虚構推理 スリーピング・マーダー (講談社タイガ)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 562
感想 : 58
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065161579

作品紹介・あらすじ

<アニメ化決定! 岩永琴子役:鬼頭明里 桜川九郎役:宮野真守>
<本格ミステリ大賞受賞作シリーズ!>
<シリーズ累計200万部突破!>

私たちは概ね嘘で出来ているのですけれど、理(ことわり)だけは通しているのです。お読みになればお解になれます。
ーー京極夏彦、歓喜!

全てが嘘なのに面白い。怪異【不合理】を虚構【不真実】でねじ伏せる、定石破りの屁理屈推理バトル!
井上真偽、驚嘆――!

「二十三年前、私は妖狐と取引し、妻を殺してもらったのだよ」
妖怪と人間の調停役として怪異事件を解決してきた岩永琴子は、大富豪の老人に告白される。彼の依頼は親族に自身が殺人犯であると認めさせること。だが妖狐の力を借りた老人にはアリバイが!
琴子はいかにして、妖怪の存在を伏せたまま、富豪一族に嘘の真実を推理させるのか!?
虚実が反転する衝撃ミステリ最新長編!

【虚構推理シリーズ】
『虚構推理』
『虚構推理短編集 岩永琴子の出現』
『虚構推理 スリーピング・マーダー』(2019年6月発売)

感想・レビュー・書評

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  • 高校生のときの琴子の話は面白かった。まだどうして付き合うように?の疑問はとけていないけど。
    超然として他のミステリ研メンバーとはあまり親しくはせずとも、持ち込まれた相談には的確に回答。時に片想いしている九郎の話をしたりもしていたらしい。笑

    表題作は、アガサでも同名の有名作品がある、『スリーピング・マーダー』
    
「二十三年前、私は妖狐と取引し、妻を殺してもらったのだよ」
妖怪の"知恵の神"として怪異のトラブルを「論理的に」解決してきた琴子のもとに、ホテルを経営する一族の会長から依頼が入る。
    23年前、彼は婿養子で、実質的に妻のワンマン経営だったが、あまりに背伸びした経営拡大方針は、このままいけば会社全体を破綻させてしまうほど危ういものだった。また、妻は3人の子供たちにも過干渉で、自分の思う通りの道を進ませようとしていた。
    ある時、彼女はマッサージの帰り道、強盗に襲われて死亡した。事件として扱われるが、犯人は捕まらず。会社も、子供たちも、妻が死んだことで全てが円滑にいくようになった。悪いことは何もなかった。
    しかしその事件は、夫である会長が、妖狐と、ある土地の開発と引き換えに殺してもらったものだった。
    余命わずかな今になって、報いがあることを知ってもらうため、子供らに知らせ、自分が犯人であることを一番説得的に論証できた者に、相続の優先権を与える、そしてその判定役に、琴子になって欲しいのだという。

    何とも身勝手な依頼だが、怪異が関わっているだけに断ることもできず、しぶしぶこれを受ける琴子。
    料理人になった長男は代理として娘を、当時の交際相手と結婚した長女は代理として夫を、そしてホテルで専務となっている次男は自ら出てくる。そして話し合ううち、それぞれが母の殺害計画を立てていたことが判明してくる…。

    タイトルから、寝た子起こすなの空気を感じますね。
    まさに、誰も不審に思っていない、誰から求められたわけでもない、そのままにしておいたらよかったのに…という23年も前の事件のパンドラの箱を開けてしまったのですよ。
    そんなパンドラの箱から出てきた真実が、心地よいもののはずがありましょうか?

    琴子を判定役に選んだのが、人選ミスだったのよねたぶん。

    • akikobbさん
      マリモさん、こんにちは。
      このシリーズ、読み進んでますね!マリモさんのレビューで知りとても気になって、アニメのシーズン1(鉄人七瀬編と思われ...
      マリモさん、こんにちは。
      このシリーズ、読み進んでますね!マリモさんのレビューで知りとても気になって、アニメのシーズン1(鉄人七瀬編と思われます)を倍速一気見してしまいました。これが本格ミステリ大賞とは…!とマリモさんが唸られていたのもとても納得です。
      アニメではなく小説で味わいたいなと思い、二作目が短編集とのことだったので、そこから読もうかな、いや、一作目から読むべきか、と楽しく悩んでいます(が、今は返却期限の迫っている分厚い図書館本を片付けたいので、どちらにせよ手を出すのを我慢しているところ…)
      けっこう、古典ミステリーへのオマージュみたいなネタも多いそうですね。あまり気付けなさそうですけど、ファンタジー×ミステリーって読んだことがないので楽しみです。
      2023/07/16
    • マリモさん
      akikobbさん
      こんばんは!
      うわー、興味持っていただけてめっちゃ嬉しいです、ありがとうございます!既存のミステリーを踏み台に、普通じゃ...
      akikobbさん
      こんばんは!
      うわー、興味持っていただけてめっちゃ嬉しいです、ありがとうございます!既存のミステリーを踏み台に、普通じゃないぶっ飛び方をしているミステリーでびっくりしてしまい、一気に読んでしまっています。
      非論理的な真実を隠すため、論理的だけど真実でない推理で糊塗するという皮肉がピリッときいていて、毎回感心しきりです。

      アニメをご覧になったのですね!!作者さんは漫画原作を多く手がけられておられるようで、これもアニメ化にとても向いている作品ですよね!(しかも九郎くんの声優さんが宮野真守さんみたいだし…!観たい…!)
      琴子が九郎に片想いしてから恋人となり、優しくない恋人だ!と責めるのに、九郎が未来決定能力を使う時に一旦死ぬことには無頓着だったり、秩序を尊びつつ推理では冷酷さをみせたりするのも、何とも斜め上だなと思います。笑

      基本的に、知恵の神である琴子が新たな怪異的な事件を聞いて推理を組み立てるという流れなので、順番は基本どこからでも大丈夫な気はします。敵対していた六花との関係は5巻(逆襲と敗北)から少し変わってくるのですが、他はそんなに変わりません。
      ミステリーらしく、アガサやホームズなどのオマージュなのかなという語りは時々ありますね!全然わからないときもよくあるので、わかったらラッキーと思っています。
      虚構推理の倒錯した世界を是非ご堪能くださいー!
      2023/07/16
  • 虚構推理シリーズ 3作目 前作は短編集やったけど今作は長編!!

    長編やけど途中に小ネタ?小事件があって解決しながら本題に入っていくので短編集のように楽しんでいける!単純な事件を関係者が納得いく形に嘘の真実をでっちあげるこのシリーズやけど毎度毎度きれいに偽の伏線を回収して収める感じはすごいなぁ〜

    ミステリーにはいろんなジャンルがあるけどこんな感じな作品はこのシリーズオリジナルな感じで面白い

  • '22年8月22日、Amazon audibleで、聴き終えました。

    いやあ、面白かった!凄い!岩永琴子、恐るべし!

    長編ですが、長さを感じさせませんでした。楽しく聴けました。
    でも、ミステリーっぽくはないかなぁ…。

    「ペイズリー柄」に、笑ってしまった!そりゃあ、ないよね╮(╯_╰)╭

    次も、聴きます!

  • 岩永の高校時代のエピソードがわかる短編と、それに続く長編小説。アリバイがあるのに過去に妻を殺したと自白し、それを子どもたちに信じさせろと岩永に依頼した老人。だが真犯人は別にいた事を岩永が暴く。
    岩永の冷静さと公正さ、そして品が(あるかないかはともかく)きちんと描かれた作品だった。まんがもいいけど小説の続きも読みたいな。

  • 【目次】第一章 岩永琴子は高校生だった/第二章 六花ふたたび/第三章 明日のために/第四章 スリーピング・マーダー(前編)/第五章 スリーピング・マーダー(後編)/第六章 岩永琴子は大学生である
     大富豪の老人・音無剛一の琴子への依頼。それは、昔妖狐と取引して妻を殺害させたが、自分が犯人だということを親族に認めさせてほしいというもの。
     なかなか食えないジジイだが、琴子に依頼したために想定外の事実を知ることになるのは痛快。相変わらずの琴子のプラス思考、苦笑しつつ見守る九郎のしれっとした異能ぶりが楽しい。そして六花の不気味さが後を引く。

  • いつもは妖怪の相談役となっている岩永だが、今回はむかし妖狐と取引して人を殺してもらったという大富豪の老人からの依頼。親族に自分が殺人犯であることを知らせたいが、妖狐の力を借りた彼にはアリバイがある。怪異の力を伏せたまま親族に納得させることはできるのか。
    変な依頼だが、ラストで岩永の苛烈さが冴え渡る。
    前振りとして岩永の高校時代のエピソードや六花の話もあり、なかなか面白かった。
    岩永や九郎は特殊な設定なので、前作や短編集を読んでからの方が楽しめると思う。
    アニメ化決定だそうでそれも楽しみ。

  • アニメで興味を持ち読み始めたシリーズ、うっかり2巻をとばして、この3巻を読んだ(通りで第二期アニメでやってない内容)。岩永琴子が高校生だった時のお話。その時にミステリ研に誘った部長のおじさんが相続争いのようなことになっているので、話が繋がっていた。ホテル王の音無は当時の経営で邪魔だったカリスマ性ある社長=奥さん、音無は婿養子、を妖狐との契約で殺したのだという。
    そこはあやかしの頂点に立つ琴子なら簡単に解決なのかと思いきや、何時ものように何転も結論が変わって行くのが凄かった。そもそもよくこの独白転回の話をアニメにしようと思ったよね。アニメ、鬼頭明里独断場みたいになってるもんな~。話の間に六花さんのとある日常(ディープ)がありました。

  • 普通に面白かったですが、前作に比べて知恵の神の感じが薄いのと、九郎の能力もあまり生かされていなくて残念でした。
    どんどんシリーズが出て欲しいです。

  • アニメの出来がすこぶるいいので原作も読みたくなった、読む順番を間違えたのか、今やってるアニメとはちょっと違った。どちらかと言うと米澤穂信の日常系推理のようでそこに怪異の影がちらほらする程度で、本作の本題はなんともややこしい遺産相続の解決にあった。捻りに捻った展開は怪異の力も借りながら、なんとも言われぬ展開となり、本当にこれで良かったのかと言うことになってしまった。しかし琴子というキャラクターはアニメにはもってこいで、この2020年冬クールで一番の出来になりそうだ。しかし、この超深夜に一体誰が見るのだろう。

  • 真実とは異なるが誰もが納得する虚構の真実を構築する。これが、虚構推理の構図です。今回もその前提でストーリーが展開するのですが、、、。

    真実の奥にある衝撃の事実に、気づけた読者っているのでしょうか。読者でさえも欺く展開に驚愕し、一気に読んでしまいました。続編もあるということですし、楽しみに待ちたいと思います。

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著者プロフィール

【城平京(しろだいら・きょう)】
奈良県出身。代表作に漫画原作『絶園のテンペスト』『スパイラル~推理の絆~』、小説『虚構推理 』『名探偵に薔薇を』『雨の日も神様と相撲を』など。

「2021年 『虚構推理(15)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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