシリーズの3作目。
    2019.03発行。字の大きさは…小。

    かいをおうごとに感動が少なくなって行くが面白くていい。特に、沙耶と月也の掛け合いが面白い。
    2話からなっていて、1話目の「丼と怪談」は、九両泥棒を捕まえるために、店をわざわざオープンさせて捕まえる。2話目の「美人画と人相書き(前振り)」は、なんか絵師が変だね。次回に続くようである。
    なお、毎回書き方を少しづつ変えている様だが、私は、沙耶と月也の掛け合いを多くしてほしい。
    次回を楽しみにしています。

    • advicekiyomidosuさん
      このシリーズ、気になっているのですが、最寄りの図書館に在架なく、待ってるところです
      このシリーズ、気になっているのですが、最寄りの図書館に在架なく、待ってるところです
      2019/11/03
  • 江戸で流行りだした「九両泥棒」を捕らえるため、夫婦同心が料理屋を出すことに!

  • 此処まで設定が成功すると、どんな話しでも混ぜてオイシイ話しが出来上がる
    漫画週刊誌見ている気分です(*´∀`*)

  • 月也は相変わらずなんですが、慣れてきたのかあまり気にならなくなってきました。
    沙耶が頑張っているのも変わらず。
    夫婦としては良い夫婦なのでほのぼのします。

  • とにかく次がきになる中途半端な終わり方!
    早く読みたい。
    お互い素直でいられる関係性は素敵だなーと思う。

  • 今回もほっこり。癒されます。
    あらすじ(背表紙より)
    江戸で「九両泥棒」というものが流行っていた。情報は入るが、盗難届は出ない。「十両以上の盗み」は打ち首、九両なら遠島。ぎりぎりの線を狙った盗賊だ。しかも、盗みに入るのは繁盛している料理屋ばかりらしい。風烈廻り同心の月也は、沙耶と料理屋を開いて囮捜査をすることに…。大好評書下ろし時代小説。

  • 美味しそうな料理と、仲良しの2人.
    雪駄と草履の違いとか.
    なるほど このシリーズは事件がどう片付けるか…じゃなくて、その他を楽しむ本なのね.

  • 可もなく不可もなし

  • 読みながら、「御宿かわせみ」を思い出していたのは、私だけでしょうか?

  • ぼんくらだけど優しくて頼りがいのある同心・紅藤月也の妻・沙耶(さや)が主人公の時代小説。

    同心の助手?である小者に恵まれない月也だったけど、沙耶が男装をして小者としてサポートしてくれるようになった途端に、すっかりお手柄が増えて、上司からも期待される存在に(上司たちにも情報は筒抜けで、月也ではなく、沙耶の活躍に期待していたりする笑)。


    そんな、ぼんくら同心とその妻の時代ミステリーも3巻目。
    1・2巻は短編集だったのだけど、3巻は1つの話。


    面白いは面白いのだけど、なんとなく短編だったときのほうが面白かったような…。事件のからくりや、解決までの過程が、割とほんわかぼんやりしているので、尺が長くなると肩透かし感が出てきちゃう気がします。


    事件については、イマイチだったけど、江戸の文化を知ることができるのが面白い。

    沙耶が作る朝食・夕食の細かい記述や、はやりの食べ物・食べ物屋・屋台の話は、美味しそうでワクワクするし、当時の食文化がわかって面白い。

    この巻では、雪駄と草履の違いや歩き方の話なんかも出てきて、時代劇をぼーっと見ているだけではわからなかったことも知ることができました。

  • #読了 相変わらず月也と沙耶の仲の良さが微笑ましい。やっぱりご都合主義で周りの女性たちが有能すぎてサクサク話が進んでいってしまうから、緊張感とかはない。登場人物たちがわいわいやってるのを楽しむ感じかな。
    筒井や伊藤という月也の上司たちがちゃんとぼんくら月也を評価してるのがいいなぁと思う。

  • 町人にも慕われる月也と沙耶。
    今回も街に流れる噂から、未然に犯罪を防ぐべく乗り出す。
    女房練も深川芸者の友達も協力!


  • 甘ちゃん旦那三作目。

    高飛車になるほど仕事ができない、と自覚しているぼんくら同心。
    今回は料理屋から九両盗む「九尾」を捕まえるはず、だったのだが。
    月也をからかったりしつつ、働かせている上役たちが面白かった。

    江戸の食べ物や習俗の話を盛り込みながらも
    さくさくと話が進むのは良いのだが、
    もうちょっと話をふくらませても良いのでは。
    今回の主役、料亭の一人娘と板前の息子の恋話とか、
    隅田川沿いの高級料亭の花板父娘の話とか。
    次は歌川広重の話らしい。

  • 料理屋が事件の中心なのででてくる食べ物が美味しそうでした。

  • 評判の料理屋ばかりを狙う盗人の噂がある。
    十両盗めば死罪のご時世で、その盗人はどの店からも九両しか盗まず、評判の店ゆえそのくらいで身代が傾くこともないため届け出しないらしい。

    その噂を確かめるべく、月也(の後ろにいる沙耶)に奉行の筒井から密命が下る。曰く、「評判の料理屋になり、九両泥棒を捕まえよ」と。

    なかなかの無茶振りである。
    だが、沙耶は協力者の音吉や牡丹たちと知恵を絞り、事件を解決するのでした。

    履き物ひとつに身分があるといったような江戸の風俗も控えめに話に花を添えていて、知識欲も満たされます。
    まぁ、わたしの知識欲なんて、たかが知れてますが。

    本編とは関わりありませんが、一冊で一話完結ではなく、次の事件の導入部が始まります。
    続刊を手に取らせる戦略にも見えて、個人的にはこういうやり方はあまり好きではありません。

  • 優しいが頼りない町奉行、月也と妻が事件を解決する。
    泥棒を捕まえるために店まで作った理由がしっくりこなかった。
    設定は面白いが、事件としては物足りなかった。

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著者プロフィール

1966年広島県生まれ。作家であり漫画原作者。多くの文献に当たって時代考証を重ね、豊富な情報を盛り込んだ作風を持ち味にしている。小説には『大正野球娘。』『三国志』『金四郎の妻ですが』『捕り物に姉が口を出してきます』『うちの宿六が十手持ちですみません』『帰蝶さまがヤバい』『ありんす国の料理人』『あやかし長屋 嫁は猫又』『恋文屋さんのごほうび酒』『七代目銭形平次の嫁なんです』などがある。

「2023年 『うちの旦那が甘ちゃんで 飴どろぼう編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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