- 講談社 (2019年7月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (496ページ) / ISBN・EAN: 9784065153291
作品紹介・あらすじ
サトリこと佐東理はプロ棋士を目指すも挫折、東大工学部航空研から航空自衛隊ファイターパイロットになるが、凄腕の名人達を目の当たりにし退職。いずれ戦闘機から人間を引きずり下ろすため、人工知能AiCO搭載無敵の無人ステルス戦闘機を開発した。だが、テストパイロットとして指名した名人郷谷良平が再び立ちはだかる! 緊迫する尖閣諸島上空、無人機と名人の凄絶な空中戦が始まる。
感想・レビュー・書評
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飛行教導隊出身の郷谷“チャンプ”2佐は、日本が独自に開発中の無人ステルス機「ATD-XⅡ」のデータ収集に協力していた。その頃、退職した郷谷の同期パイロットが操縦する小型機が尖閣諸島付近で謎の墜落事故を起こす。
公安警察の世良はこの墜落に「閣下」と呼ばれる人物が関わっていると考え捜査をはじめる。
その後、尖閣に進出してくる中国人民解放軍の戦闘機が墜落事故を起こし、それにATD-XⅡに似た機体が関わっているとみられたため、それを操縦するための人工知能「Aico」の開発に関わっている郷谷2佐と接触する。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
国産戦闘機開発に戦闘用人工知能をからめて、ちょっとした謀略を追加しましたって内容。
空戦シーンの良さは、この作者の特徴というか、初期の作品から一貫していますね。
模擬戦が多いこともあり、戦闘に絡んでくる機体数が少なく、読んでいて想像しやすいところもあったかと思います。
戦闘機の話が大半の分量を占めていて、国際政治的なところが少なく、背景の話が短くまとまっているのも好印象。 -
うーんドッグファイトのシーンが難しくて伝わって来なかった。でも影響されてしまったのか、読み終わった今日、「トップガン」のブルーレイを買ってしまいました。
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筆者は本職ファイターパイロット?と思わせるほどの、リアルで詳細な描写と内輪ネタ(笑)が溢れ、自分が全く知らない世界を覗き見るような気持がして面白かったです。戦闘機の装備や操作の描写は専門的過ぎてなかなかイメージがしにくかったのですが、門外漢目線で丁寧に説明やルビが入るので、さほど抵抗感なく読み進められます。
パイロットたちのカラッとした気性が快く、気の置けない仲間たちの間のやりとりは見ていて清々しいです。プロ意識が高い職人は、どんな職であれ、皆格好いいものですね。
メインテーマである人工知能については、そこまで深くは掘り下げられなかった印象ながら、この先の技術の進歩を考えると、遠くない未来に問題となってきそうだなぁと、ラストの一文どおり、寒気を覚えました。 -
AIステルス無人機vs.空自辣腕パイロット! 尖閣諸島上空で繰り広げる壮絶空中戦バトル。
著者プロフィール
鳴海章の作品
