透明なきみの後悔を見抜けない (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 131
感想 : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065156018

作品紹介・あらすじ

あなたは見抜けますか?
彼の秘密、彼女の真実――

静岡書店大賞<映像化したい文庫部門>受賞の著者が紡ぐ、
世界がめまぐるしく反転する感動の恋愛ミステリー

気がつくと駿府公園の中央広場にいた。ぼくは――誰なんだ?
記憶を失ったぼくに話しかけてきた、柔らかな雰囲気の大学生、開登。人助けが趣味だという彼と、ぼくは失った過去を探しに出かける。心を苛む焦燥感。そして思い出す。ぼくは教師で、助けたい子がいるんだ! だが、ぼくの過去には驚きの秘密が……!?
本当の自分が見つかる、衝撃と感動が詰まった恋愛ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 短時間でさらっと読める恋愛ミステリー。連作短篇になっています。
    恋愛要素もミステリー要素もそこまで強くはないですが、きれいにまとまっていて優しい気分になれる本です。
    裏表紙のストーリー紹介にある”ぼく”が主人公というわけではないので、読み始めてから少し驚きました。でもこの”ぼく”の話が一番すきかもしれません。

    静岡が舞台なので、地元の方が読むとまた感慨深いかもしれません。
    タイトルと表紙がすごくあっていて、とても綺麗なのも推したいポイント。

  • 色んな意味で震えた…

  • 天才伊坂幸太郎を彷彿させるラストの見事な伏線回収。やられた。すごい。死人が見える青年。彼はその人の後悔を叶えて成仏させる手伝いをしていた。だが、3話目に出てきた交通事故で死んだ可子という娘に恋をしてしまう。さて、霊と人間の恋は成立するのか。成立するのです。最後に、あっと驚かせる必殺技が飛び出して二人は結ばれます。これ大逆転劇。大どんでん返し。とんでもない作品が出てきました。一部ご都合主義的な展開はありますが目をつぶりましょう。おすすめの恋愛小説なのであります。映画化希望。

  • 『娯楽』★★★☆☆ 6
    【詩情】★★★★☆ 12
    【整合】★★☆☆☆ 6
    『意外』★★☆☆☆ 4
    「人物」★★★★☆ 4
    「可読」★★★★☆ 4
    「作家」★★★★☆ 4
    【尖鋭】★★☆☆☆ 6
    『奥行』★★★☆☆ 6
    『印象』★★★☆☆ 4

    《総合》58 D+

  • 「あなたは見抜けますか? 彼の秘密、彼女の真実――」
    こんな惹句をつけられたら読みたくなる。でも、仕掛けは面白いが、見抜けてしまった。かなり不自然な設定なので、読み進めるうちにかなり早い段階で仕掛けに気がついてしまった。本作の面白さは、この仕掛けだけではないのであるが、 少し無理しすぎではないか。伝えたい内容は良いし展開も悪くない。幽霊が見えることだって悪くない。ただキャラクタ設定に無理があるのでリアル感が削がれてお話っぽくなってしまっている。そしてこのことが、どうしてもご都合主義のように感じてしまうのだ。少し残念。

    #透明なきみの後悔を見抜けない #NetGalleyJP

  • 1時間半?くらいでさくっと読めた。
    ほどほどにミステリーでほどほどに恋愛小説!なんといってタイトルがきれい。
    若干読めてしまいつつも、なるほど!と思う仕掛けもきっちりと。1話完結と思いきや、ラストは全てがきれいに繋がるのでとっても気持ちよく読めます。
    強いていうなら主人公の抱えてるものの感じが少しわかりづらかったというか、つながらなかった。

  • 気がつくと駿府公園の中央広場にいた。ぼくは――誰なんだ? 記憶を失ったぼくに話しかけてきた、柔らかな雰囲気の大学生、開登。人助けが趣味だという彼と、ぼくは失った過去を探しに出かける。心を苛む焦燥感。そして思い出す。ぼくは教師で、助けたい子がいるんだ! だが、ぼくの過去には驚きの秘密が……!? 本当の自分が見つかる、衝撃と感動が詰まった恋愛ミステリー。

  • 読みたいと思ったきっかけは静岡書店大賞選出。知っている場所が出てくるかしらという軽い気持ちでした。駿府城公園で記憶を失った状態で目覚め、途方に暮れるぼくに声をかけてきたのは大学生開登。彼と一緒に過去の自分を探すことになりますが…。基本は開登を中心にした連作短編。温かくて悲しくてほろほろ涙がこぼれそうになる短編は最後に大きな展開を見せます。最後まで読むと、ちゃんと伏線がいくつも思い当たる優しい恋愛ミステリ。タイガということで軽めのものを想像していましたが想像以上に良かった。前2作も是非読んでみたいです。

  • 幽霊が出てくる話しとは知らず読んだ。
    幽霊と人間の恋愛ミステリーって感じ。
    泣けたりするほどではないんだけど
    じわーっと心に染みる本。

  • 幽霊が見える主人公は、成仏できない幽霊の後悔をはらす手伝いをすることを日課とし、数々の幽霊を助けるお話。

    カテゴリ的には恋愛ミステリに近いのかな。

    読みやすく、きれいに終わっているので読んでいてストレスがないです。
    内容の他に舞台が静岡なので馴染みにある地名が多く出ていて、読んでいて楽しかったです。

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著者プロフィール

横浜市生まれ。日本脚本家連盟会員。 放送作家として音楽番組を中心に携わった後、2017年「毎年、記憶を失う彼女の救いかた」で第54回メフィスト賞を受賞し、小説家デビュー。著書に「顔の見えない僕と嘘つきな君の恋」「透明なきみの後悔を見抜けない」など。

「2022年 『ザツキ ~私をスターにしなさい~(3)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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