- Amazon.co.jp ・本 (832ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065150450
感想・レビュー・書評
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3日かけて読了。昔は一晩かけて読んだのだけどなあ。ごちそうさま。
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いつもの面子がそれぞれ厄介な物事を抱えて、それがどこかしら関連していて、一堂が事件のキーになる場所に集まり、陰陽師に憑き物落としされるという、いつもの流れでしたがこれが読みたかったのよと読みながらニヤニヤしていました。
相変わらずゴツいなりして結構繊細な気遣いをする木場、言動が表面上出鱈目な榎木津を見てほっこりしたり、珍しく関口がよく喋ったり(後で中禅寺に嗜められるまでがセット)、陰謀論を信じる心性やら多様性の在り方といった現代の問題にも切り込みを入れるのも恒例。
事件らしい事件は全て過去の出来事で、現在はそれを追う(人を追う)みたいな地味な展開なのに事件同士が結びつく様や全体像が見えてくると「なるほど、だから鵼なのか」と納得できるのもこのシリーズならではだと思います。
シリーズ初心者には辛いかもですがファンなら間違いないです作品です。 -
★3.5
祝!京極堂シリーズ、17年ぶりの新作!本シリーズの中で特に好きな作品が「魍魎の匣」と「絡新婦の理」。それを超えるものは無かったけれど、ページを繰る手を止めさせない文章の巧みさと面白さは健在。そして、相変わらずのキャラクターが相変わらずな登場の仕方で、あまりの懐かしさにニヤニヤしっぱなし。が、メインとなるのは約20年前に起こった事件で、京極堂の巻き添えを食らった感も長広舌も控え目な感じ。それでも、ラスト数ページの展開は感慨深いものがあり、あのシリーズも再読したくなった。次作「幽谷響の家」も楽しみ。 -
17年ぶり…!感慨深くてしみじみゆっくり読んだ。
掴みどころがないのに終盤に向けてまとまっていく不思議さは流石だった。
久々の面子も色褪せてなくて、やっぱりシリーズ一巻から読み直そうと思うほどに魅力的。 -
これを成立させてしまうのが、京極夏彦なんだろな。
吹けば飛ぶくらいのミステリ作家さんが、例えば学園ものであるのかないのかうすぼんやりした話で大騒ぎするプロットを出したとして、ボツにされちゃう気がする。
あるんだか、無いんだか、なにがなんだか分からないまま、読み手も登場人物もぐるぐる回らせて、最後の京極堂の一手で落とし前がつく。
お見事。
著者プロフィール
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