ブルーピリオド(5) (アフタヌーンKC)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 2186
感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065159583

作品紹介・あらすじ

成績優秀、世渡り上手なリア高校男子が絵を描く喜びに目覚め、美大を目指す! 藝大実技1次試験、ハプニングがあったもののなんとか乗り切った八虎。そんな中、龍二が試験を放棄したことを知り2次試験への準備に集中できなくなってしまう…。  読めば何かを始めたくなる! 超話題の伝染性青春漫画、待望の第5巻!

感想・レビュー・書評

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  • "周りの人から見た自分"というものにがんじがらめになっていた二人が、セルフヌードを同時に描き、自分を見つめる作業をしている過程は胸に迫りました。お互いがお互いをケアするのではなく、自分が自分を見つめることで、葛藤に向かい合っていく。きれいなところも汚いところも、かっこわるいところも。一人では自分を見つめることができなかったけれど、なんて名称になるのかよくわからない不思議な関係の二人が、一緒になら、自分を見つめることができたんですね。誰かがそばにいることで。青年期の、自分とは何か悩む過程、自分の凡人さを感じて吹っ切れた部分、何かを描き、受験というプロセスを経て、成長していく様子は、就職率とか、生産性とか、そういう軸なんてちっぽけに感じられるくらい、もっと根源的な問いの答えをもらえる気がします。いい作品に出会えたな。

  • マジっすか、
    そんなに自分を見つめなおさないと駄目っすか?
    八虎とか、普通の人だと意識もしない自分自身のことを
    必死に見つめなおすから魅力的なのかもなぁ。

  • 龍二との内面ぶつけ合いのところがジンジンくるね。

  • 作品を作る時であっても、人と向き合う時であっても、裸でそれにぶつかることが出来るだろうか。

    もちろん着衣の問題ではなく心の問題だが、この巻ではその「向き合う姿勢」が描かれ、今回も強い感銘を受けた。素晴らしい作品は大概作者の裸を感じるが、そこまで見せてくれたことに感動するのだ。

    芸大の一次試験が終わり、結果が出て、次のステージへ。わずか十日間くらいの出来事だが、非常に濃密。創作とは、自己と向き合い曝け出すことというのを再認する。

    なお余談だが、ワシは曝け出すことがとても苦手だ。

  • 受験真っ只中での感情のぶつかっている感じがいい

  • 命削ってる感じするね。
    ていうか高校生でこんなに大人っぽいんだ、龍二も八虎もカッコイイなぁ。
    何にも考えずのほほんと生きてきた自分には眩しくて超刺激的だわ。

  • 背ラベル:726.1-ヤ-5

  • 切羽詰まったところで、自分を客観的に見つめて、受け入れるって、すごい作業だと思う。
    これを18歳でするのか。

    龍二くんとの絡みが驚き!
    行くんだ!試験前に!
    その行動力がかえっていい方向にいくのかな?
    また、最後いいところで、次巻へー!

  •  ユカちゃん周りで気になったこと全部(多分)解消されて良かった。大分引っ張ったなあ。別に押しつけられていた訳ではないし、きっと(微妙に理想とはずれながら)唯一味方をしてくれるお祖母ちゃんも好きではあったんだろうけど、いざ本格的に目指し始めて、実はやりたいこととずれていたということに初めて自覚して、そのズレに気づいて苦しくなって。
     ジェンダーだけではなく、彼(自認がどっちかは分からないし、以前(多分素に近い方で)は一人称が俺だったからこう書くけど)の絵描きとしての悩みみたいなところもしっかり描かれていて良かった。そういう文脈でも自由に見えて型枠に押し込められそうで苦しむキャラクターなのかも。
     苦しんだ結果、分かりやすいカテゴライズに自分から迎合しようといってしまったりするのも悩み方として良かった。でもそれって理解じゃなくてカテゴライズだよな、という八虎の言葉も含めて。
     性自認と性的志向は別のものだと思うけど、多分そうはみてくれない人もいるし、多分彼はいわゆる「女性」の格好が好きなだけで、別にそのものになりたい訳じゃないんだろうな。今こうして書くために参照している概念も、やっぱりいわゆるマイノリティによった二項対立的なもので、それはカテゴライズを否定するような話とは少しそぐわない気もするけど、今考えたことを記すにはこういう言葉しかもってないから、とりあえずこれで...。
     互いを理解し合おうと踏み出すまでのドラマ(流れ)も凄く良かった。こういう関係をもう少しみたいなあ。

     仲は良いけどコンプレックスの源になってる、桑名姉とマキも好き。

  • アニメを見てとても面白かったので!

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著者プロフィール

東京都出身。東京藝術大学卒業後、2014年に月刊アフタヌーンの新人賞「四季賞」で受賞を果たし、増刊good!アフタヌーン2015年5号にて読み切り『ヌードモデル』でデビュー。2016年にアニメーション監督・新海誠氏の作品『彼女と彼女の猫』のコミカライズで初連載。『ブルーピリオド』は月刊アフタヌーン2017年8月号から連載開始。第1巻発売から注目を集め、 「マンガ大賞2019」第3位、「このマンガがすごい! 2019」(宝島社)オトコ編第4位、「みんなが喜ぶTSUTAYAコミック大賞2018ネクストブレイク部門」大賞、第2回「マンガ新聞大賞」第3位、「マンガ大賞2020」第1位、講談社漫画賞総合部門を受賞。電球が大好きでアクセサリーなど種々収集中。


「2021年 『ブルーピリオド(11)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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