乾と巽―ザバイカル戦記―(1) (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社
4.08
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本棚登録 : 83
感想 : 6
  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065151815

作品紹介・あらすじ

安彦良和、最後の新連載!! 『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』『天の血脈』など数々の名作を世におくり出してきたレジェンドが、作家生命を懸けて最後に挑む巨編! 今から100年前、大正の日本が選んだ「シベリア出兵」という道の中、ロシアの戦場に立った腕利きの砲兵・乾と、気鋭の新聞記者・巽。戦争のど真ん中を熱く生き抜いた男達の生き様を描く!

感想・レビュー・書評

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  • 日露戦争とシベリア抑留は日本でよく知られているが
    その狭間になるシベリア出兵は日本の歴史の中でブラックボックスになっている。これは右派左派それぞれに都合の悪い内容であり、尚且つ複雑怪奇な第一次大戦の要素が絡んで
    歴史評価が難しいからだろう。ここら辺の混沌ブリはファーストガンダムが生まれた環境に似てるかも。
    日露戦争後に日露関係は劇的に改善され、日露協約は第五次に至って日露軍事同盟になっていたことは余り知られてない
    その裏協約は「日露でアメリカのアジア侵入を排除し中国を管理」するという驚愕的内容。その内容の閣議中に明治天皇が昏倒しそのまま保留 明治天皇崩御、ロシア革命と激動の歴史の中に消えていった日露同盟の可能性。これを表現してくれたら星5だねー。池田勇人を書いた疾風のハヤト並みに期待。

  • 2020.6.28
    NHKこころの時代~宗教・人生~「わかり合えないをわかりたい」
    『機動戦士ガンダム』などのアニメ作品を手がけた漫画家・安彦良和さんは1947年、北海道生まれ。学生運動、虫プロでの修業時代、ガンダムへの思いなど、半生を語る。
    『機動戦士ガンダム』でキャラクターデザインやアニメーションディレクターを務めるなど、多くのアニメ作品を手がけてきた安彦良和さん。41歳のとき、漫画家に転身。歴史などを題材にした硬派な作品を数多く描いてきた。キリスト教三部作と呼ばれる『ジャンヌ』『イエス』『我が名はネロ』では、宗教の本質に迫り、話題に。クリスチャンではない安彦さんが描きたかったものとは。その半生をうかがう。
    (2019年5月初回放送)

  • かなり有名なアニメ作品等で知られる安彦良和が手掛けた作品ということで、画の感じも好く、「アニメ映画になった場合の画面の感じ」さえ想像してしまうような構成で、「1918年」という作中世界に入り込んだ…
    本作の主人公は2人だ…帝国陸軍の砲兵である乾軍曹…<浦潮日報>という、ウラジオストクの日本語新聞で活動している巽記者…主にこの2人の若者が経験する「1918年」の色々な事という物語である…
    “シベリア出兵”は、酷く大雑把に一口で言えば、ロシア革命後の混乱の中に「国際協調介入」という動きが在って日本もそれに参加したものの、独自な思惑で“深入り”して長い戦いになってしまったというものである。雑多な諸勢力が各々に動く中で合従連衡が在って、激しい戦闘も繰り広げられた。
    本作は、そういう状況を押さえながら、軍人として現場に身を投じる乾軍曹と、色々なことを考えながら情勢を見詰めて記事を書こうとする巽記者という2人の物語が展開している。事態の推移の中で動く、様々な作中人物達も各々に面白い。
    本作では「1918年の戦闘」の描写が少し面白い…“装甲列車”という、少し大きな砲を列車で運んで前線陣地の様に運用するというのや、騎兵隊の突撃というような様子が出て来る…どういう時代の、どのようなやり方であっても、戦闘というのは凄惨なものだが…
    未だ「vol.1」なので、「物語の起こり」という部分になる。今後の展開が楽しみだ!!

  • シベリア出兵の日本軍を描く安彦和彦最後の連載作品。
    「虹色のトロツキー」とほぼほぼ同時代の出来事でいいのかな。まずはそちらを読み返してみようかな。

    革命後のロシアの混乱に乗じた戦争行動ってことでいいのかな。

    とりあえず、列車砲ではないけれど、装甲列車での砲撃戦はテンション上がります。
    いいよね、列車砲。

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著者プロフィール

1947年北海道生まれ。66年弘前大学入学、学生運動の結果、除籍。上京後、アニメーターとなり「機動戦士ガンダム」「巨神ゴーグ」を生み出し、のちに漫画家に転身。
作品『アリオン』『クルドの星』『ナムジ 大國主』『虹色のトロツキー』『王道の狗』『天の血脈』『ヤマトタケル』『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』ほか
著作『原点THE ORIGIN』(岩波書店)ほか。

「2018年 『革命とサブカル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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