仮想通貨3.0

  • 講談社
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本棚登録 : 213
感想 : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065150382

作品紹介・あらすじ

仮想通貨について世界でもトップクラスの知見を誇るマルク・カルプレス氏が、初めて書き下ろした「仮想通貨の現状と未来」

感想・レビュー・書評

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  • 基本的なところはかなりわかりやすくまとめてある

    ただ、2019年の本なので、仮想通貨の情報としてはけっこー古さを感じる

  • 仮想通貨のことをよく知らずに投資していたが、先行きが心配になり購入。
    著者はマウントゴックスの社長で私と同い年(ここでかなり共感を持てた)。同年代の人がフランスから来日して、会社起こして、仮想通貨を広めて、そして逮捕されて・・・(淡々と生きている自分がすこし恥ずかしくなりました。)
    コインは投資対象ではなく新たな通貨としてあるべきで(現状はそれが全く叶っておらず単なる投資対象と成り果てている)、サトシナカモトはもっと世の中を便利にしようという崇高な志のもと仮想通貨を作ったんだと知ることが出来たのは発見。
    中央集権的に管理されている通貨ではなく、相互監視による新しい通貨が仮想通貨。
    投資対象ではなく世の中を便利にしてくれるものとして発展して欲しい。

  • 仮想通貨特にビットコインについて、黎明期の様子や特徴などを紹介してくれる本。
    ビットコイン取引上だったマウントゴックスを運営していたエンジニアが著者ということで、ビットコインの紹介には最適な方だ。
    ブロックチェーン技術の概要やマイニングの仕様概要の説明がたいへん分かりやすい。
    【メモ】
    ・ビットコインでは取引のトランザクションをブロックとして過去の履歴に連結してチェーンにする
    ・ブロックにはハッシュ関数を使う。
    ・ハッシュの種は3つある。未承認送金リクエスト、直前ブロックのハッシュ値、乱数
    ・ハッシュ値はゼロが特定個並んだ特殊なものにする必要があり、特殊なハッシュ値を算出するのに膨大な計算を要する
    ・プルーフオブワークとは、マイニング作業に貢献した人が新ブロックの責任者になること。中央集権の管理者がいないので。

  • 筆者は世界最初の仮想通貨取引所を運営していたエンジニア

    日本好きで、日本でビジネスをしていることもあり、日本人向けに書かれている印象

    基本的な仕組み、現実とのリンク、最新の技術などが読みやすく書かれている。教養としておすすめ。

  • この本書いてるの、ビットコイン消失事件のあったマウントゴックスの設立者だったのね!
    マウントゴックスの名前は聞き覚えある程度の認知だったけど、ニュースと話の内容が違いすぎるし、やはり当事者の話を聞くべきと改めて感じました。

    これまでブロックチェーンとかマイニングなどの大枠は何となく把握していたが、この本のおかげで以前より具体的にイメージがしやすくなった。
    ただ、ブロックというのは1つのファイルボックスとかフォルダみたいなものなんだろうけど、元から持っていた「そもそもブロックって何なん?」感は消えなかった。

    しかも仮想通貨だけでなく、世界全体の送金の仕組みも説明されてて勉強になりました。

    すでにビットメインがマイニング専用マシン7割シェア、マイニング事業の子会社も保持で3割のマイニングシェア、中国企業のシェア率は計7割という集権状態になってるけど、政府に事業禁止されたらマイニングが滞るってこと?
    そもそもマイニング報酬は半減していく一方で、赤字になるからマイニング事業から撤退が相次いだら、未承認の送金リクエストが消化されなくなって、いずれ成り立たなくなるってこと?
    それともマイニングプール含め、個人のマイニングに逆戻りしていくってこと?
    それともまた別のどこかが占有状態になるってこと?

    ビットコインのブロック容量1MB・2MB論争
    →2017.8.1 ビットコインキャッシュ誕生
    ハードフォーク:大きな仕様変更で枝分かれした新仮想通貨誕生
    ソフトフォーク:分裂を伴わない細かな仕様変更
    2017.10.24 ビットコインゴールド:高性能マシン導入せずにマイニング可能

    仮想通貨の情報を流す場面、YouTubeとかTwitterでよく見かけるなぁ。
    結局そういうことですよね。

    ビックカメラ、コジマ、ソフマップ、ヤマダ電機、H.I.S ビットコイン決済導入 bitFlyer
    メガネスーパー2017年にビットコイン決済全店導入、しかしコインチェックハッキングで総額約580億円の被害が出て停止
    エアレジ、ビットコイン決済導入予定だったが保留に
    DMMも2016年からコインチェックのビットコイン決済導入していたが中止

    そうか、オクトパスカードすごそうとか思って、もっとスイカみたいなのが増えればいいのにって思っていたけど、そもそもスイカって世界に類を見ない存在だったのか。
    つい上ばかり見ようとしてしまう。

    仮想通貨の保管方法
    仮想通貨の送金に秘密鍵を使う
    ホットウォレット 秘密鍵がネット接続あるサーバーなどに保管されている状態=窓口
    コールドウォレット インターネットとは遮断されたところで秘密鍵が保管されている状態=金庫
    コインチェックはホットウォレットで運用されていた。

    ハードウェアウォレットの話とか、ハッキングの手段がそんなところにまで及んでいるのかと驚いた。

    最近見かける機会も増えてきたトークンなどについても書かれていて勉強になった。
    ICO禁止→中国、韓国 規制→シンガポール、ドイツ、オーストラリア、アメリカ
    日本2017年に注意喚起、「適正な自己責任を求めつつ、規制内容を明確化した上で、利用者保護や適正な取引の確保を図っていくことを基本的な方向性」

    DAppsダップスゲーム 非中央集権型のアプリケーション
    ブロックチェーンを利用することで中央管理者なしで運営できるサービス
    一部の管理業務を担い、システムデータをブロックチェーンに記録、セキュリティ高い

    みずほ 2019 デジタル通貨Jコイン
    ブロックチェーンは未使用、買い物決済利用可、コイン同士の送金手数料無料の見込み
    三菱UFJ デジタル通貨coin開発中 ブロックチェーンもとに2019実用化めどにプロジェクト進行
    2018高速処理の新型ブロックチェーンを開発済み
    決算処理速度2秒以下、毎秒100万件の取引を処理

    仮想通貨はいたちごっこ、サトシ・ナカモトの理念を持ちつつ現代に合わせて常に進化させ続けようとすると異端視される、電気の消費量やCO2排出量のエグさなどの環境への影響、今のところ長期的な持続性は低そう

  • インターネット上の「お金」といわれる仮想通貨。今までの通貨にない可能性がある一方,ハッキングによる消失や詐欺事件といったトラブルが起こることも。改めて仮想通貨とは何なのか,リスクも含めてその未来を考えます。

  • 初心者向けです。
    言葉はそれなりにやさしく書いているので、読みやすいと思います。

  • 書いてあることは仮想通貨の基礎的な部分が多めで、初心者向けに軽めに書かれている印象。

    分かりやすく噛み砕いてくれている。(とはいえ、そもそもが分かりづらい技術の話だったりするので、サクサク読めるかは別)

    これから仮想通貨について知っていきたい!って人にオススメ。

  • マウントゴックス経営者によるビットコイン史といったところ。投資観点よりも著書の経験や仮想通貨の歴史や課題について解説している。

    仮想通貨について基本的な知識を得るのに良い。

    ビットコインのマイニングにスイスの年間電力消費量と同等の電力を使用しているというのは衝撃的。スパコンを使用してはいるものの、やってることは単なる作業だから何かを生み出してるわけではないし、もうちょっと効率的に出来ないものなのか。

    ・やはり通貨としてのビットコインの定着は難しい

    ・国家や企業に裏付けられない通貨というビットコインの元々の思想からは少し遠ざかる形での展開に移りつつもあるらしい。(企業独自のトークン、ICOによる資金調達、、)

    ・中国はマイニング量の7割を占めるが、国としてマイニングの規制を検討しており動向次第で仮想通貨界にも大きな影響を与えるかも

  • 不覚にも読み終えるまで時間を要してしまった。ブックオフで安く手に入れたが、表紙に筆者のサインがされていて「おい、売ってあげるなよ」と心の中で突っ込む。 フランス人だが日本ながいとあっておそらくご自分で書かれたのかな。校閲はもちろんかなり入ったのであろうが。文字量としてはさして多くないが、一般向けのビットコインの書籍としてはProof of Workや秘密鍵など技術にも少し触れておりしかも平易に書かれていて勉強になった。BCHの実態が中国系だとは。

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著者プロフィール

1985年、フランス・ディジョン生まれ。幼少期からコンピュータに興味を持ち、3歳からプログラミングを始める。15歳頃、友人やネットで知り合った人たちとサーバーホスティング事業を立ち上げる。18歳でゲーム会社に入社し、1年半ほど就業したのち、個人でエンジニアの仕事を多数請け負う。20歳でTelechargement.FR(現Nexway SA)に開発者として入社。研究開発副部長となり、決済関連業務も担当する。
2009年に日本に移住、株式会社TIBANNEを設立し、サーバーホスティング事業を始める。2011年にマウントゴックスのビットコイン事業を譲り受け、その運営に携わることになる。ビットコインの急激な価格上昇期を経験し、世界最大の交換所となるが、2014年にハッキングに遭い、破綻。
2015年に私電磁的記録不正作出・同供用及び業務上横領などの容疑で逮捕されたが、2019年3月に事実上の無罪判決を勝ち取る。
現在はトリスタン・テクノロジーズ株式会社の取締役CTO。
趣味はアップルパイ作り。日本のアニメや漫画に造詣が深く、「アニメソムリエ」の異名を持つ。


「2019年 『仮想通貨3.0』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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